登山を始めてから最初に購入した装備は靴下と登山靴でしたが、山の知識は全く無いしメーカー名も聞いたことのない物ばかりでしたし、かつ予算も無かったので、登山靴について良く調べもせずに標高1.000m用と書いてある棚の中の1番安価な軽登山靴を選びました。
買った当時は、まさかここまで山に夢中になるとは思っていなかったのも軽い気持ちで選んだ理由の1つではありますが……
そんな簡単な気持ちで選んだ物でも、初心者の自分にとって初めて履く登山靴の性能は十分なものでした。
フィット感やグリップ力など、普段履いている靴との違いに満足してしまい、その後は登山靴について殆ど勉強する事はありませんでした。
しかし、初めて雪山を歩いた時に新しい登山靴が必要だと感じたので思い切って購入することにしました。
ここのコメントで頂いたアドバイスを参考に、すぐに本格的な雪山に行ける訳では無いので夏冬兼用しながら低山の雪山なら十分歩けるような、全天候型のゴアテックスの靴を探すことにしました。
そこで、登山靴について改めて調べて見たのですが、荷物が重くなるほど、標高の高い山になるほどソールが固く足首が固定される方が良いとのことです。
その理由も色々と書いてありましたが、最初に思ったのは「本当に?凄く疲れそう 歩きにくそう」でした。
実際にお店で試し履きをした時もかなりの違和感がありました。生まれて初めて履いたハイカットと硬いソールなので仕方が無いとは思いましたが、とてもこれまでのように山を歩ける気がしませんでした。
最終的に選んだのはモンベルのアルパインクルーザー800のBOAタイプになりましたが、1番の決め手はやはりフィット感だったと思います。
もうすぐニューモデルが発売されるので、丁度アウトレット価格になったばかりでお値段が安くなっていたのも助かりました。
欲しいサイズが売り切れていたのですが、他の店舗に有るとの事なので、試し履きは靴紐タイプのアルパインクルーザー800で行い、現物は取り寄せて貰う事にしました。
後日連絡を貰い、仕事帰りにモンベルまで行き無事に購入する事が出来ました。
嬉しくてすぐに履きたかったのもありますが、歩く練習をしたかったので早速家まで履いて帰りました。
舗装路なので無理せずゆっくりと歩いて帰りましたが、やはり疲れましたし、いつもと違う所が痛くなってしまいました。
しかし、後日近所の森にあるハイキングコースを歩いた時、その歩きやすさに驚きました。
山道を歩く事に特化した靴の性能は、実際に山道を歩いてみないと分からないものですね。
山が歩きやすくなる分、舗装路は歩きにくくなると聞いてはいましたが、ここまで違うとは思いませんでした。
その後、何度か近所のハイキングコースで歩く練習をしたあと、少し雪の残る丹沢の山を歩いたのですが、想像していた以上に素晴らしかったです。
ソールが硬い事とハイカットで足首が固定される事が、これ程歩行に安定感を与えてくれるとは思いませんでした。
最初は重さも気になりましたがすぐに慣れましたし、何より「重い=丈夫」ですので、軽登山靴に比べると足が守られている感じがして安心感が全然違いました。
新しい靴の慣らしの為の山行でしたので、いつもより距離を短くし、歩くペースも少し抑えたのでこれまでとの疲労度の比較は出来ませんが、靴擦れ・マメ対策をしっかり行えば長距離を歩いても問題は無いと感じました。
良いことばかりだったのですが、あえてマイナス面を探すとしたら、登山靴の性能が良すぎてそれに頼ってしまい、結果足の運び方(足を置く位置)が雑になってしまう事でしょうか。
試し履き山行の後でいつもの軽登山靴で歩いた時に凄く歩きにくく感じたのは、木の根や小石などの僅かな段差でバランスを崩してしまったからだと思います。
新しい靴ではなんでも無い段差だったのでつい足を置いてしまいましたが、新しい靴に慣れれば慣れるほど、軽登山靴を履いた時はこれまで以上に足の運びを意識した歩き方をしなければ怪我に繋がるかもしれないと思いました。
今後、新旧の靴をどのように使い分けていくかは、新しい靴で何度か山を歩いてから決めるつもりですが、1つ確実に言えるのは、新しい靴を得たことにより行ける山やコースの選択肢が増えた事です。
新しい靴の性能におんぶにだっこにならないように、トレーニングを継続しながら歩行技術の向上にも努めていきたいと思います。
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