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まず車道が大きなループで中央線を渡っている橋脚の下に歩道の踏切がある。そこを渡ってループに沿って歩くと歩道用の橋で川を渡り、対岸に沿って道は続いている。ここは道端の野草の花が盛りで綺麗だった(写真)。道なりに進んで行くと途中で川端の道と町の中に直進するのとの分岐点がある。どちらでも良いようだが町の中への道を進み、国道に出会うとそちらに移って町の中に進み、ドラッグストアの角で富士見通りという車のひっきりなしに行き交う車道に出た。
その道をしばらく歩き反対側に「ホテル甲子園」の大きな看板が見えると、今夜の宿、ホテル石庭である。フロントスタッフ皆がアロハシャツを着ているのが面白い。大きなホテルの中庭全体が大きな庭石と鯉の泳ぐ池で構成された、恐らくホテル名の由来と思われる日本庭園になっている。車道を挟んで向かいのホテル甲子園も似たような感じで、団体旅行客を当てこんで作られた数十年前の巨大温泉ホテルという感じである。その割に従業員は少なく見える。
建物は古いのだが部屋は4階で広く清潔、トイレはちゃんとウォシュレットになっている。窓際は応接セットの置いてある板の間になっている。旅館などによく置いてある地元のお菓子などの提供はなく、ちょっとそっけない。広い窓から見える目の前は例の「石庭」であるが、その向こうは車道が隣接していてあまり風情はない。
交互にそれぞれ最上階の大浴場に入るとすぐに夕食である。量は十分すぎるくらいだし、味も薄味、丁寧に作られた感じで好印象。ただ、鍋が「すき焼き」でなく「すき焼きうどん」。麺で具の少なさをカバーしてるあたりはいかにも格安プランを思わせる笑。また、食事のサービスは最近ありがちな若い外国人スタッフなどではなく、近所の主婦のパートらしい中年女性なのも豪華ホテルにそぐわなくて微笑ましい。
ビールと 日本酒を追加したこともあり、私は部屋に戻るとすぐに寝てしまったが、妻は一人で駅まで散歩に行き、駅で翌日の特急の予約まで済ませてきたようだ(これは翌日聞いた)。片道20分くらいはかかる、温泉街というより人通りの少ない田舎道、高齢者、というか、普通の浴客はまずしないと思うが笑。
翌日は雨、これは事前にわかっていたので、予定通り11時放映開始のMLB中継(オオタニさん!)に間に合うように8時過ぎにホテルを出た。妻にとっては勝手知った道を駅まで歩き、9時前の特急で帰京した。時間が前後するが朝食はバイキングで質・量ともに十分、まともに淹れたらしいコーヒーが印象に残っている。
前に書いたように私は石和温泉は初めてなのだが、妻は結婚前のOL時代、社員旅行で一度来ている。場所がどこだったかは覚えてないが、この辺りのホテルかもしれないと言っていた。当時はバブルの真っ盛り、会社が「派手目」の旅行会社であることもあり、悪ノリで〇〇ビデオの鑑賞会などにも付き合わされ閉口したらしい笑。
この「ホテル石庭」、宿泊料は朝夕食付きで二人で2万4千円、温泉含めた設備や食事を考えると驚くべき安さである。最近は八ヶ岳などの山小屋は2食つきだと一人1万5千円なのだから。もしかしたらバブル時代の巨大観光ホテルは軒並みこういう格安プランで客を呼んでいるのかもしれない。
追記:ちょっとダークサイドな話。ネットで「ホテル石庭」を検索すると、高額な「ピンクコンパニオンツアー」なるものも出てきた(詳細は略、笑)。これはホテルのプランではなく、その手の会社の企画なのだが、空室があれば特別室も無料提供などとも書いてあるので、もちろんホテル側の協力もあるはず。違法性はないだろうし別に悪い事ではなく、私もバブル時代、旅行会社の社員だったりしたら喜んで?…笑。ただ今時、どのくらいの需要があるのだろうか?まあ接待とかは最近も話題だし。
上の格安プランや従業員の経費節減なども考え合わせると、経営の苦労が偲ばれる。
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