(はじめに)
「アルプス地域」における、古生代に形成された地質体のうち、火成岩(深成岩、火山岩)と堆積物層については、前の連載(2−2章(その1))で説明しました。
この連載記事(2−2章(その2))では、「アルプス地域」における、古生代の変成岩類、特に古生代の中〜後期に起きた「ヴァリスカン造山運動」(Variscan orogeny)に伴う変成作用について説明します。
やや専門的な内容となりますが、ご了承ください。
この連載記事(2−2章(その2))では、「アルプス地域」における、古生代の変成岩類、特に古生代の中〜後期に起きた「ヴァリスカン造山運動」(Variscan orogeny)に伴う変成作用について説明します。
やや専門的な内容となりますが、ご了承ください。
2−2章―第(4)節 「ヴァリスカン造山運動」に伴う古生代の変成岩類
「ヨーロッパアルプス」や「ヒマラヤ山脈」などの大陸性ブロック(プレート)衝突型の造山帯では一般的に、かなり変成度の高い変成岩が存在することが知られています。近年ではプレートテクトニクス的な解釈に基づき、逆に、変成度の高い変成岩の存在により、古い時代の造山帯(=大陸ブロックどうしの衝突ゾーン)の存在やその復元がなされています。
さて「ヨーロッパアルプス」における変成岩類ですが、大部分が新生代に生じた「アルプス造山運動」に伴う変成岩類であり、古生代、特にその中〜後期に生じた「ヴァリスカン造山運動」に関連する変成岩は、「アルプス造山運動」の影響で、大部分が変成作用の上書き(over-printing)を受けています。そのために、古生代の「アルプス地域」の復元や、「アルプス地域」における「ヴァリスカン造山運動」の復元には困難が伴います。
さらに(文献1―1)では、「ヴァリスカン造山運動」に伴う変成作用、変成岩についての、まとまった説明がなく、断片的な説明に留まっています。
(一方で(文献1)は、新生代の「アルプス造山運動」に伴う変成作用については、詳しい)
そこで、この第4節では、(文献2)を主な参考文献とし、(文献1―1)の記載内容は補足的に扱います。
なお「ヴァリスカン造山運動」自体については、(文献3―1)や、添付の図1もご参照ください。
※ 「変成作用」、「変成岩」については、地質学のなかでもかなり専門的な分野ですので、(文献4)、(文献5)なども参照しました。また解りにくい用語が多くて恐縮ですが、専門用語は「注釈の項」に、まとめました。
さて(文献2)では、「ヴァリスカン造山運動の時代」を以下3つの時代に細分化しています(注3)。
ステージ1) 「前期ヴァリスカン時代」 (“early Valiscan”)
(約420〜370Ma;「デボン紀」)
ステージ2) 「中期ヴァリスカン時代」 (“middle Variscan”)
(約370〜330Ma;「デボン紀」後期〜「石炭紀」後期)
ステージ3) 「後期ヴァリスカン時代」 (“late Variscan”)
(約330〜290Ma;「石炭紀」後期〜「ペルム紀」前期)
また(文献2)では、現世の「ヨーロッパアルプス」のほぼ全域にわたる、上記の各時代の変成年代を示す変成岩を、合計 約100個、対象として解析しています。
詳細は略して(文献2)の結論だけまとめると、変成岩から推測される、「アルプス地域」における「ヴァリスカン造山運動の時代」は、以下のようになります。
・ステージ1) 「前期ヴァリスカン時代」(約420〜370Ma、「デボン紀」)
「ヨーロッパ大陸ブロック」と「巨大大陸ゴンドワナ」との衝突に先立ち、海洋性プレート(及び大陸性プレートの一部)の沈み込み(subduction)が起きたと推定される時代です。
そのプレート沈み込みに伴い、「エクロジャイト相」(eclogite facies)や、「高圧型(HP)グラニュライト相」(HP-granulite facies)相当の高度変成岩類が形成されました。
このステージ1における、推定される地温勾配(P/T)のタイプは、「高P/T型」(high P/T type)、((文献2)では「フランシスカン型」(Franciscan-type)と呼んでいる)であり、「沈み込み帯」に特有の地温勾配だった、と推定されています。
・ステージ2;「中期ヴァリスカン時代」(約370〜330Ma「デボン紀」後期〜「石炭紀」)
この時代は、「ヨーロッパ大陸ブロック」と「巨大大陸ゴンドワナ」の一部であった「アフリカ大陸ブロック」との衝突(continental collision)が生じた時代で、その結果、主に「エクロジャイト相」、「高圧型(HP)グラニュライト相」相当の変成岩が形成され、一部では「角閃岩相」(amphibolite facies)相当の変成岩類も形成されました。
このステージ2における、推定される地温勾配のタイプは、「フランシスカン型」(高P/T型)のものと、衝突帯に良く見られる「中P/T型」(intermediate P/T type)、((文献2)では「バロビアン型」(Barrovian-type)と呼んでいる)があり、2つのタイプが混在しています。
・ステージ3;「後期ヴァリスカン時代」(約330〜290Ma、「石炭紀」後期〜「ペルム紀」前期)
この時代は、大陸ブロックどうしの衝突の最盛期より少し後の時代で、「角閃岩相」〜「低圧型(LP)グラニュライト相」(LP-granulite facies)に相当する変成岩類が形成されました。
このステージ3における、推定される地温勾配のタイプは、「中P/T型」(「バロビアン型」)ないし、「低P/T型」(low P/T type)((文献2)では「アブクマ型」(Abukuma-type)と呼んでいる)が混在しており、ステージ2の時代より、高い地温勾配が推定されています。
以上、(文献2)に基づく、「アルプス地域」における古生代(バリスカン造山運動の時代)の変成岩について説明しました。
次に(文献1―1)に基づく、古生代の変成岩について、簡単にまとめます。
(文献1−1)では、「アルプス地域」における古生代の変成岩、変成作用に関する記載は、地域ごとにパラパラと記載されていて全体像が分かりにくいのですが、まとめると以下のような感じです。
まず「デボン紀」後期〜「石炭紀」の時代に、花崗岩類を原岩として変成した、「正・片麻岩」(ortho-gneisses)(変成相としては「角閃岩相」に相当)が、「西部アルプス」、「中部アルプス」、「東部アルプス」のあちこちで確認されています。
それ以外に、高温条件化で変成作用を受けて形成された「ミグマタイト」(migmatite)が、「西部アルプス」の「外側地塊」の一部で確認されています。
また「東部アルプス」では、前の連載(2−2章―第3項)でも説明した、変成した堆積岩である「クオーツ・フィライト」(quartz-phyllite)が、この時代の変成作用によると記載されています。
いずれも「ヴァリスカン造山運動」に伴う変成作用、変成岩と思われます。
さて「ヨーロッパアルプス」における変成岩類ですが、大部分が新生代に生じた「アルプス造山運動」に伴う変成岩類であり、古生代、特にその中〜後期に生じた「ヴァリスカン造山運動」に関連する変成岩は、「アルプス造山運動」の影響で、大部分が変成作用の上書き(over-printing)を受けています。そのために、古生代の「アルプス地域」の復元や、「アルプス地域」における「ヴァリスカン造山運動」の復元には困難が伴います。
さらに(文献1―1)では、「ヴァリスカン造山運動」に伴う変成作用、変成岩についての、まとまった説明がなく、断片的な説明に留まっています。
(一方で(文献1)は、新生代の「アルプス造山運動」に伴う変成作用については、詳しい)
そこで、この第4節では、(文献2)を主な参考文献とし、(文献1―1)の記載内容は補足的に扱います。
なお「ヴァリスカン造山運動」自体については、(文献3―1)や、添付の図1もご参照ください。
※ 「変成作用」、「変成岩」については、地質学のなかでもかなり専門的な分野ですので、(文献4)、(文献5)なども参照しました。また解りにくい用語が多くて恐縮ですが、専門用語は「注釈の項」に、まとめました。
さて(文献2)では、「ヴァリスカン造山運動の時代」を以下3つの時代に細分化しています(注3)。
ステージ1) 「前期ヴァリスカン時代」 (“early Valiscan”)
(約420〜370Ma;「デボン紀」)
ステージ2) 「中期ヴァリスカン時代」 (“middle Variscan”)
(約370〜330Ma;「デボン紀」後期〜「石炭紀」後期)
ステージ3) 「後期ヴァリスカン時代」 (“late Variscan”)
(約330〜290Ma;「石炭紀」後期〜「ペルム紀」前期)
また(文献2)では、現世の「ヨーロッパアルプス」のほぼ全域にわたる、上記の各時代の変成年代を示す変成岩を、合計 約100個、対象として解析しています。
詳細は略して(文献2)の結論だけまとめると、変成岩から推測される、「アルプス地域」における「ヴァリスカン造山運動の時代」は、以下のようになります。
・ステージ1) 「前期ヴァリスカン時代」(約420〜370Ma、「デボン紀」)
「ヨーロッパ大陸ブロック」と「巨大大陸ゴンドワナ」との衝突に先立ち、海洋性プレート(及び大陸性プレートの一部)の沈み込み(subduction)が起きたと推定される時代です。
そのプレート沈み込みに伴い、「エクロジャイト相」(eclogite facies)や、「高圧型(HP)グラニュライト相」(HP-granulite facies)相当の高度変成岩類が形成されました。
このステージ1における、推定される地温勾配(P/T)のタイプは、「高P/T型」(high P/T type)、((文献2)では「フランシスカン型」(Franciscan-type)と呼んでいる)であり、「沈み込み帯」に特有の地温勾配だった、と推定されています。
・ステージ2;「中期ヴァリスカン時代」(約370〜330Ma「デボン紀」後期〜「石炭紀」)
この時代は、「ヨーロッパ大陸ブロック」と「巨大大陸ゴンドワナ」の一部であった「アフリカ大陸ブロック」との衝突(continental collision)が生じた時代で、その結果、主に「エクロジャイト相」、「高圧型(HP)グラニュライト相」相当の変成岩が形成され、一部では「角閃岩相」(amphibolite facies)相当の変成岩類も形成されました。
このステージ2における、推定される地温勾配のタイプは、「フランシスカン型」(高P/T型)のものと、衝突帯に良く見られる「中P/T型」(intermediate P/T type)、((文献2)では「バロビアン型」(Barrovian-type)と呼んでいる)があり、2つのタイプが混在しています。
・ステージ3;「後期ヴァリスカン時代」(約330〜290Ma、「石炭紀」後期〜「ペルム紀」前期)
この時代は、大陸ブロックどうしの衝突の最盛期より少し後の時代で、「角閃岩相」〜「低圧型(LP)グラニュライト相」(LP-granulite facies)に相当する変成岩類が形成されました。
このステージ3における、推定される地温勾配のタイプは、「中P/T型」(「バロビアン型」)ないし、「低P/T型」(low P/T type)((文献2)では「アブクマ型」(Abukuma-type)と呼んでいる)が混在しており、ステージ2の時代より、高い地温勾配が推定されています。
以上、(文献2)に基づく、「アルプス地域」における古生代(バリスカン造山運動の時代)の変成岩について説明しました。
次に(文献1―1)に基づく、古生代の変成岩について、簡単にまとめます。
(文献1−1)では、「アルプス地域」における古生代の変成岩、変成作用に関する記載は、地域ごとにパラパラと記載されていて全体像が分かりにくいのですが、まとめると以下のような感じです。
まず「デボン紀」後期〜「石炭紀」の時代に、花崗岩類を原岩として変成した、「正・片麻岩」(ortho-gneisses)(変成相としては「角閃岩相」に相当)が、「西部アルプス」、「中部アルプス」、「東部アルプス」のあちこちで確認されています。
それ以外に、高温条件化で変成作用を受けて形成された「ミグマタイト」(migmatite)が、「西部アルプス」の「外側地塊」の一部で確認されています。
また「東部アルプス」では、前の連載(2−2章―第3項)でも説明した、変成した堆積岩である「クオーツ・フィライト」(quartz-phyllite)が、この時代の変成作用によると記載されています。
いずれも「ヴァリスカン造山運動」に伴う変成作用、変成岩と思われます。
【他の連載へのリンク】
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【注釈の項】
ここでは、この2−2章ー第4節ででてきた、「変成作用」、「変成岩」に関する専門用語について、主に(文献4)を元にして説明します。なお(文献5)も多少参照しました。
注1) 「P-T図」と「変成相」(metamorphic faceis)
「変成作用」は一般に、地下深くの高圧、高温条件化で生じます。地下における圧力(P)は、大まかには深さ(D)に対応します。地下における温度(T)は、基本的には深いほど高温ですが、テクトニクス的な意味での場所によって、温度は異なります。
そこで、まず圧力(P)と温度(T)をそれぞれ縦軸、横軸に採った図を作ります。そこに、「変成相」(metamorphic facies)と呼ばれる、いくつかのゾーンを設定します。このような図は、(文献4)では「温度―圧力図」と呼んでいますが、ここでは「変成相図」と呼ぶことにします。
「変成相図」はいくつか提案されており、文献によって「変成相」の名称やその範囲に違いがあります。図3に一例を挙げます。これは(文献4)の図10-1を引用したもので、元はLieu らの論文(1998)によるものです。
この第4節の説明ででてくる「変成相」としては、「角閃岩相」(amphibolite facies)、「高圧型グラニュライト相」(HP-granulite facies)、「低圧型グラニュライト相」(LP-granulite facies)、「エクロジャイト相」(eclogite facies)などがあります。
「角閃岩相」は、この図3の中央あたりです。「グラニュライト相」は図の右下あたりで、かなり高温の条件を示しています。「エクロジャイト相」は図の上側に広く、かなり高圧な条件(=地中での深さ(D)が深い)ことを示しています。
注2) 「変成相系列」(metamorphic facies series)について
「変成相図」を元に、原点(温度T=0℃、圧力P=0Pa)から斜めに、傾きの異なる直線的な線(系列線)を引いたものを、「変成相系列」と呼びます。
一般的には、傾きの異なる、3本の系列線が用いられます。以下、縦軸に圧力(P)、横軸に温度(T)を取った際の図として説明します。
添付の図4,図5もご参照ください。
図4は(文献4)の図10-12を引用したもので、図5は(文献2)からの引用です。
・ 傾きが大きいライン(系列)は、「高P/T型」、「フランシスカン型」(Franciscan-type)、「高圧型」、「低温高圧型」などと呼ばれています。
・ 傾きが小さいライン(系列)は、「低P/T型」、「アブクマ型」(Abukuma-type)、「ブカン型」(Buchan-type)、「高温型」、「高温低圧型」などと呼ばれています。
・ 傾きが中間程度のライン(系列)は、「中P/T型」、「バロビアン型」(Barrovian-type)、「中圧型」などと呼ばれています。
(文献によって呼び方がマチマチ、(文献2)では「フランシスカン型」などが使われ、(文献2)や「産総研;シームレス地質図」では、「高P/T型」などが使われている)。
これらの「変成相系列」は、それに対応する変成岩が形成されたテクトニクス的な地下の環境を反映していると考えられるので、(文献2)のように、変成作用が生じた時代のテクトニクス的な解釈に利用されています。
注3) 古生代の各時代について
本文では解りにくい、古生代後半期の各時代(紀)の絶対年代を、ご参考までに、以下にまとめました。以下は、IUSS(国際地質科学連合)によるもので、2013年版です。
「デボン紀」;419〜359Ma
「デボン紀」前期;419〜363Ma
「デボン紀」中期;393〜383Ma
「デボン紀」後期;383〜359Ma
「石炭紀」;359〜299Ma
「石炭紀」前期;359〜323Ma
「石炭紀」後期;323〜299Ma
「ペルム紀」;299〜252Ma
(「ペルム紀」は、前期、後期という分け方はせず、下位分類の「世」で
3つの「世」に分けられる)
注4) ”Ma”は、百万年前を意味する単位
注1) 「P-T図」と「変成相」(metamorphic faceis)
「変成作用」は一般に、地下深くの高圧、高温条件化で生じます。地下における圧力(P)は、大まかには深さ(D)に対応します。地下における温度(T)は、基本的には深いほど高温ですが、テクトニクス的な意味での場所によって、温度は異なります。
そこで、まず圧力(P)と温度(T)をそれぞれ縦軸、横軸に採った図を作ります。そこに、「変成相」(metamorphic facies)と呼ばれる、いくつかのゾーンを設定します。このような図は、(文献4)では「温度―圧力図」と呼んでいますが、ここでは「変成相図」と呼ぶことにします。
「変成相図」はいくつか提案されており、文献によって「変成相」の名称やその範囲に違いがあります。図3に一例を挙げます。これは(文献4)の図10-1を引用したもので、元はLieu らの論文(1998)によるものです。
この第4節の説明ででてくる「変成相」としては、「角閃岩相」(amphibolite facies)、「高圧型グラニュライト相」(HP-granulite facies)、「低圧型グラニュライト相」(LP-granulite facies)、「エクロジャイト相」(eclogite facies)などがあります。
「角閃岩相」は、この図3の中央あたりです。「グラニュライト相」は図の右下あたりで、かなり高温の条件を示しています。「エクロジャイト相」は図の上側に広く、かなり高圧な条件(=地中での深さ(D)が深い)ことを示しています。
注2) 「変成相系列」(metamorphic facies series)について
「変成相図」を元に、原点(温度T=0℃、圧力P=0Pa)から斜めに、傾きの異なる直線的な線(系列線)を引いたものを、「変成相系列」と呼びます。
一般的には、傾きの異なる、3本の系列線が用いられます。以下、縦軸に圧力(P)、横軸に温度(T)を取った際の図として説明します。
添付の図4,図5もご参照ください。
図4は(文献4)の図10-12を引用したもので、図5は(文献2)からの引用です。
・ 傾きが大きいライン(系列)は、「高P/T型」、「フランシスカン型」(Franciscan-type)、「高圧型」、「低温高圧型」などと呼ばれています。
・ 傾きが小さいライン(系列)は、「低P/T型」、「アブクマ型」(Abukuma-type)、「ブカン型」(Buchan-type)、「高温型」、「高温低圧型」などと呼ばれています。
・ 傾きが中間程度のライン(系列)は、「中P/T型」、「バロビアン型」(Barrovian-type)、「中圧型」などと呼ばれています。
(文献によって呼び方がマチマチ、(文献2)では「フランシスカン型」などが使われ、(文献2)や「産総研;シームレス地質図」では、「高P/T型」などが使われている)。
これらの「変成相系列」は、それに対応する変成岩が形成されたテクトニクス的な地下の環境を反映していると考えられるので、(文献2)のように、変成作用が生じた時代のテクトニクス的な解釈に利用されています。
注3) 古生代の各時代について
本文では解りにくい、古生代後半期の各時代(紀)の絶対年代を、ご参考までに、以下にまとめました。以下は、IUSS(国際地質科学連合)によるもので、2013年版です。
「デボン紀」;419〜359Ma
「デボン紀」前期;419〜363Ma
「デボン紀」中期;393〜383Ma
「デボン紀」後期;383〜359Ma
「石炭紀」;359〜299Ma
「石炭紀」前期;359〜323Ma
「石炭紀」後期;323〜299Ma
「ペルム紀」;299〜252Ma
(「ペルム紀」は、前期、後期という分け方はせず、下位分類の「世」で
3つの「世」に分けられる)
注4) ”Ma”は、百万年前を意味する単位
【参考文献】
(文献1) O. A. Pfiffer 著 “Geology of the Alps” second edition (2014)
(文献1−1) (文献1)のうち、第2部
“the pre-Triassic Basements of the Alps”の項
(文献2) M.Roda etal.,
“metamorphic remnants of the Variscan orogeny across the Alps and their tectonic significance” ,
Geoscience誌, 13巻. P12-300, (2023)
https://www.mdpi.com/2076-3263/13/10/300
(このサイトより本文献が閲覧でき、無料でPDF版のダウンロードも可)
(※ 図2 (アルプス地域における、ヴァリスカン変成岩の分布)と、
図5 (変成相図による変成系列の解析) は、この文献より引用)
(文献3―1) ウイキペディア英語版の、“Variscan orogeny” の項
https://en.wikipedia.org/wiki/Variscan_orogeny
(2025年7月 閲覧)
(文献3−2)ウイキペディアフランス語版の、”Orogenèse varisque“ の項
https://fr.wikipedia.org/wiki/Orogen%C3%A8se_varisque
(2025年7月 閲覧)
(※ 図1は、この文献より引用)
(文献4) 榎並 著 「現代地球科学入門シリーズ No.16 岩石学」
共立出版 刊 (2013) のうち、変成作用、変成岩関係の項
(第8章〜第13章)、及び 図10-1、図10-12
(※ 図3は、図10-1,図4は、図10-12より引用)
(文献5) 地質団体研究会 編 「新版・地学事典」 平凡社 刊 (1996)
のうち、「変成地温」、「変成相」、「変成相系列」の各項
(文献1−1) (文献1)のうち、第2部
“the pre-Triassic Basements of the Alps”の項
(文献2) M.Roda etal.,
“metamorphic remnants of the Variscan orogeny across the Alps and their tectonic significance” ,
Geoscience誌, 13巻. P12-300, (2023)
https://www.mdpi.com/2076-3263/13/10/300
(このサイトより本文献が閲覧でき、無料でPDF版のダウンロードも可)
(※ 図2 (アルプス地域における、ヴァリスカン変成岩の分布)と、
図5 (変成相図による変成系列の解析) は、この文献より引用)
(文献3―1) ウイキペディア英語版の、“Variscan orogeny” の項
https://en.wikipedia.org/wiki/Variscan_orogeny
(2025年7月 閲覧)
(文献3−2)ウイキペディアフランス語版の、”Orogenèse varisque“ の項
https://fr.wikipedia.org/wiki/Orogen%C3%A8se_varisque
(2025年7月 閲覧)
(※ 図1は、この文献より引用)
(文献4) 榎並 著 「現代地球科学入門シリーズ No.16 岩石学」
共立出版 刊 (2013) のうち、変成作用、変成岩関係の項
(第8章〜第13章)、及び 図10-1、図10-12
(※ 図3は、図10-1,図4は、図10-12より引用)
(文献5) 地質団体研究会 編 「新版・地学事典」 平凡社 刊 (1996)
のうち、「変成地温」、「変成相」、「変成相系列」の各項
【書記事項】
初版リリース;2025年7月4日
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「ヨーロッパアルプスの地質学」;2−2章「ヨーロッパアルプス」における、古生代の地質体(その2);変成岩 6 更新日:2025年07月04日
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「ヨーロッパアルプスの地質学」;2−2章「ヨーロッパアルプス」における、古生代の地質体(その1);火成岩類、堆積物層 5 更新日:2025年07月04日
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