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6300mで敗退したので、残念ながら山頂には立つことは叶わなかった。
行けるものなら、また行きたい。
遠征中、ペニテンテスという雪の造形が何度か見られました。
日本では見られない現象で非常に興味深かった。
この現象は完全には解明されていないとされるが、いろいろ半年調べたことをまとめてみた。
画像1 ボネーテ山麓の規模の大きいペニテンテス 標高4500m付近だったかな?
キャンプカナダの少し下でも見れたが、一番規模が大きかったのがボネーテ山麓。
画像2 生成AIに書いてもらったカトリック教徒の三角帽子
画像3 メカニズム図解
間違いあれば適宜更新していきます。
●ペニテンテスとは
アンデス特有の雪の尖塔
この語源は、カトリック教徒の三角帽子から来てるもので、そっくりですね。
ヒマラヤでも見えるとあったが、規模はアンデスほど大きくない様子。
●メカニズム
強い日差し、著しい乾燥、低温の条件が重なるとできる。
尖塔部は昇華が発生し、雪が直接気体になる。このとき昇華熱を奪うので温度が低下し、強い日差しでも熔解しない。一方で、尖塔谷部は太陽熱で昇華が起きず、雪が熔解し水となる。
つまり、ペニテンテス内で二つの体変化(昇華、熔解)が起きていることになる。
末期のペニテンテスでは尖塔谷部で台地が露出してくる。
よって、本現象は大地から尖塔が上へ上へと伸びるのでは無く、雪面にできた凹凸の谷部がどんどん掘り下げられて形成される現象である。
温度計を尖塔部と尖塔谷部に刺してみたら面白かったと思った。
温度の違いを確認してみたかった。
●尖塔は正午の太陽に向きに一致、尖塔ブレードは南北の向きになる。
尖塔は、自分のみた限りでは大きいもので1mくらいであった。
●ペニテンテスが見られた場所
概ね標高4000m〜5000mの間だった。
BCが4300mなので、正確には4300m〜5000mかな。
●何故4000m以下で見れないか?
熔解が基本の体変化であり、昇華が起きない。
●何故5000m以上で見れないか?
これは推測の域を出ないが、あまりに低温のため、昇華が進まない。風が強く、深雪にならない。
このあたりが原因だろうか?
なので、アンデスでも、どこでも見れる現象では無く、昇華と熔解が同時に起きる、いい塩梅の標高地点ということになる。
●日本でペニテンテスが見れない理由
日本の雪渓はスプーンカットのような表面になり、熔解のみで昇華がおきない。
昇華条件(乾燥、強い日差し、低温)の全てが揃わない。
●参考文献
https://npoglacier.seesaa.net/article/202112article_1.html
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