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「なんで山登るねん」(高田直樹)
以前にも少し紹介したことがあります。30年以上前に雑誌「山と渓谷」に連載されていた、山にまつわる様々な筆者のエピソードを関西弁交じりで紹介しているエッセイ。
山での生活、友情、生と死、異文化コミュニケーション、時には、「はっ」とする人生哲学?などもあり、当時影響を受けた本の一つ。つい最近まで古本でしか手に入らなかったが、この4月に山と渓谷社から文庫本で再版されたようである。これもこの本が長く読まれている証拠でしょう。カバーの絵が怪しいですが、中身は怪しくありません・・・^_^;
「新編 単独行」(加藤文太郎)
加藤文太郎と言えば、新田次郎氏の小説「孤高の人」が有名ですが、こちらは加藤文太郎自身による登山記録に、関係者による文を追加したもの。小説の方はヤマレコでも色々紹介されており、いまさら紹介は不要でしょう。
こちらは小説の主人公でなく、リアルな加藤文太郎が伺える。「孤高の人」の様々なエピソード=山行もこの記録を元に新田次郎が脚色を加えて書いたものであろうということが、色々読み取れる。特に小説では、加藤文太郎が北鎌尾根で遭難したときに、家で待つ妻・花子のもとに「帰ってくる」シーンがあるが、これが新田次郎氏の純粋な創作でなかったということに驚きとともに感動を覚えます。
「定本 黒部の山賊 −アルプスの怪−」(伊藤正一)
著者の伊藤正一氏は、三俣蓮華山荘の小屋主で、あの湯俣と三俣蓮華を結ぶ伊藤新道(今は廃道)の伊藤さんです。昭和初期の頃からの小屋番として経験した事が書き綴られています。特に圧巻は、副題にある「アルプスの怪」にまつわる話。
カベッケヶ原のバケモノ、何度埋め戻しても現れてくる白骨、ガスの中で「オーイ」と呼ばれて「オーイ」と返事するととり付かれ(?)て遭難すること、遭難して亡くなった方のお礼参りなど、まだ登山者が少なかった頃ならでは(?)の黒部源流地帯の不思議な話がいっぱいです。「源流のガヤガヤ」の話は「なんで山登るねん」でも紹介されています。これを読むと、あなたもこの夏は黒部源流地帯に行きたくなるかも!?
でも、「山のバケモノたち」も最近の山の混雑ぶりには遠慮して、出てこなくなってるかもねぇ。。。
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