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2019年03月16日 17:03未分類全体に公開

初診で、即日入院、翌日手術・・・あらら・・・ふぅ(-_-;)

ただいまぁー。やっと退院しました。

いきなりの即日入院、翌日手術という 稀に見る? 激動入院生活でしたが、如何せん仕事柄・・・超忙しい時期に、子供たちやら職場の皆様にご迷惑をおかけして誠に申し訳ございませんでした。

しかし、歩くのも腰を曲げてストック片手に20m程が限界となり、教室で立っていることすら無理になり、仕事どころか生活するのにも不自由な体になっていましたので( ;∀;)
「即入院・翌日緊急手術」になったのだと思います。

この体で、先月の寒気団が降りてくる日にバリエーションの
「厳冬期 聖宝谷〜弥山」単独往復
を根性でやりぬいたのが裏目に出たのかもしれません。

2/27 5時間目に倒れ込む。 子供たちが帰った後、職場の教師に助けられて車に乗り込み(車は座るので 運転は可能でした)、通院していたいつもの整形外科医院へ。

神経ブロック注射も巧く行かずに、激痛で悶絶。脊椎手術で全国的に有名な国立医療センターへ紹介状をPCで即打ち込んで、予約を取ってもらうことになりました。
Doctor曰く、
「あそこは、有名ですから診察予約だけでも2〜3週間はかかると見ておいてくださいよ。それから3〜6月以上の経過を診て、どうしても投薬や神経ブロックが効かずに、生活に支障が出た場合に、医師の冷静な判断の下で、万が一手術を行うことになる場合もあります。よろしいですか?」

「はい、いいです。予約してください。」の 悶絶状態の私。

しばらくして、
「まさかの 明日、診察予約が取れましたよ! キャンセルが出たようです。午前10:30です。予約票とMRIのデータ渡しますから。」

で、次の日に 嫁の車で 医療センターへ 行きました。
紹介状とデータを受付に渡して、診察室の前の椅子で腰をかがめて待っていましたら、「〇〇さん第一診察室へお入りください。」との放送が。
あれ? 予約時間と大きなズレはありませんよ。 絶対に1時間はズレるかと思っていましたが。

診察室に入りますと、厳しそうな表情のDoctorでした。脊椎専門医の整形外科部長さんです。(因みにDoctorの趣味は、登山だそうです)
念入りにMRI画像と、これまでの投薬の種類を じっと眺めています。
「ベッドに寝ていただきますか?」「はい。」
「ここに力を入れてみてください。」
「ここを反らせてみてください。」
そして、トンカチみたいなモノで コンコンと要所を叩いていくDoctor。
「右足を上げていきますね。限界なら言ってください。」
「ううう。痛ててて!」
「では、左足を上げていきますね。」
「ううう。痛ててて!」

間を置いて・・・
「かなり 我慢していましたね・・・。」
便は、毎日出ていますか? 出にくいんじゃないですか?
「はい、もう5日も出ていません。」

「お尻の周りは、ムズムズしますか?」
「はい、ほぼ痺れて感覚がありません。」

すると、急にパソコンに向かって 必死に操作を始めるDoctor。
画面を見ると、何やらびっしりと エクセルのような表が詰まっています。
「来週は、無理かぁ。入る隙間がないかぁ・・・」
「次週は・・・コレも無理かぁ・・・」
と、Doctorは、唸りだしました。

「○○さん、コレは早く手術しなければなりません。そういう症状です。脊柱管も酷く狭くなってますし、おまけに2カ所同じくらいに狭い。早くしなければ、排尿や排便の障害が残ってしまう可能性があります。」

「ちょっとだけ、外の待合室で待っていてくれませんか?」
「・・・あ・・はい・・・」

5分くらい経ったでしょうか、Doctorが 診察室から飛び出してきました。
「〇〇さん、明日、手術しましょう! 一日でも早くした方が良いと思います。麻酔科の先生が空きました。その他のスタッフも揃えました。今から入院です。いいですかっ!」

「えっ? 明日手術ですかっ?」
「はい、そうしましょう。あまりよくない状態ですので・・・」

3か月から6か月様子を診てから、どうしても無理なら「手術」という過程を辿ると通っていた整形のDoctorは 言っていたのに・・・今日の初診で明日手術・・・???

そして、家に帰る間もなく、即 検査開始です。
単純X線とCTと血液検査・尿検査等、普通なら前日に入院して調べるのですが、とにかくどんどん予約無しで、飛び込みで入れてもらって術前検査を急ぎます。

そして、全ての検査が終わってから「入院案内」を渡され、手術や麻酔の受諾所を読む暇なく、署名 捺印 家族の同意書。保証人と書かされて・・・
             ー術後ー
麻酔が切れて 痛いのなんの・・・(写真1)
おまけに 昨夜は15時間も眠ってしまったので、眠気も起きません。
眠れずに 痛みと闘います。
それが 本当に長い。
厳冬期富士山で 体調を崩してしまい嘔吐し 6合目でビバークして 夜明けを待つのも長かったですが、それ以上に何十倍も長い。
1分が1時間のように感じる。
余りの痛さに、脳内映像が見え出しました。
赤い富士 黄色から黄金に変わる富士 そして青に変わって 後はモザイクが広がり真っ赤な血の海・・・
そんな 脳内映像の繰り返し。
時計がないので 朝の光をひたすら待つが、喉が渇きすぎて、からっから。
痛い 喉が渇く 幻覚に幻聴。
手に握らされていた ナースコールボタンを 仕方なく押しました。
「どうしましたか?」
「・・・痛いのは我慢しますが、喉が渇いて 渇いて・・・水を飲ませてくれませんか?」
「まだ、麻酔が効いていますので お腹の中に水が入ると戻してしまいますので、もう数時間待ってくださいね・・・」

その数時間が、数週間に感じるのです・・・
時間って 何?
麻酔で眠っていた時は数時間が 0秒でした。
楽しいことをしているときも 時間は速く過ぎていきます。
山でのビバークは 夜明けまで長い。寒さとの闘い。

でも、この手術後の苦しみは、その何十倍もの 長さと苦しみ。

3・4日経ったのだろうか? もう捜索隊はあきらめたのだろうか?…
いや、それがたったの3・4時間でした。
看護師が、お腹の動きを聴診器で調べていました。
「お腹が動きましたので、一口だけ水を飲みましょうか?」
と、神の声。
水差しで 一口だけ ごくん。

道迷いして 脱水症状近くなるまで彷徨った挙句に尾根でビバーク。翌朝に沢に降りて ごくりと飲んだ一口よりも美味しく感じました。

しかし、人間の体は また 次の欲求が始まります。
喉の渇きがマシになれば、猛烈な痛みが腰から下半身を襲います。

でも、病室には朝の光がまだまだ入ってこないようです。
一体、何日間 遭難しているのだろう・・・

そして朝を迎えました。しかし 何の希望もない光でした。
ただただ 明るいだけで 痛いだけ。そして 全く眠られません。
ただ、天井を見て、痛みが去りゆくまで我慢するしかないです。それにしても時がたつのが、カタツムリより遅い!!!!
富士山にかかわらず、北アでも六甲でも大峰でも 真夜中や夕方から夜を徹して登る時がありました。
ひたすらに 長ーい夜を歩きながら、待望の夜明けを待ちますが、その時も長く感じる「時間」
しかし、そんなのは これの比ではないです。・・・時が止まったようだ。

ううう。また眠られない二日目の夜を迎えました。
おいおい、今度は逆の腕にささっている針が痛くなってきたぁあああ!

遭難 二日目の夜か・・・
ナースボタンを押したら 救助隊が来るのだろうけど・・・
忙しそうで 遠慮しとこうか・・・

0時を過ぎる・・・少し痛みが取れ始めました。
すると また 脳内映像が鮮やかに きらびやかに オレンジ色の幾何学模様が現れました。
「なんじゃこりゃ?」
どうせなら、痛みを鎮める「青」になれ!と念じると オレンジ色から赤に変わりそして紫から 見事に青色に変わりました。
はて?
それじゃ、今度は、黄色になれ!と念じると
青の幾何学模様が、黄金食に変わっていき、黄色に変化しました。

とても美しいので コレを そのまんまデッサンして 色を付けたら 売れるのではないのか?

少し、余裕が出てきました。
そうしている内に 遂に 脳が疲れて 眠りに入ったようです。

3月4日 手術から4日目 体から全て針と管が抜かれて 生き返りました。そう、生還したのですっ。
病室の窓から、ダイヤモンド富士?いや ダイヤモンド高取山が見えました(写真2)
             −3月15日退院ー
術前は、自宅から電柱2本までも 思いっきり腰を曲げてストックを使っても歩き通すことができなくなっていました。
途中で痛みと痺れで、しゃがみこんでしまいます。
そこで、退院後に、その2本目の電柱を目指して 歩こうと思いました。
しかも ストック無しで。

おおっ。2本目の電柱まで軽々背筋を伸ばして歩くことができました
(^^)/
すると、家と家の境目に 夕日が沈んでいくのが見えました。
もっと 奇麗に夕日が見えるところまで歩きたい・・・
そう思うと、電柱を何本も超えて坂道を上がり、小高い丘まで来てしまいました。
ふぅ。山の臭いがする・・・ふぅ。痛みを感じずに 洛陽が見られる・・・・(写真3)
本当に久しぶりです。痛みがない自然の景色は最高ですっ(*'▽')。
背筋を伸ばして 落ち葉道を歩けるのですよ。(まだまだ、違和感やら痺れが残っていますが・・・)
腰を伸ばして あのギンギンな腰痛も去って・・・歩けるのですよ!なんだかそれだけでも幸せです。
足裏の痺れは、お友達?として これからもお山に連れていきます(笑)

丘から六甲山が見えています。
3か月後・・・6月には 登りますよー。待っててね。
それまでは、丘や田舎道を散歩して これまでのハードな登山で酷使し、痛みまくっている体を休ませてあげます。

ヤマレコの皆様も どうかお体ご自愛なさって お山を楽しんでくださ
いね。
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