1996年にエベレスト登山で起きた遭難事故の実話を映像化したもの。エベレストは近年、限られた著名な登山家だけが登る山ではなく、それなりのスキルがあってお金を出せばガイドやシェルパが山頂まで導いてくれる商業登山の山となりつつありますね。約20年前のこの事故は、その先駆け的な時期に起きたものだったのですね。この頃は私もまだ登山始める前だったし、こんな事故があったなんて知らなかったな。
そしてこの作品の肝である、3D。
これから観る方には説明無用かとも思うけど、とにかく大迫力。静かなる日のヒマラヤ山脈、エベレストの雄大過ぎるその姿。それとあまりにも対照的なスリリングな登頂と下山時の様子。これがもう全編に亘って突き刺さるような映像美となって迫ってくるのですよ。踏み外したらアウトの足元の絶壁、酸素の薄さ、凍えるような寒さ・・・そういったものもおそらく8,000mデスゾーンの現場のリアリティに限りなく近いものとして、観てる側に伝わるのではないかな。(現場に行ったことないから分かりませんけどね。)
ストーリー詳細については控えますが、思うことは多々あり。極限の状態に追い込まれた人間のそれでも生きることを渇望する姿は胸を打つものがあったり、そんなちっぽけな人間たちの征服欲を容赦なく拒絶する大自然の猛威にも改めて畏怖の念を抱いたり。いろいろ考えさせられました。
あと、私は上映時間の関係で字幕版を観たけれど、やはりこの3Dを存分に堪能するには吹き替え版の方が良いんじゃないかと思いました。字幕を目で追って映像が半端にしか観られないその一瞬がもったいないんだよね。文句無しのとても良い作品でしたが、それだけ、ちょっと失敗しました。ぜひ皆さんも機会あればご覧になってみて下さい。
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