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今回はラヂオ編です。山へラヂオをもっていく目的は人それぞれだと思いますが、私の場合はズバリ「熊よけ」です。皆さんは山で熊に出会ったことがあるでしょうか?私は20年以上渓流釣りをやっていて、話の種に一度は熊に出会いたいと常々思っていました。また、釣り仲間(兼鉄砲ぶち(私はやらないが))からよく熊の話を聴いていました。そんなチャンスが5年ほど前にありました。場所は志賀高原雑魚川本流ガキ沢合流点(N36°46′51″,E138°32′08″)。時は雪解け水がおさまった6月上旬。毛ばりから魚のアタリが遠のき、河原で昼食を食べた後、昼寝をしていました。何かの気配を感じ上半身を起こしました。何気なく下流側を見ると、なんと50mほど離れた対岸から熊さんがこちら岸に向かって川を渡り始めていました。とっさに石を拾い、立ち上がり、熊さんに向かって投げつけました(もちろん私の投擲力では届くべきもありませんが)。三回ほど投げつけたところで熊さんはやっと私に気づき、それまでゆっくり川を渡っていたのに、ものすごい勢いでこちら岸に渡り、根曲がりだけの竹薮の中にアッという間に消えていきました。私は、しばらく呆然として立ちすくんでいました。
その年の晩夏、岩菅山に登りました。登山口のすぐ上に上条用水路があります。用水路沿いの藪を作業員の皆様が刈り払っていました。一人の腰には良い音色を奏でる鈴(教会の鐘を小さくしたタイプ)が付いていました。その美しい音色は彼女たちを追い越して500mほど離れた場所でもはっきり聞こえていました。
登山や渓流釣りで私が楽しむ1000mから2000mの山の中は、熊さんたちの生活の場です。登山道や渓流でいきなりバッタリ彼女彼等と出会い、驚かさない(こちらも驚きますが)ためにも、ラヂオと鈴は私にとって必需品です。
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