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厳冬期のグローブは如何にすべきか？
きっかけは貧弱なグローブセットで正月の北岳に挑んだら凍傷寸前になったこと。
求める性能は、氷点下15度を下回る低温烈風下の稜線で、凍傷の心配なく行動できる最大防寒性。
そのため、操作性は犠牲になるが5本指タイプを除外し、保温性の高い3本指のミトンタイプを対象として探した。
試行錯誤でとっかえひっかえを繰り返した結果、以下の3つのグローブを状況により組み合わせることにより、ようやく厳冬期のグローブセットが落ち着いた、、、気がする（笑）。
≪画像1≫ 樹林帯アプローチ
��mont-bell メリノウール インナーグローブ タッチ
⇒ 気温がさほど低くなく風がない状況下での樹林帯アプローチでは、インナーグローブで十分。
⇒ 樹林帯アプローチのグローブは何でも良いが、烈風吹きすさぶ稜線で装着するシェルグローブのインナーを想定した場合、少しでも暖かいインナーが望ましいため、熱伝導率が低いウール製を選択した。
実際、カメラ操作の細かい作業でシェルグローブを短時間ながら外さなければならない状況もあり、化繊より熱伝導率が低いウールの方がやはり冷えづらく恩恵を感じる。
⇒ スマートフォンのタッチができる指先になっているため、シェルグローブを短時間外してのスマホの操作が可能。
⇒ 欠点は、シェルの手首の袖口やスパッツのマジックテープを扱うときに、マジックテープに貼りついて剥がす際に毛羽だって傷んでしまうことか。インナーは消耗品なので、ある程度は仕方ないかと。
≪画像2≫ 樹林帯アプローチ〜稜線（条件緩め）
��mont-bell メリノウール インナーグローブ タッチ
��mont-bell パウダートリガーフィンガーミトン
⇒ 氷点下15度前後の弱風でならば、�´△料箸濆腓錣擦蚤弍�可能。氷点下20度の強風下では耐えられなかった。
⇒ �△離侫�ンガーミトンは、保温素材の量が多くはなく防寒性はさほど高くはないが、それほど厳しくない条件の稜線であれば、当該グローブで十分耐えられる。
また、軽量コンパクトで取り回しがしやすい上、掌のデュラグリップという素材がやたら丈夫で滅多なことでは擦り切れない。
⇒ 耐久性でいえば、同じデュラグリップの素材を使った他のグローブを2年間、毎日の通勤と冬山でピッケル掴んで酷使しても、ほとんど痛みがないほど丈夫である。
⇒ コンパクト性でいえば、樹林帯アプローチでストックを使う際に、ストックのストラップをぎりぎり通すことができるので重宝する。
⇒ 耐寒性でいえば、保温素材の量の問題なのか素材自体の熱伝導率が高いのか、低温の風に吹かれると急激に保温性を失うような気がする。
⇒ その他、ミトンタイプだが人差し指が独立しており操作性が比較的高いということと、値段が5,500円（税抜き）で安い。
≪画像3≫ 稜線（最大防寒）
��mont-bell メリノウール インナーグローブ タッチ
��MOUNTAIN HARDWEAR クラウドシーカー トリガーミット
⇒ 氷点下15度以下の強風の状況下で、�´�の組み合わせで対応可能。指先がそれほどかじかむことなく、厳冬期の冬山に対する大きな恐怖要因が1つ減った。
⇒ いろいろ店頭で装着した結果、ミトンタイプだが、人差し指が半分独立しておりグローブの中で手が遊ばず、フィット感と操作性が優れていた。また、保温素材も十分入っているようで保温性も最も優れているように感じた。
⇒ コンパクト性でいえば、厚くかさばるためストックのストラップを通すことができない。しかし、当該グローブを使う状況は稜線上で、ストックではなくピッケルの使用が想定されるため、特段問題とはならない。
⇒ 定価は18,000円（税抜き）だが、特価品で12,600円（税抜き）で安く買えた。
≪〜手の耐寒性について（私見）〜≫
確かに末端の手先を守るグローブの重要性は言うまでもないと思う。
ただ、耐寒性もグローブ単独ではなく、末端の手足に暖かい血流が流れていることが、グローブの良し悪しと同等以上に重要だと経験的に感じる。
例えば、稜線に達する前に十分な保温着を着足さず、体の保温が十分でない状況で烈風吹きすさぶ稜線に出てしまった場合、体が寒い状態なので当然末端の手足に暖かい血流が流れていない。そのため、しっかり保温着を着足した場合と比べて、指先の耐寒性はかなり低く凍傷のリスクが高い状況に陥っていると思う。
指が千切れそうな思いをしたときは、決まって体の保温が十分でない状態のまま稜線に出てしまったときである。逆に十分に体の保温をしてから稜線に出た場合は、耐寒性の低いグローブでもそれほど指が千切れるような寒い思いはしなかったような気がする。
また、体の保温が重要としても、どちらかと言えば上半身の保温よりも下半身の保温の方が有効な気がする。
そのため最近では、厳冬期の稜線に出る前に、下に（場合により上も）ダウンを着足してから稜線に出るようにしている。
どうも！shibaさん😁！
グローブは雪山での最優先課題のひとつですよね〜☆ 特にshibaさんは『撮影』という細かい作業も含まれるので、よりシビアかと思います！
・・・先日、猛吹雪の雪崩講習会へ参加してきたのですが、ベテラン揃いの参加者のうち40%程が『防寒テムレス』を装備していました。 更に、山岳会の講師5人のうち 3人が1日テムレスで過ごしていました。
僕は今シーズンからテムレスを使用しています。 ふざけんなくそゴム手袋が、とずっと馬鹿にしていたテムレスでしたが、保温性、耐雨性能、岩場 鎖へのグリップ性、脱着のし易さ、アイゼン等の作業性、全て文句なしだと 今は思っています・・・！
他のアウターグローブを一切使用しなくなったのも事実です。 インナーメリノ+ミドルウール+LLテムレス+オーバーミトンの組み合わせで調整すれば、日本の山岳であれば何処でも問題ないと思います。
shibaさんのような撮影山行やロープワークには向かないかも知れませんが、一度、騙されたと思って『防寒テムレス』を試して頂きたいです。 \1500程ですので😁笑笑
失礼しましたm(_ _)m
yamazaruさん
いつもコメントありがとうございます！
防寒テムレスってそんなに凄いんですね！
実は気になって試しに買ってあるんです。
袋を破いて開けたときの強烈な化学製品の匂いに怯んでしまったのと、何となく薄くて寒そうだったのでお蔵入りにしていました。
プロのyamazaruさんに使用実績・データに基づいて説明されると、非常に説得力があります。
今度激寒い稜線上で、今の最大防寒のミトンセットと防寒テムレス＋ダブルウールの耐寒テストしてみます！
情報提供ありがとうございます。
冬山装備って悩ましくて、結構すれ違いざまに他人の装備を参考にさせてもらっていたりします。
ベテランの人が超軽量ピッケル持っているのを見て、それもありかなぁ〜とかとか。
そうこうしているうちに雪が溶けて冬が終わってしまいそうですね。
雪が降らずに暖かく晴れている天気にヤキモキしているこの頃です（笑）。
ご無沙汰してます。冬場のグローブは当方も難儀してまして…。
現在、防寒テムレスLL+インナーグローブで落ち着いております。写真撮影を考えなければ、選択肢は広がるんですけど。ゴムの匂いは、袋から出して屋外に二日ほど放置すると軽減しますよ。（それでも匂いますけど）
t-morikawaさん
お久しぶりです。
情報ありがとうございます。
そうですか、やはり防寒テムレスは凄いんですね！
あとですね、個人的にあの青い見てくれが結構引くんですけれど、それを上回る機能性なんでしょうね。
極寒の山頂で、寒さで力加減ができなかったのか、PLフィルターをオーバーグローブでぐりぐり回していたら、結構傷ついてしまいました（泣）。
柔らかいテムレスだったら大丈夫かも。
北海道の豪雪地域に暮らしていまして、-12℃で車の雪払いで通勤が始まる生活をしています。防寒テムレスを毎日使っておりますが、これ自体の断熱性はそれほどでなく、長時間の非行動時には-5℃がせいぜいです。防水性とともに防風性が完ぺきなために過剰に評価されていると思います。まして５本指ですし、記載された３本指ないし２本指のインシュレーションのしっかりしたミトンにかなうものではありません。
手の保温について、きわめて重要なことを記載いただいていますね。全身の保温です。寒冷時には身体は体幹の保温を優先しますから、四肢への血流を絞ります。背中が寒いと思ったら、気づいたら手と足が凍傷にやられていた、というのが一番ありそうな筋書きですよね。
手袋類で一番あたたかいのは、おててのこたつ + インシュレーション付きのミトンだと思います。 http://www.kumagai-dk.jp/products-shg-01.html なぜか、ウェブサイトのタイトルは "あててのこたつ"になってますね（
3pinnerさん
はじめまして、コメントありがとうございます。
そうです！「寒冷時には身体は体幹の保温を優先して四肢への血流を絞る」と表現したかったんですが、語彙が乏しくて冗長な表現になっていました。
適切に補足頂いてありがとうございます！
私の勉強不足かもしれませんが、凍傷の予防についてはいくらでも紙面等で"保温”とは書かれていますが、具体的に「全身の保温（の重要性）」とまではなかなか書かれていないような気がします。何度か怖い目あって、経験値的に「なんとなくそうかなぁ」というところでした。
十分な食料を摂取して産熱し、熱損失を抑えるように保温することはもちろんですが、エネルギーを消費する体の産熱に頼らず、外部的な発熱に頼る方向性もありますね。
確かに、おててのこたつの発熱とオーバーミトンによる保温を組み合わせれば鬼に金棒なような気がします。
相当な極地へ行っても心配いらないかもしれませんね。目から鱗です。
そして、おっしゃられる通り「あててのこたつ」になっていました（笑）。
自分の経験からの知得に自信が持てました。
ありがとうございました！
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