1月の終わりに網膜剥離の手術をした後6月9日にカムバック登山を果たし、7月21日に第2弾登山、8月11日に第3段登山を果たし、現状の課題がはっきりとしてきた。
手術後最初の山行は、西丹沢自然教室から大石キャンプ場に向かい、石棚山と畦が丸を周回してツツジ新道で下山する7時間弱のルートであった。予想はしていたが、兎に角滅茶苦茶に厳しい山行となった。
このルートは段差の大きい急登急降下を伴うものであり、そのたびに大腿四頭筋に負担をかけることになる。この負担が後半になって足腰をガタガタにしたようである。(勿論、以前はこんなことは考えたことも無いのであるが。)
二回目の山行は作場平から雁坂小屋に立ち寄って雁坂峠までをピストンし、往路と並行する道を作場平まで下山するルートである。
距離は20kmでコースタイムは10時間40分の日帰りとしてはロングルートではあるが、燕山の登り降り以外はダラダラ長いだけのコースで、大きな段差は特にないルートである。ロングコースだけに疲れはしたが、予想していた程にはキツクは感じられなかった。これと言った段差は皆無に等しいルートであるので大腿四頭筋に無理を強いることが無かったためであろう。
復帰後2回目の山行はダラダラと歩くだけのルートではあるが、10時間を超すコースタイムをこなすことができたので、これは案外大丈夫なのかと糠喜びをしたのも事実である。
しかしながら、今般3回目の山行を終えて段差の大きな急登急降下を伴うルートをこなすためには解決しなければならない課題が山積していることがはっきりとした。
今回の山行は菅沼口から弥陀ヶ池を左手に見ながら奥白根に至り、五色沼から弥陀ヶ池を通って菅沼口戻る僅か6時間のルートであるが、コース全体が大きな段差を伴う急登急降下を伴うものである。
実は今回のルートは、約1年前にニューブーツの履き馴らしに登ったルートと全く同じものである。
その際には靴ずれや肉刺の防止のために意識的にユックリと歩き、又、随所で靴の点検などもしたためにかなり時間はかけたが、キツイという印象は全く残っていなかった。
事実「段差の大きな急登急降下を伴うもの」という印象も今回初めて感じたものであって、1年前の山行では何でもないルートとの印象しか残っていなかった。これは西丹沢ツツジ新道でも同じであり、これまでツツジ新道をハードだの段差が大きいだのとは感じたことも無かった。
これらを勘案してみると網膜剥離の手術後は、なだらかなルートであればロングコースであってもそこそここなせるだけの体力は残っているが、急登急降下が繰り返すルートでは適応能力が大幅に低下してしまっていると考えられる。
網膜剥離の手術はピンポイントの手術であるので手術自体は体力的な負担を伴うものではない。
しかしながら網膜の再剥離を防ぐために、術後の安静を強いられる期間が非常に長い。
具体的には3週間の体位制限(うつ伏せに横たわっているか、考える人のポーズで動くな)付きの絶対安静、更に体位制限の解除された安静が3週間、日常生活をする上での最低限の運動制限解除が3カ月が経過して、漸く登山が許された。
この寝たきり老人の様な安静期間中に大腿四頭筋を中心とした筋力が大幅に低下したために大きな段差や急登急降下を伴う大腿四頭筋に負担を強いルートがこなせなくなってしまったので有ろう。
又、小生は日帰りでも15kg前後のザックを担ぐことを常としているが、ザックの重さで今回は腰廻りも痛くなった。きっと背筋も大分落ちたのであろう。それ以外にも身体全体の筋力が大きく低下しているのであろう。
今後はウエートを使用した筋力トレーニングや、階段の段飛ばし昇降等や横向き昇降等を取り入れた方がよさそうだ。
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