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暇つぶしに掲題のスモーカーを買ってみました。
ところがコイツ、説明書が付いて無いどころか、web上にも転がってません。
どーせ暇なんで、web上のユーザーさんがアップした記事を参考に、自分なりに試行錯誤してみましたのでメモしておきます。
【はじめに】
コンパクトであると言う事は、通常の燻製機に比べ容器内に占めるー
1)水蒸気量が多くなる
2)食材から落ちた脂のコゲ(苦味)の煙が多くなる
という事が言えます。
1)は調理法として「蒸し焼き」に近くなり、早い内に食材に熱が通ってしまう為、長時間の燻煙に向かないという点が弱点ですが、10分という「短時間で食べられる状態のものが出来上がる」という意味では長所とも言えます。
燻煙というデリケートな調味法にとっては、2)を極力避ける事が本品を使う上での要諦となりますが、特に連続使用する際にはなかなか面倒なものがあり、この容器サイズで10分という調理時間は、チップの香りとコゲの苦味をバランスさせつつ、食べられる状態にするという絶妙な計算の下成り立っているのかもしれません。
よって、本品で”手をかけ過ぎる”事は本末転倒と考えます。本品は「本格的な燻製を作るもの」では無く「食材に燻煙の香りを薄っすらと纏わせるもの」と考えて購入した方が幸せになれるかと思います。
生物等、最終的に本品だけで火を通すという事に拘る必要もありません。
また「水でシールする事で屋内でも使える」とありますが、極力燻製っぽくしたい方は水でシールはせず、屋外専用と割り切った方が良いかもしれません。
以下、それなりに燻製っぽく仕上げる為にー
【購入後の下準備】
・鍋をいきなり火にかけたら煙が出たので、匂い移りさせないよう、使う前に軽く空焚きしたり、よく洗った方が良いかもしれません。
・棒状のスモークウッドでは無く、パラパラのスモークチップを用意して下さい。
・極力余分な水分で蒸し焼きになってしまわないように、食材は予め冷蔵庫等で乾かしておきましょう。
【鍋の下準備】
・アルミホイルでチップを入れる箱を作ります。
鍋底の平らな円周に各頂点がかかる位の底面を持った四角い箱にします。(極力チップをムラなく広げられるように&不器用なんで四角でw)
箱の高さは高い方が良いのですが、二段ある食材を乗せる網の下段の方に触れない高さを目安にします。
・箱の中にチップを3本指で7〜8つまみ(10分で全部が丁度炭化し切るかしきらないか位の分量)入れ、平らにならします。
・箱の上に、箱の底面よりひと周り大きな四角に切ったアルミホイルをふわりと乗せます。(鍋肌、網に触れ熱が伝わらない範囲で極力大きく。箱のエッジだけが触れる形で保持したい。)
・乗せたアルミホイルを、中心に向けて(下にあるチップに触れない程度に)軽くへこませます。
※.これらは、チップに脂や水分が落ちて来て燻煙が出なくなるのを防ぐと共に、落ちた脂を極力熱源から遠ざける事で、煙が出にくくする為の措置です。
【食材の下準備】
・食材のサイズ、網に置く範囲は、焦げを生まないよう、鍋肌に触れず、落ちる脂や水分が下に敷かれたアルミホイル上に収まるようにします。特に鍋蓋が閉まらないようなサイズの食材を入れてしまうと、空気が入り脂が発火する恐れがあるので避けましょう。(食材は小さく切っておいた方が乾燥し易く、燻煙も回りやすいです。小さ過ぎると熱も回り切って美味しくなくなってしまいますが…)
・食材は鍋からスモークの香りが立ち上ったらすぐセット出来るよう、予め網に載せておきます。
webの解説に見られるように最初の段階から網と食材を鍋にセットしてしまうと(火傷やこぼす心配が無く楽ですが)、脂の多い食材(ex.ソフト身欠き鰊)があった場合に、蓋を閉める前に発火してしまうからです。
・段としては下段に脂や水分が垂れて来る食材、火の通り難い食材を、上段にそうで無い食材を置きます。
・連続して作る場合の時系列的には、最初に脂や水分の少ないデリケートな風味の食材、後の方に肉や魚といった味が強く、多少の苦味は気にならないものの順で作ります。
・必ずしも全部の網を使って一気に作る必要はありません。寧ろ少しづつ作った方が上手に行く確率は高くなる気がします。例えばナッツは単体でスモークしないと湿気てしまいます。チーズはアルミホイルの上に載せる等、載せ方も工夫してみて下さい。
【スモーク本番】
・鍋をガスコンロで強火(これがベストかは未検証)で熱し、燻煙が出て来るのを待ちます。(20秒未満?)
・木の匂いの燻煙である事を嗅いで確認したら弱火にします。
※.屋外では極端な弱火にしようとすると、風で火が消え易く、結果仕上がりにムラが出てしまう為「それなりの弱火」にしましょう。
・予め準備しておいた網と食材を落ちついてセットしたら、すぐに蓋を閉めます。
・弱火のまま10分間燻したら火を止め、蓋を開けます。(蓋を開けずに10分間蒸らすという解説もありましたが、この辺はお好みで。私は蒸らすと苦味と蒸し焼き感が増すと感じました。但し、蒸らした場合と比べスモーク感は減じますので、時間のあった私は燻煙の回数を2回にしています。)
・調理具合が足りない場合、網が冷えるのを待って(10分位?)取り出し、焦げたチップを捨てたら、新しいアルミホイルとチップをセット、食材を裏返して同じ事をもう一度繰り返します。(2度は良いとして、3度やる位だったら、別で火を通して食べてしまった方が大概美味いです。)
・連続で調理する場合もこの手順で行います。都度鍋を洗った方が雑味は抑えられるのでしょうが、簡単クッカーでそこまで手間を掛けるのもバカらしいので、アルミホイルの切り替えで代用しています。なんなら、アルミホイルに溜まった脂を都度洗い流すだけでも特段の問題は無いかと思います。
【ズバリ「美味い」というレベルだった食材】
チーズ(写真2)
スペアリブ(写真3)
【その他燻したもの】
うずらの卵(麺つゆ漬け|写真2)
手羽先(塩コショウ|評判は良)
ミックスナッツ(湿気た)
ムロアジ干物(評判は良)
ソフト身欠き鰊(脂が発火)
以上、web上の情報でもそんなに問題は無いのですが、長雨の中グズグズ試した独自研究の成果発表でしたw
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