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この本は、以下の5部構成になっている。
1.懐かしの山
2.とっておきの山
3.ヒマラヤからの手紙
4.鳥のいる風景
5.縦走路の女
1章は、短いエッセイで筆者が受験勉強時代に登った富士山、お兄さんと登った初めての川苔山、奥さんとお父さんとの思いでの大岳山等の東京近郊の山登りの思い出が取り上げられている。
2章は、友人の新婚旅行に家族で同行したシャモニー、冬の西穂高岳登頂、強風と強雨の中の燕岳〜常念岳縦走、友人と登った穂高・北尾根、友人との槍〜穂高縦走に高1の息子さんを連れて行った思い出、欅平〜仙人池〜剱岳〜室堂の縦走、残雪と花いっぱいの飯豊連峰縦走等、北アルプスの名峰を縦走した際の思い出が綴られている。
3章は、筆者がヒマラヤのアンナプルナI 峰に初めて遠征した際の現地ネパールのキャラバン等の紀行文が取り上げられている。
4章は、鳥のいる風景として、上高地や谷津干潟、軽井沢等での探鳥旅行の思い出が取り上げられている。
5章は、この中でちょっと異色で、筆者が「小説新潮」に投稿した「縦走路の女」という短編小説である。北アルプスの大キレットの縦走路の滝谷が見える岩場で、ザック無しの手ぶらの女性と出会うところから物語が始まるというものである。
筆者の沢野ひとし氏は、絵本画家で挿絵画家としても有名で、この本でも、エッセイの内容に合致したパステル調の挿絵を盛り込んでいる。
短いエッセイが主体のため、気軽に読み進められる構成になっている。また、挿絵をみていると、いろいろな山行の思い出が蘇ってきて楽しめる本である。
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