丹沢のバリ歩きが好きな年寄りへ(遭難を防ぐために)
これだけは持って行こう:
(1)詳細地図付きのGPS:帰路でバリ尾根を下る時、丹沢は当たり前だが、沢の数だけ尾根がある。しかも年寄りなので帰路は疲れている。いくら地図を持っていても、自分の現在位置が分からなくなると、地図は何の役にも立たない。一度や二度歩いたことがあると言っても、年寄りの記憶はあてにならない!。
バリ尾根の下りは支尾根が多く、間違えると沢への、いわゆる界尾根に降りてしまう。疲れているので「エーイッ、沢を下ってしまおう!」となると、滝に出合ってしまい、巻き道が分からないと、うろうろしているうちに日が暮れて遭難となる。無理に降りると怪我をして動けなくなる。たとえ年金生活であっても、GPSだけは購入しておこう(詳細地図付きのガーミンが推奨)。地図とコンパスがあるから大丈夫!といっても、尾根下りでは5〜10度程度の角度差が小さい支尾根があるときには、どっちの尾根が正しいか(緩やかな尾根は最後が急になる)判断が難しい。一旦間違った尾根を下ってしまうと、登り返しで時間と体力が失われる。トラバースで復帰しようとすると崩落崖が待っていることもよくある。バリ尾根下りは間違えないようにしよう。
(2)補助ロープ:最低限10m、好ましくは20〜30mのロープが必要。軽量の補助ロープ(強度のある6φ〜8φでOK)でいいと思う。尾根端や滝を巻き降りる時、又は急斜面を下りるときにロープが必要なことが良くある。ロープががあるのとないとでは、安心感が全然違う。急な壁を下るには、ハーネスの代わりとなる2m程度のスリング(カラビナや下降器、エイト環等も必要)があるとさらに安全。
(参考:https://www.youtube.com/watch?v=xaz4UMUaSe0)
必ず持参しよう!
(3)チェーンスパイク:バリ歩きにはチェーンスパイクは必需品である。自分は10年前から、韓国で購入したチェーンスパイク(かなり丈夫)を使っており、自分の丹沢バリ歩きは、チェーンスパイクなしでは考えられない。当時、丹沢ではあまり使われて無かったが、今では便利なのでポピュラーになっているようだ。急なザレ斜面、ぬめりのある沢や渡渉時、凍結登山道、積雪登山道など、脱着可能なチェーンスパイクは必需品だ。中でもステンレス製の浅いスパイク(先端がとがってないもの。とがった深いスパイクは逆に危ない。)が良いだろう。これだと本格的なアイゼンと違って、木道を傷つけることも無い。(ただし、鉄製の板の上や、つるつるで平らな岩などの上では逆に使えない。)
(4)その他:ヘルメットは頭部保護のために必要である。バリを歩くと必ず倒木に遭遇する。急な斜面を一生けん命上がっているので、頭上の倒木に気が付かず、頭をゴッツンとぶつけることが良くある(年寄りは頭が薄いので危険!)。大げさだな!などと考えるより、安全が重要である。
以上、気をつけて歩きましょう!
こんにちは
VR歩きの心得についてご教示ありがとうございます。
当方もVRが好きなんですが、時々ルートを外してしまうことがありました。
そのような時はザックの底に忍ばせてある補助ロープやカラビナシュリンゲを心強く思いっています。GPSを利用すると良いことは分かりますが、面倒で使っていません。ただ新しく購入したカメラに標高表示ができるのでとても現在位置の確認に役立っています。それと下りのVRは危険性が高いので極力選択しないようにしています。
チェーンスパイクは持っていませんが、多くの方が役立つとの評価をしているようなので、一度アマゾンの低価格品でも購入しようかと考えています。チェーンスパイクを履いた歩行では独特の歩き方があると、当方にいる重度知的障害を持つ重度自閉症者には反って危なくなるのではないかと心配しています。しかし使ったことはありませんが急なナザレをトラバースするような場面ではとても有効だろうと想像しています。
自分は10年もチェーンスパイクを履いているので、全く違和感はないですが、初めての人は多少練習が必要かもしれません。靴底がすり減ってなければ、チェーンスパイクなしでもザレ斜面を下れる可能性はありますが、やはり安心感が違います。自分の経験として、同角ノ頭から長ザレ沢右岸尾根を下った時、GPSで確認しても間違えた支尾根がありました。
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