|
|
北国、北海道の冬。
晴れた日に雪道を走るのは快適である。メインの通りは雪かきされていてほとんど積雪はないからわざと避けて、普段あまり車が走らないような脇道を選ぶ。少々踏み慣らされた轍など最高に気持ちがよい。
しかしこの快適な景色も、一たび吹雪になると状況は一変する。
その日は朝から雪が降っていて、時折風も強く吹いていた。
午後になっても雪は止むどころではなく、風も強さをさらに増しているように見えた。
雪粒は横殴りにフロントガラスをたたき、視界が非常に悪い。
前の車のテールランプの灯りだけを頼りに運転する。
夜になっても相変わらずの吹雪である。
積もった雪であたり一面純白の世界。
暗さも加わって視界が悪いせいもあるが道路と路肩の区別もつかなくなる。視界は数十メートル。前方を走るテールランプの灯りが見えている間はまだいいが、いったん離されて見えなくなると最悪の状態になる。
そう、右も左も上も下もすべて白、まったく区別がつかなくなり怖くて一歩も前進できなくなる。
「ホワイトアウト」・・・・・。初めてこの言葉の意味を身をもって体感した瞬間であった。
片側一車線の道路でへびに睨まれたカエル状態。しばらく恐怖で動けないでいると後方は車で数珠つなぎ・・・。冷や汗が脇の下を這う。
こういう時頼りになるのは勘のみである!!
恐怖の中、前が見えない危険な状態でノロノロと状況脱出をはかる以外になかった。運が悪ければ即事故につながるであろうことを覚悟の上で。
あぁ、恐ろしや!
北海道 某所にて
北海道には7年住んでいたので、ブリザードのように荒れたときの平地の変貌は、想像できます。
私は郷里(東北)に東京から帰るときに、峠越えの道路が通行止めになり、畑の間を走る道で地吹雪にあったことがありました。
視界はあり、道路の積雪は15センチ前後で、4WDといえどものたのたと走らされました。
横風がとくにきつい一帯まで走ってきて、はっと気がつくと、車が道路を覆った吹き溜まりに乗り上げだしていました。なんとか抜けたかったのですが、自動車ってのは、お腹を雪に乗せてしまうと、タイヤが空回りして、まずハンドルが利かなくなり、速度はガクンと落ち、ついにカメのようにスタックしてしまいます。積雪はそこでだけは40センチほどでした。
地吹雪のなか、おまけに母親を乗せており、車外にも出れず、困っていたところに、前方(対向車)もスタック。後続も1台スタック。
そこへ、車高が高い大型トラックがやってきて、1台ずつひっぱりだしてもらいました。
積雪の量だけでなく、強風のなかでどんどん大きくなる吹き溜まりの怖さを知りました。
現在東北北部ですがここも今大雪ですね。
日中吹雪いたり晴れたり目まぐるしく天候が変わっています。
そして吹雪くと粉雪が砂ぼこりのように舞い上がり、圧巻です。
でも一度そのような体験をしてしまうと少しのことでは驚かなくなるから不思議なものです。
北海道も先週いた東部太平洋側はほとんど積雪はないのですが・・・・・。
今夜もしんしんと雪が降り積もっています。
さて明日は新雪がどのくらい積もっているでしょうか。
みちのく一人旅
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する