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「クライミング記録集�｜�川岳」 / 白山書房
小川登喜男の3ルンゼ初登攀の記録に
「三四十羽と群れなす岩燕はこの岩の大伽藍を守護する小さな精霊達のように見なれない自分達を巡って目前の空中を飛び交う」
南稜やった時もたくさん飛んでいた。
見る風景は昔も今も変わらないんだな。
1933.09&10
一ノ倉のリッジ初めて登られる / 一ノ倉沢中央稜、南稜
1940.08
魅惑の壁一ノ倉滝沢スラブに小林隆康らが挑む
1958.10
日本最長のルート、第三スラブを松本龍雄らが登攀
1959.08
一ノ倉沢のシンボル「衝立正面」ついに登られる
1960.02
雪崩の恐怖にうち勝つ。滝沢スラブの冬期初登攀
あたりをさっと読む。
壮絶なのが
1961.03
冬期滝沢スラブの覇者、第三ルンゼに逝く
天候判断の誤りで6夜ビバーク、雪洞から偵察に行った隊員が新雪がごっそり雪崩れ滑落、国境稜線間近の雪壁で別の隊員が事切れてしまう。
その一方で歓喜の行動が飾りっ気が無くて良い。
1939.09
懸案の滝沢スラブ下部、ついに陥落
「ついに滝沢をやっつけたと思うとはりつめていた胸の苦しさが一度にあふれ出て思わずばんざいばんざいと叫んで浅川君と抱き合いました」
「ぐいぐいタバコをすうと胸の興奮が紫煙となってはきだされこんなうまいタバコはもうすえぬかもしれんと思いました」
「日本の岩場」 / 白山書房にはいつ誰が初登攀したか記載されてはいるがそれが本書では生の記録として読むことが出来る。
私は無雪期に一ノ倉沢エントリーの南稜、中央稜をやったに過ぎないが登攀中に見られる風景の随所随所に壮絶なドラマが展開してるのである。
奥穂剱にも同様のドラマがあるはずだが一ノ倉沢だけで正直お腹いっぱいか。
山岳小説は読んだこと無いし読もうとも思わないが本書の記録は実話である。
こういった登攀の舞台を垣間見ることができ、アルパインクライミングやって本当に良かったと思える本である。
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