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が、別の事件がありました。
最後の3棟めのビラを投函中、エレベーター前にベンチと郵便受けがあるのですが、ベンチに腰掛けているお婆様に対し、2〜3名の住人のお婆様方が「誰の家を訪ねてきたの?」「あなたの家は?」「あなたのお名前は?」といった要領を得ないやり取りで困っている様子が気になっていたので、投函作業の完了後ただちに「警察に引き渡したほうが良いです」と声をかけて電話をしました。
電話をしてから警察が来るまでの25分間、住人のお婆様方は一旦家に戻ったり、再び様子を見にきてくれたり、入れ替わり立ち替わりでしたが、ずっと張り付いていたのは私ひとりでした。
幸い私は、アクエリアスの500mLを2本持っており、1本はノータッチでまだ冷えていましたので、これを徘徊お婆様に差し上げて飲んでもらうと喜んでくれたのでよかったです。その後、様子を見にきてくれた住人さんは、徘徊お婆様と私に1本ずつペットボトルを差し入れてくれました。
その後、再び私と徘徊お婆様の2人だけになったのですが、ペットボトルのキャップがない、というので最初は「ポケットかな?ちょっと失礼しますね」といってズボンの上からタッチしてそこになく、仕方ないので2つ持っているカバンを「中を見ていいですか」と断って探すと、無事に見つかりました。
警察が到着すると、徘徊お婆様に対する無駄な質疑応答は一切省いて、いきなり最初から「荷物の中を見せてくださいね〜」と持ち物チェックを始めました。すると家族が持たせたと思しき住所を書いた紙がすぐに出てきて、幸い、同じ住宅の別棟の人とわかりました。同じ建物が3つ並んでいるので、認知症が進むとどれがどれやら、判らなくなるのかもしれません(建物外壁やエレベーターホールの色を変えるとかすりゃいいのに)。
私は、警察から、住所、氏名、電話番号、生年月日だけ尋ねられて、ここに来た目的は尋ねられませんでした。
いっぽう、警察から住人お婆様方への事情聴取を聞いていると、徘徊お婆様は私が電話する1時間くらい前から、すでにそこに居られたそうで、住人お婆様方は、身元を聞き出すべく、あれこれ苦労された一方、早々に見切りをつけて警察に連絡、という発想には至らなかったらしく、通りがかりのチラシ配りの人がまあご親切に、助かりました、とは言っていただけました。
私の実家母も、認知症がかなり進行してから、財布も持たずにどうやって改札を通ったのか、電車を乗り継いで隣県のずいぶん遠くの警察で保護されたことがありましたので、「質疑が成立しなければ、即、警察に連絡」が普通だと思っていましたが、必ずしもそうではなさそうです。
また、家族が身元のわかるメモをカバンの中に忍ばせていたのも良かったですね。さすがに、民間人の立場で、持ち物チェックまで踏み込んでも良いものやら、そこは警察にまかせるべきなのか、は悩ましいところではあります(といいつつ、ペットボトルのキャップを探すのにカバンの中を見たのではありますが)。
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