徳島県第二の高峰・次郎笈(ジロウギュウ・1929m)に源を発する大河・那賀川の上流域に形成されたV字峡谷・高の瀬峡が脚光を浴びるようになったのは、昭和55年、置県百周年記念企画「徳島観光百選」を人気投票で選定した時。県内の名だたる観光地を抑え、那賀町の高の瀬峡(こうのせきょう)が見事第1位に輝いたのです。
日本最長の林道「剣山スーパー林道」の西の基点近くに形成された峡谷で、西は高ノ瀬から中東山(当方の山行記録参照)、石立山に続く尾根、東は次郎笈から新九郎山(当方山行記録参照)、杉生山につらなる尾根が走っており、険峻な峡谷を形成しています。
この峡谷が一年で最も賑わうのは今の時期で、「高の瀬レストハウス・平の里」もオープンし、紅葉狩りの行楽客でごった返します。
そんな名勝ですが、渓谷の遊歩道はごく一部しかなく、しかもその遊歩道は堰堤に下りているので、大自然の醍醐味を体感することはできません。
それでも林道沿いには展望台や、対岸に点在する、平の住民たちが昔、太陽の当たり具合で天候を予想していたという日照磯(ひでりいそ)や、まるで滝が滑り落ちるかのような形状の崖「滝山」(一枚目画像)等の道標が設置されています
大体、行楽客は平の里から、北方1.5kmほどにある売店まで林道を散策し、売店手前から峡谷に下りる遊歩道を辿り、堰堤まで下りて河原を散策します。
しかし私はそんな景観では飽き足らないので、林道を更に北へと歩いて行き、手入れのされた植林帯の崖(傾斜角60度以上)から高度に於いて70mほど下り、人工物のない峡谷河原に降り立ちました(2枚目画像)。こちらの方が堰堤のある箇所よりはるかに景観が優れています。
公共交通機関で探訪時は、紅葉シーズンのみバスの便があります。JR徳島駅から徳島バス(那賀町の川口営業所で南部バスに乗り換え、高の瀬峡・平の里バス停降車→予約制)、牟岐線日和佐駅と北河内駅からは南部バス(平の里までは同様に予約制)の便があります。
尚、貼付写真は紅葉の色づきが今一つだった去年の写真。今年は今月18日の地元公民館での講演の演題に関する地を再探訪しているので、紅葉狩りに出かける暇はありません。
高の瀬峡沿いの山で登山対象の山は、石立山(1707.7m)日和田コース、中東山(1684.6)治平谷コース、高ノ瀬(1740.8m)、丸石(1683.8m)、杉生山(1266.2m)等。
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