購入に至るまでの経緯もいろいろ有り、それだけでひとつの記事が書けそうなので分離して別記事とる。
※別記事:「一筋縄ではいかなかったXライズ2購入顛末記」参照
先にことわりを入れておくが、旧ゴアライズと云ってもアライテント製ではなく旧IBS石井スポーツのオリジナルゴアライズの事。
このテントは旧IBS石井スポーツがアライテントへOEM発注したもので、アライテント版ゴアライズがベースとなっているためサイズなどは全く一緒なのである。
アライテント製と差異を図るため細部に少し改造が加えられており、
よく考えられた構造となっている。
登山経験の豊富なスタッフが知恵を絞って作り上げたテントで、アライテント版より頭ひとつ飛び抜けて秀逸品だと今でも感じている。
因みに「旧IBS石井スポーツ」とは倒産前に運営されていた登山用品店で、確か横浜本店と名古屋店、大阪店の3店舗有ったと記憶している。
今のIBS石井スポーツは倒産後に「ICI石井スポーツ」が買収して、旧店舗名のまま運営されており、完全な別会社となる。
そのため「新IBS石井スポーツ」でのオリジナルブランドは「パイネ」となり、旧来からのICI石井スポーツのオリジナルブランドとなっている。
つまり、店舗名は新旧で変化無しだが、中身はICI石井スポーツとなっているわけだ。
で、パイネから出しているテントは「G-Right」という名称で、このテントもアライテントからOEM供給の製品である。
言葉だけでは伝わりきれない部分があるので先ずは[画像1]を見て頂きたい。
左がアライテントXライズ2、右が今まで使っていたIBS版ゴアライズ2である。
大変よく似ているが差異もあり、その僅かな差異が使い勝手に大きく影響を及ぼしていると感じている。
その差異をピックアップすると…
[1]入口開口部の前に前室用レインフライが付いている
[画像1]の右側テントの入口開口部に「のれん」のようなナイロン生地が付いているが、それが前室フライとなる部分。
[画像2]はその前室フライを拡げた状態である。
こんな風に入口開口部が完全に覆われた形となる。
真ん中のジッパーで開閉するのだが、左側生地の裾部にはペグループとガイロープがそれぞれ付いており、ペグ1本で固定できる構造となっている。このためジッパーを開いても左側の生地は萎(しぼ)まないよう、拵(こしら)えてある。
つまりジッパーを開き、右側の生地をのれんをくぐるような格好で内部へ進入するわけだ。
先ほども記載した通り、左側は萎(しぼ)まないのでそこに靴やアイゼン、食器など置ける。
この構造を考えた旧IBSスタッフは相当なテント泊エキスパートで、且つ山道具の在り方を理解していたと見受けられる。
何故ならゴアテックス製品なので、それにわざわざレインフライを被す必要がない。よって他社のように前室を作るために別売のレインフライを購入していたのでは(1)重量のムダ (2)購入費のムダ (3)体力のムダ
…と考え、前室フライという構造をあみ出したのである。
そのため購入当時はレインフライはパスして、外張り(今はスノーフライというらしい…)のみ購入して、今日まで使ってきた。
縫い目のシーリングさえきっちりメンテしていたお陰で、雨漏りは一度もない。
冬期の雪,風のある山行では外張りは必須だが、それ以外はテント本体だけで不自由したことは20年間無かった。
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