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著者の棚澤さんが男の子2人を連れて、高尾山から始めて剱岳を登るまでのエピソードが赤裸々に綴られている。
棚澤さんと初めてお会いしたのは、2016年に銀座の登山用品店で講師を務めた「剱岳への誘い」というシリーズの講習会。
熱心にメモを取り、講習後も質問をされていたので、大変記憶に残っている。
ガイドを使わずに、小学生2人を連れて登ると聞いて心配になった。
でも、その顔には自分達だけで剱岳に登るんだという強い意志が感じられた。
その翌年夏、室堂ターミナルで親子3人と偶然出くわした。
本当にチャレンジするのかと心配になり、ガイド料なんか要らないから一緒に行かせてもらおうかと、口まで出かかった。
後日、そのチャレンジは雨天により剣山荘で帰って来たと聞いた。
それからコロナ禍もあり月日は経ったが、あの親子はどうしたかなとずっと頭の中で引っかかっていた。
2023年8月、ガイドをお願いしたいとメッセージが来た。
ついに時が来たかというのが正直な気持ちだったし、とても嬉しかった。
登れようが登れまいが、絶対この親子が生涯忘れない剱岳登山にしようと心に誓った。
剱岳を登頂した日は、大学生と高校生に成長した男の子2人が母親を気遣い助け合い、それは素晴らしい光景だった。
そして、私自身も山岳ガイドを生業としていて良かったと思える瞬間だった。
親子で登山される方、素敵な親子の剱岳登頂に至るまでのストーリーを是非読んで欲しいです。
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