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山行記録本体はこっち。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1212625.html
・行き当たりばったりな二人の話
山行3日目、剱御前小舎から大日三山を縦走して、大日小屋についたときの出来事。
途中で俺を追い抜いていった男女カップルが、小屋番に何かを聞いている。どうやら「称名滝から室堂に行くバスの時間」を知りたがってるようだ。
現地の交通事情を知ってる人ならご存知の通り、称名滝から室堂へ直接向かうバスは無い。一度立山駅に出て、そこからケーブルカーで美女平駅へ、そこからさらに立山高原バスと乗り継ぐ必要がある。が、件のカップルはどうやら直通のバスがある前提で聞いているようで、小屋番との間でも会話が噛み合っていない。
俺が横から口を出して、上述の事実を伝えると事情を理解したようだが、その時カップルの女性の方が「美女平から室堂に向かうバスの途中で称名滝が見える場所があるから、そこから室堂に向かえるものだと思っていた」と言っていた(男性の方は外国人で、交通関係は女性に任せっきりのようだった)。
確かにバスから称名滝が見えるポイントはある。が、見えると言ってもはるか数キロ先の対岸である。普通の感覚ならこれを見て「称名滝からバスに乗れるな」とは思わなそうなもんだが、「大日岳」と「称名滝および称名川」と「弥陀ヶ原(バスが通る場所)」の立体的位置関係を全くイメージせずに歩いてたら、そういう錯覚(というか「無感覚」)に陥る可能性もあるかもしれないなぁ。なんてことを思った。
なおその二人は、特に文句を言うでもなく来た道、つまり大日三山をもう一度「縦走」して室堂に戻っていった。日帰りの軽装備とは言えタフなことである。これだけタフなら、この「ボーンヘッド」も責める必要も無いだろう。
・小屋に泊まるには覚悟が必要、という話
最近は、営業小屋に泊まることもすっかり抵抗が無くなってきて、空いてそうなタイミングを伺って泊まることもよくある。が、だいたいは朝食の時間前に早立ちしていたので、あまり他人の「小屋生活」を見ることも無かった。今回、行程に余裕があったので、2日目の剱御前小舎、3日目の大日小屋とも、人がほとんどハケるまで小屋でダラダラしていた。
剱御前小舎は、俺の部屋は俺含め3人だけだったので特に気になることも無かった。3日目の大日小屋は広間で、10人ぐらいの客と一緒だったのだが、こっちはいろいろと「うーんこの」と思わされることがあった。
まず、寝室の中でヘッドランプを最大光量で点灯し、かつ「頭につける」人が複数。消灯前なら別にいいんだが、消灯後および朝のまだ真っ暗な、発電機すら起動していない時間にもお構いなしだ。さらに、その状態で、つまり「部屋の中で」荷造りをやる。当然うるさいし、頭を動かすたびにヘッドランプが動いてあっちが照らされこっちが照らされ、まるで部屋の中がライトショーの如しである。
というか、早立ちのためにまだ人が寝てる時間に荷造りしたいなら、荷物一式をとりあえずまとめて持ってそっと部屋から出て、廊下なり食堂なりで荷造りするのが常識、ライトも寝室の中では「手に持つ」のが当たり前だと思ってたんだが、もうそういうこと言う人も書いてる本も無いのかね?
こういった行動をしてる奴は例外なく俺より年上だったので「最近の若い者」案件ではないはず。ヤマケイでもJOYでもいいけど、ギアの宣伝のページ少しでいいから割いてこういう「マナー」教えてやれよ。本来マナーなんてのは、いちいち箇条書きで「このときはこうする」「あのときはああする」と列挙するようなもんじゃなくて、ただ一つ「周囲の状況を見て/考えて/読んで行動を判断する」ってことが出来ればいい話なんだが。どうもそれが難しすぎると感じるのが日本人の平均的知能レベルのようだからしょうがないよね。
まあ、テント泊が必ずしもストレスフリーという訳ではないんだが、小屋がテントの10倍の値段すること考えるとやっぱりテントがナンバーワン、小屋に泊まるときには他人に期待する常識ラインを普段自分に課すそれよりも3レベルぐらい下げて臨む覚悟が必要ってことやね。
・岩場での「安全帯」の活用
剱岳登るときに、腰にハーネス付けてる人が結構いたので「北方稜線でも行くのかな?」と思ってたのだが、どうやら、一般ルートの鎖場で使う「安全帯」が広まっているらしい。
詳しくは観察していないので推測混じりになるが、ハーネス側にロック付きカラビナを付け、そこに末端に通常カラビナを結んだスリングもしくは短いロープを2本掛ける。で、鎖場に取り付くときはどちらか1つを鎖にかけ、鎖の支点までたどり着いたら、フリーになってるもう一方のカラビナを支点の先にかけてから、これまでのカラビナを外す、この繰り返しにより、鎖場が続くかぎりは常に「ビレイ」が取れている状態にするわけだ。要するに工事現場で使われるような安全帯の仕組みそのものだ。
もちろん1点ビレイなので、フォールしたら基本的に宙吊りになり、その時点で救助隊案件なわけだが、少なくとも何も無しで落ちたら死亡確定、というような剣の岩場では十分役に立つだろう。
もっとも、タテバイやヨコバイのような場所だと、カラビナの掛け替え操作自体がリスキーになってくるので万能ではないが、たとえば画像2枚目のような場所なら十分「アリ」だなと思った。
takmakiさん、こんばんわ。
タテバイヨコバイとかに普通の時間に突入すると
かなり長時間の渋滞が発生しているそうですから、
二丁掛けも意外と役に立つのかもしれませんね(笑)
上から人やら岩やらを落とさせるかもしれませんし。
小屋で早立ちの場合、前夜までに最低限の
パッキングを済ませておくってのは、
山雑誌にも載っているし、今どきの初心者でも
知ってるんじゃないでしょうか。。
ヘッデンも赤色付が普通ですしね。。
たぶん昔からマナーの悪い人がそのまま。。
きたんでしょうかね。。
k-yamaneさん、どうもです。
ああいうのって二丁掛けって言うんですね、初めて知りました。
小屋のお作法は雑誌に載ってるってことは、一応まだシキタリとして生きているんですね、ちょっとだけ安心しました。
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