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2022年01月23日 22:54便所の落書き全体に公開

洗濯物は何故乾く?|水分子の独自研究

「100℃でも無いのに何故水が蒸発するの?」

そんな風に思った事ある人居ませんか?

ハイキングには関わり深い水分子ですけど、改めてちゃんと理解出来て無いなぁ〜と思い、独自研究してみました。

頭の中で映像化出来ないと理解できないタイプなんで「本当じゃあ無いけどギリ嘘でも無い」程度にデフォルメして書いてみますが、別に100℃じゃあ無くてもいいんです。多分w
(因みに100℃は蒸発じゃあ無くて「沸騰」です。100℃になると水圧も、水分子同士の電気的な結び付きすら越えて、熱源に近ければ鍋底からでも気体になって行っちゃうっていう現象です。蒸発は表面で起こります。学校がなんで殊更に「沸騰」という一局面を強調したのか?ちょっと疑問にも感じました。)

【万物の定め?編】
1.万物はそもそも乾く?

【環境編】
2.お日さまが出てると乾き易い
3.気温が高いと乾き易い
4.湿度が低いと乾き易い
5.風が吹くと乾き易い
6.気圧が低いと乾き易い

【繊維、布編】
7.乾き易い繊維がある
8.乾き易い色がある


【1.万物はそもそも乾く?】
まず、基本的に同じ種類の原子や分子は、電気的にくっつき易い性質を持っています。
同じ種類だけで無く、電気的な相性によって例えば水と綿もくっつき易く、水って言うのは特に電気的相性が良いものが多い(色んなものが溶ける)分子です。
これが乾き難さ=バラバラになり難さの根本的な原因です。

次いで、絶対零度(-273.15℃)でない限り、+の原子核の周りを−の電子がブンブン回っている※1 原子や分子(面倒なんで以降"分子"で統一します)は振動(運動)しています。
目には見えませんが、火にかけた鍋が熱くなるのは、火の熱によって鍋の分子が激しく振動するからです。鍋の中の水が沸騰するのは、その振動が水分子に伝わるからです。やがて振動は気体として自由に飛び回る状態に迄達します。
このような運動=熱を一絡げに”エネルギー”と呼びます。
これが乾く=バラバラになり得る根本的な原因です。

分子は余りにも小さい(水分子で625万分の1mm)為、私たちのような愚鈍な計測器では、温度とそれに応じた”相”しか知覚できませんが、常温というエネルギーレベル下においてー

振動が激しい/電気的な繋がりの弱い分子は、電気的束縛を逃れ、自由に飛び交っています。
基本的に目には見えません。
存在は分かっても、凄い速度でぶつかられてる実感もありません。
この相を”気体”と言います。
酸素とか二酸化炭素とかがソレに当たります。

振動が控え目/電気的な繋がりの強い分子は、電気的な束縛に囚われ、ガッチリくっついています。
そうは見えませんが、分子自体は振動し続けています。
この相を”個体”と言います。
鉄とか、基本的に私たちが"物質"として認識してるヤツですね。

その中間の(完全にはくっつかず、五〜十数個の分子がクラスターを形成している)相を”液体”と言います。
この代表が水です。
目に見える"湯気"は液体にあたります。

常温と言う状態のエネルギーレベルが高いのか?低いのか?は各分子固有の問題です。

気体として存在している分子にとっては、常温のエネルギーレベルは”高い”ですが、個体として存在している分子にとっては、常温のエネルギーレベルは”低い”と言えます。
こと水分子については、気体、液体、個体と言う三相が、常温前後で全て観測される稀有な分子です。
冷凍庫の中の氷すら、その分子は常に逃れようと振動しており、最終的に”乾き”ます。
大袈裟ですが、これをエントロピー増大の法則と言い、万物は最終的に全て乾く(いづれバラバラになる)方向に向かいます。

※1.振動しているのが「当然」と思えるような表現にしてみましたが、実際には電子はガスのように「原子核周辺に確率的にモヤッと存在している」ってイメージです。そんな感じなんで割といい加減で、電子が一個どっかに行っちゃったり(イオン化)、一つの電子を互いに共有しあったりする事で、異なる分子同士がくっついちゃいます。


【2.お日さまが出てると乾き易い】
お日さまを始めとする電磁波は、分子というボールを突っつきまくる、ビリヤードの"キュー"みたいな存在です。
キューに突かれると、気体や液体はガンガン衝突(エネルギー交換)し、個体は振動を増します。

体感的にも日陰と日向の効果はテキメンで、電子レンジの電磁波のようなもんだと思えば、何となく腑に落ちるでしょう。
水も表面程、突っつかれて気化して行きますし、別の突っつかれた分子にぶつかられて気化したりもします。

分子ってヤツは兎に角大量にあって、20℃時の空気1Lあたりで2.7×10の22乗個の分子があるそうです。
それがよりくっついた水となると、20℃時の純水1Lあたりで3.3×10の25乗個の分子になるそうです。
触れた時に接する分子の数が文字通り”桁違い”なんで、体温より低い気温の20℃を暖かく感じても、水温の20℃は冷たく感じます。
これがハイキングで、汗を含む"水"に神経質になる理由です。


【3.気温が高いと乾きやすい】
まあ、お日さまと同じなんですが、気温が高い=分子が激しく運動している(水分子の場合20℃相当の平均速度は600m/秒)って事です。
気温って言うのは”平均”ですから、低い気温の中でも、温度換算で100℃相当のスピードで飛び交ってる分子もあったりする訳で、そいつらがバチンッ!とぶつかって来たら、水分子もたまらず引っ剥がされます。
水温も同じで、元々飛び出せる位のエネルギーを持った水分子が、運動で表面へと浮かび上がって来ているのが”水面”ってヤツです。(水分子単体(気体)であれ、5個以上の水分子のクラスター(液体)であれ、同じ温度=同じ速度で運動しています。)
気温/水温が高い程、平均的にはそういった分子が多い訳で、洗濯物は乾きやすくなります。
せいぜい40℃前後のお風呂でも、湯気(水面から飛び出した分子が、その密度と気温の低さで再びくっついちゃって、水に戻った状態)が湧き上がるのが普通に見られる事で、その事が分かるでしょう。
因みに、平均水温よりエネルギーが高いもの程とっとと空気中に逃げてくんで、それによって液体全体の平均水温が下がる事を「気化熱が奪われる」なんて言います。
逆に、液体の水よりも温度が高い空気中の水分子が突入して来て、液体の平均水温を上げる事を「潜熱」なんて言います。


【4.湿度が低いと乾きやすい】
洗濯物から弾き飛ばされる水分子にも、大気中に存在している水分子にも「洗濯物から離れなくっちゃ!」なんていう指向性はありません。
元々電気的にくっつき易い性質を持ってるんで、近くに存在して居て、充分スピードが遅ければくっつきます。
だから、大気中の水分子が少ない(洗濯物に飛び込んで来る水分子が少ない)程乾きやすくなります。
同じように洗濯物同士が離れてる程、洗濯物は乾きやすくなります。

これとは逆に、空気中の水分子が近づくような条件、スピードが弱まるような条件が整えば、水蒸気はくっついて水になります。
これが降雨で、この条件を小難しく言うと"飽和水蒸気量"ってヤツです。
ハイキングの衣服内気候的には”結露”が降雨みたいなもんで、湿度の上昇と温度差が、水蒸気が水になる条件を整え、衣服内やテント内に降雨(結露)をもたらします。


【5.風が吹くと乾きやすい】
前述しましたが、分子個々の運動自体に指向性はありません。
が、風というものは"流れ"ですので、(北西の風みたいな)一定のベクトルを持っています。

マラソンを走り切った選手の身体に手を近づければ、触れずとも熱を感じるように、草津の無料共同浴場内で、動かずに固まってさえ居いれば、何だか熱さを凌げちゃうように、分子が激しく運動している割には温度と言うものは、身体と分子の摩擦、分子同士の粘性で纏わりつくだけで無く、気圧や水圧で身体周辺に押しつけられています。

それを剥がし取っちゃうのが風(流れ)です。
熱い温泉に無神経にジャボジャボ入って来る人が居ると、流れが生まれ、折角冷めた身体の周りの水が剥ぎ取られて熱いでしょ?w

洗濯物から出ようとする水分子、洗濯物に入って来ようとする水分子、どちらも問答無用で一定方向に剥ぎ取って行くんで、風が吹くと洗濯物は乾きやすくなります。


【6.気圧が低いと乾きやすい】
前述の通り、気圧や水圧は私たちの身体や衣服、その周辺の分子を押さえつけています。
押さえ付けるものが減れば、分子はより一層自由に運動できる=乾きやすい筈です。
一般的に気圧が低い=天気が悪い(気温が低く湿度が高い)為、???と思われるかもしれませんが、ハイカー的には高所における沸点の低さでそれを認識できているのでは無いでしょうか?


【7.乾き易い繊維がある】
おしゃれに目覚めたウチの次男の綿の衣類と、私の衣類(ほぼ山兼用)では、洗濯機から出した時の重さが断然違います!
そもそも水を保持しなけりゃなんない植物から作られた繊維は、元より電気的に水とくっつき易く出来ています。
それに対してハイキング用の衣類の殆どは、水と電気的にくっつき難い化学繊維で出来ている為、洗濯機に突っ込む前には大して変わらない重さだったものが、出す時には明らかに軽いと分かる重さ(水分含有量)になります。
だからと言って「アッという間に乾く」かと言えば、綿より遥かにマシとは言え「まあ、洗濯物なりに乾く」んで、極力濡れない方がいい事に変わりは無いんすけどねw

別件ながら、天然繊維の中でウールだけはハイキング用として持ち上げられていますが、これは繊維の外殻が爪みたいに硬化していて水とくっつき難いのに、繊維の芯は水とくっつき易い=湿気は吸う且つ、水蒸気とくっつく際の潜熱に期待できるという特性によるものです。

化学繊維の方が繊維としてコントロール自在だからでしょうか?正直、私のデイハイキング程度ではその違いを顕著には感じられません。
芯が露出した断面が汗を吸い取る方向に向いてる場合もあるでしょうし、繊維量に対して吸着出来る水蒸気量が如何ほどのものか?とも思います。
その割に高額で傷み易いので、私は専ら化学繊維のものを愛用しています。(但し、クリティカルなコンディションにおいては微差が命に関わる大差になり得ます。)


【8.乾きやすい色がある】
網羅性の為に一応書いときますけど、白は可視光の範囲の波長を跳ね返すから白、黒は吸収するから黒です。
各々の物質が食わず嫌いして跳ね返した波長こそが、各々の物質を物語るって言う逆説的な感じです。で、跳ね返さない黒がより熱を吸収し、3の状態を強化します。
ロータス効果みたいに、表面張力を活かした乾きやすい「表面」だったり、それを阻害する「汚れ」だったりの条件もあるんですが、何だか本質を見失いそうなんで、ここら辺で辞めときますw

【おしまい】
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