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１．１日12時間以上行動できる体力があること。
�供ゴ靄榲�なロープワークと的確な懸垂下降ができること。
��. 滝登攀や巻きで、詰まらないように下からルーファイでき、必ずクライムダウンが可能か、懸垂のアンカーは取れるのか・・・を総合判断できる力があること。
実は私、高校２年生のとき、仲間４人と大峰のややこしい沢（小笹谷）に勇ましく出向き、10日間も閉じ込められ「遭難事故」としてエライ騒ぎを起こしています。関西の新聞やテレビに大きく報道されました・・・(*_*;
原因は、大滝に出会い強引に高巻いて尾根を超え隣の沢に出る。そしてまた大滝に出合いまた隣の尾根を巻き過ぎて、隣の沢に出る・・・それを数回もやったらルンゼ上の崖っぷち下降中で・・・日没・・・ちゃんちゃん。
４人はロープでビレイして崖っぷちでほぼ宙づり状態の中、なんとか朝を迎えるまで頑張りました。一番何が辛かったかと言うと「水」です。
沢にいるのに緊張を伴う高巻きが続いて、全く水を飲まないままこの崖っぷちで詰まってしまったのです。本の数十メートル下からは水の流れる音が聞こえます・・・
苦しかったです。食べ物より絶対に「水」ですね。
朝を迎えたら、ルンゼ下降を始めましたが、そこで直径１ｍ以上の大岩が上から堕ちてきて、目の前でバッコーンと轟音を立てて四方八方に砕け散って、更に下まで堕ちて行きました。
数秒の差で、お陀仏でした。
これで、１年生のA君の精神状態がおかしくなり、叫ぶは、ホイッスルを吹きまくるは、もうまともに下降を続ける状態ではなくなりました。
なんとか落ち着かせて、ルンゼを下降し水量の多い谷底に降りることに成功し、その沢を遡上したのですが、登れない大滝に詰まってしまい・・・もう、高巻いて尾根をまたぐのは体力的困難と尾根をまたぐのは危険・・・と判断し、その沢を下降することにしました。
しかし、とんでもない大滝に詰まってしまいます。滝口には大きな岩があって、谷を挟んだ真っすぐ先は、伐採されている弥山の稜線が見えていました・・・
ロープの長さは全然足らないし、懸垂もできません・・・
「ここで 動かず テントを張って 待つ・・・」
で、三日後にラジオで「神戸の高校生、大峰の沢で遭難か？」というニュースが流れ、現在捜索中！を知り、全員ホッとしました。
が、連日の雷鳴を伴った雷雨で、激しく増水するは、近くで落雷はあるは・・・で、テントいると危ないので、近くの岩陰に逃げていました。直ぐ近くに落雷した時には、まるで大砲で打たれたような爆音で耳がおかしくなり、地面が揺れました。
捜索活動もこの雷雨で なかなか探し出せません。GPSなんか考えられなかった大昔ですから・・・。迷路のような枝分かれした沢を一つ一つ調べるには、本当に大変だったと思います。
10日目・・・ラジオから流れたニュースで あきらめました。
「神戸の高校生遭難捜索活動は、本日で打ち切り・・・・」
４人は、それぞれ遺書を書きました。
５日目に食糧が前部全部尽きたので、毎日太陽が出たらあの大滝の岩の上にへばりついて、日光浴をしてエネルギーをなんとか得ようとしていました。（光合成かっ！）
捜索活動打ち切り日の午後・・・テントの中で横たわっていましたら、「おーい」との人の声が聞こえました。どうせまた「幻聴」だろうなぁ・・・って。誰も動きません。
しかし、それは現実の捜索隊の方々でした。リーダーは猟師さんのようでした。一人その中に高校の教師が居て、「リーダー立てっ！」と怒鳴られ、私がふらふら状態で立ち上がると、思いっきり殴られました。他の機動隊や消防団の方が「先生、止めろ！」と言ってくださいましたので、その暴力は収まりました・・・マジ話です。
先導する猟師さんは、鉈で斜面に道を作りながら、何時間もかけて大峰の奥駆稜線まで導いてくれました。
念のために、大滝にロープでつないだ黄色いポンチョを目印として流していたのですが、遭難活動を引き上げるときに、救助隊の方の一人がそのポンチョを発見したらしいです。
で、数年前からその遭難した小笹辺りを調べ直しています。去年の８月は単独で小笹大滝で阻まれ、きっとこの滝の上で遭難していたんや！しかし、当然登れません・・・下から見えるだけでも雄に落差50mはあります。小笹の滝から右俣を稜線までなんとか突破しましたが、小笹大滝までの途中のクソ滝でもなく、その幻の遭難大滝は見当たりませんでした。
そして９月、二人の若者達の力を借りて再調査です。しかし、あの台風18号が最接近した状況の中、（スコールのような豪雨）小笹大滝がチョコレート色に変化し、爆音を立ててドーン・ドーンと呼吸するようになってしまった・・・時、滝の中間テラスに居たわけです。・・・危険な右岸を高巻きするしかない非常に危ない状況に追い込まれました。足元100mはあろうかと思われるトラバースを何回もやった後・・・やがて大岩壁に遭遇し、詰まって・・・アウト。少し下降して豪雨の中、斜面で緊急ビバーク・・・。低体温症が出始めました。
翌朝、やや雨がマシになったので、再度あの岩壁登攀突破に出ました。沢筋に降りたら狂ったように音を立てた爆流に、持っていかれます。逃げる道は、この岩壁を突破することのみになってしまったのです。
ショルダーやカラビナ投げ技やアブミを使って、何とか岩壁登攀に成功し、丸い尾根に乗って、小笹の宿まで出ました。
しかし、翌週また単独で、小笹の宿から懸垂を駆使して小笹大滝（上のゴルジュ滝を入れたら落差120m) の滝口まで達し、幻の滝だったのかを検証に行きましたが、この小笹大滝でもありませんでした・・・
当時の新聞記事を見ましたが、読売 朝日・毎日・神戸とも発見場所がバラバラでした。
ノウナシの上・小笹の上・イヌトリの上・今宿の下・・・
父親の年齢すら、皆バラバラでしたよ（笑）
この幻の滝・・・どこに存在するのでしょう・・・
単独のおじさんが、毎年高校生の自分に合う為に 神童子を遡ります。
今月ノウナシ谷に入ってみましたが、千手の滝で詰まってしまい、尾根を大高巻きして尾根まで出てしまいました・・・。
しかし、小笹からノウナシまで谷を挟んで来るには、あまりに遠いです。ノウナシではありませんね・・・
因みに、捜索費用は400万円以上でした...今は亡き父に感謝です。
元気いっぱいな高校生だった自分が遭難してしまった小笹谷・・・今は、単独で稜線まで抜ける事ができます。
それは、記事の一番最初に書いた １・�供Ν靴瞭癲↓靴領呂�付いたからだと思います。
それと、無茶する体力がなくなった（笑）から、落ち着いて相手（滝やゴルジュ）の弱点を突いて登るようになれたことだと思います。
ヤマレコユーザー様も、沢登りに単独でチャレンジされるならば、ロープワークと懸垂下降だけは身につけておいてくださいね。
ただ、闇雲に懸垂下降もよくありません。降りた下がゴルジュだったりすると、アンカーが取れなくて、詰まってしまうこともあります。
しばらく、懸垂したロープは残置しておき、ちょいと偵察し、無理そうならアッセンダーで登り返すことも考えておきましょう。
立木やブッシュが無く、岩角さえも無い場合、ハーケンをリス（岩の隙間）に打ち込んでアンカーを作ります。
でも、そうならない様に、滝を登ったり、沢の詰めで岩壁に出会ってしまった時の「逃げられる範囲」をしっかり自分で見極められるように なりたいものですね。
沢は、静かです。釜や淵のエメラルドグリーンやブルー。そして数々の滝との出合い。最後は原生林の森・・・を進んで感激の「道との遭遇」
何気に歩いている稜線の道・・・きっと「ありがたい」と感謝できると思いますよ。
参考ブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/koubejyunntarou/folder/511892.html
