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唐松岳(からまつだけ)

最終更新:Yasuharu

アルプス初心者も挑戦しやすい後立山連峰の要衝


唐松岳は、富山県と長野県の県境に聳える標高2696mの山で、日本三百名山に選定されています。
後立山連峰の中ほどに位置し、剱岳、白馬岳、五竜岳などの雄峰が観望できる魅力の一座です。
東に伸びる八方尾根は、麓に日本最大級の「白馬八方尾根スキー場」を擁します。ここは、1998年長野オリンピックのアルペンスキー会場として知られています。
スキー場のゴンドラとリフトを乗り継ぐ「八方アルペンライン」は、標高1800mまで一気にアプローチします。
そのため登頂までのコースタイムが比較的短く、北アルプスデビューにもおすすめです。

定番ルートの八方尾根


 "八方池"
多くの登山者は八方尾根(はっぽうおね)から取り付きます。
八方アルペンラインの終点から八方池までは、トレッキングコースで観光客が多く、バラエティ豊かな高山植物が鑑賞できます。
標高2060mにある八方池は、土砂の堆積でできた天然池です。湖面に鏡のように映る白馬岳や不帰嶮(かえらずのけん)は神秘的な雰囲気を漂わせます。


 "八方ケルン"
丸山までは6つのケルンが建てられています。「八方ケルン」は逗子開成高校の遭難碑で、人の顔を模した様です。


 "扇雪渓"
中腹にある扇雪渓は、雪を撫でた風が涼しいひと時をもたらしてくれます。
また山頂北東の唐松沢に残る雪渓は、日本に現存する数少ない氷河のひとつで、雪深い地であることを伺わせます。


「丸山ケルン」を越えるといっそう展望が開け、不帰嶮と白馬岳、五竜岳を見遣りながら登ります。

秘湯からのアクセス


 "祖母谷温泉"
西の富山県側からアクセスするルートは、静かな雰囲気の山歩きができます。とはいえコースタイムが長く、標高差は2000m以上あり健脚者向きです。
入山は黒部峡谷鉄道の終点・欅平(けやきだいら)からです。しばらく林道を進むと、白馬岳方面との分岐である祖母谷温泉(ばばだにおんせん)に着きます。ここは主稜線までの唯一の有人小屋です。河原に臨む露天風呂は開放感があり、温泉好きはぜひ立ち寄りたい場所です。

剱岳を望む好展望


 "山頂からの展望"
山頂は大パノラマが楽しめます。どっしり構える五竜岳が目を引き、背後には穂高連峰、槍ヶ岳も見えます。
黒部峡谷を挟んだ向かいは勇ましい剱岳、そして立山連峰、薬師岳などが一望です。


 "不帰嶮"
南北へは後立山連峰の稜線が伸びており、人気の縦走路です。
北方の不帰嶮は多くの登山者が憧れる難所で、白馬岳へと続きます。
南方は五竜岳、鹿島槍ヶ岳へと向かうルートです。八峰キレットをはじめ、こちらも痩せた岩稜が連なります。


 "唐松岳頂上山荘"
東西の尾根と主稜線が交わる位置に、唐松岳頂上山荘があります。
個室棟や宿泊者専用喫茶室を備えた大きな山小屋で、唐松岳山頂、剱岳の眺望は秀逸です。テント場は斜面に設けられており、高度感があります。

特異な植生分布

 

 "ハッポウタカネセンブリ"
黒菱平から八方池付近までは、蛇紋岩が露出した珍しい地質です。栄養が乏しく、生育できるのは過酷な環境に耐えうる植物のみです。そのため、本来は標高2500m以上で見られる高山植物があちこちで自生しています。
ハッポウタカネセンブリ、ハッポウウスユキソウ、ハッポウアザミ、ハッポウワレモコウは、その名の通り八方尾根の固有種です。
八方池を越えたあたりは砂岩・泥岩の堆積層があり、「下ノ樺(かんば)」「上ノ樺(かんば)」と名が付くイタドリやダケカンバの林が現れます。通常は現れないはずの低い標高に高山植物が咲き、高い標高に木々が生えるという、植生の高度の逆転現象が発生しています。


 "コマクサを啄むイワヒバリ"
さらに上部は、花崗岩質へと変わります。唐松岳頂上山荘近くの砂礫地にはコマクサが群落をなしています。

北アルプスながら冬季も賑わう


 "積雪期:上ノ樺付近"
天候が荒れやすい北アルプスの山にも関わらず、積雪期は雪山登山やバックカントリースキーが盛んです。八方アルペンラインの利便性によるもので、間近に望む白銀の峰々は眺望絶佳です。
ただし森林限界を越えた雪稜歩きのため、十分な技術と経験、装備が必要です。
日帰り山行の場合は、八方アルペンラインの終発時間に注意です。
宿泊する場合は、通年営業の八方池山荘を利用します。入浴ができるため、温かく快適に過ごせます。

モデルコース


6時間13分/10.2km
八方池山荘(62分)→八方池(85分)→丸山ケルン(60分)→唐松岳頂上山荘(22分)→唐松岳(14分)→唐松岳頂上山荘(42分)→丸山ケルン(50分)→八方池(38分)→八方池山荘
登山口 八方池山荘
欅平駅
基本情報
標高 2696m
場所 北緯36度41分13秒, 東経137度45分16秒
カシミール3D
唐松岳の別名:赤鬼岳・餓鬼岳・ガキ谷山
山頂
危険個所 ★平成24年ゴールデンウィーク中、遭難2件(疲労・1名無事救出、川の徒渉にて1名軽傷)ー長野県山岳遭難防止対策協会 提供ー
展望ポイント

山の解説 - [出典:Wikipedia]

唐松岳(からまつだけ)は飛騨山脈(北アルプス)の後立山連峰にある長野県北安曇郡白馬村と富山県黒部市にまたがる標高2,695.9 mの山。別名が上犬ヶ嶽。
日本で93番目に高い山で、日本山岳会による日本三百名山、岩崎元郎による新日本百名山、清水栄一による信州百名山に選定されている。唐松岳北側の峻険な岩峰(「不帰嶮」)は、後立山連峰を縦走するうえでの難所として知られる。東側の「八方尾根」は1998年(平成10年)の長野オリンピックのアルペンスキー競技の会場である。
山域の大部分は中部山岳国立公園内にある。1964年(昭和39年)8月20日に「八方尾根高山植物帯」が、長野県による天然記念物の指定を受けている。1999年(平成11年)12月24日に八方尾根にある「鎌池湿原」が、白馬村による天然記念物の指定を受けている。

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