和名倉山(仙波尾根〜和名倉山〜仁田小屋尾根)
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- GPS
- 28:00
- 距離
- 16.4km
- 登り
- 1,775m
- 下り
- 1,782m
コースタイム
雲取林道ゲート6:30-惣小屋谷下降点7:05-仙波尾根取付き7:55-8:55恐竜の背9:00-鹿の楽園9:15-10:05出逢いの広場10:10-白樺広場10:45-鹿の十字路11:25-見晴しの丘12:10-12:40カバアノ頭13:15-13:40東仙波13:45-川又分岐14:45-14:50ビバーク地
12月5日
ビバーク地7:10-和名倉山7:25-ナシ尾根分岐7:45-1780m地点8:05-8:20松葉沢ノ頭8:35-9:05仁田小屋ノ頭9:10-イヌブナ平9:20-9:40仁田小屋9:50-仁田小屋尾根取付き10:15-10:30雲取林道ゲート
天候 | 12月4日 快晴 12月5日 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2010年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
雲取林道は落石の多いダート道ですが、深い轍を避けたり落石を除去しながら行けば、普通車でも問題ないです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
雲取林道ゲート〜惣小屋谷下降点… ゲートからすぐ先で落石によって道が塞がれているように、山側は崩壊しそうな箇所が多く落石に注意。 惣小屋谷下降点〜仙波尾根取付き… 一つ小沢を越して左から巻くようにして惣小屋谷へ、ここから左岸の斜面をトラバースするがザレていて滑りやすく、1箇所本当に危ないところがあった。 仙波尾根取付き〜鹿の楽園… 薄い踏み跡とテープを頼りに歩く。恐竜の背からは尾根を外れて右の谷状を行く。 鹿の楽園〜白樺広場… 踏み跡は殆どなくテープの類も少なく、おまけに獣道が交錯しているため非常に判り難い。 白樺広場〜東仙波… 背丈を越える笹薮に突入、道状にはなっているが途中いくつも分かれ道があり、まさに笹の回廊といった趣き。但し正規ルートにはピンクテープがある。 回廊を抜けると尾根筋を辿って東仙波へ。 東仙波〜和名倉山… 一般ルートです。 和名倉山〜仁田小屋ノ頭… 山頂から東の尾根を進んでナシ尾根分岐へ、木に付けられた「仁田小屋登山口」のプレートに従い、南の尾根を下って行く。尾根は広いがテープはある。 松葉沢ノ頭の手前はテープが消え、迷いやすい。 松葉沢ノ頭からは東へ、ここからは仁田小屋を管理しているNPOの森林再生事業のためか踏み跡、テープともかなり明瞭。 仁田小屋ノ頭〜仁田小屋尾根取付き… 仁田小屋ノ頭からは南へ、この先も踏み跡とテープともに明瞭。 仙波尾根は踏み跡、テープ等少なく迷いやすい箇所も多い。 仁田小屋尾根は松葉沢ノ頭〜仁田小屋尾根取付きまでは、それなりに整備はされている。 ただこの界隈をよく歩いている方によると、両尾根とも熊の痕跡が非常に多いとのことで、十分な熊対策も必要。 なお、ルート図は推測の部分もあるので参考にはなさらぬように。 水場… 千代蔵休ン場の南の水場…沢水でこの時期でも豊富でした。 仁田小屋…すぐそばの沢からの引き水。 トイレ… コース中、一切ありません。 |
写真
感想
山仲間のやまかっぺさんからバリエーションルートでの和名倉山行きを誘われた。
10月の鶏冠尾根でバリルート歩きの楽しさを覚えたため即OK、前夜車中泊で向かうことに。
ただし途中の道迷い等も勘案し、テン泊装備で挑みます。
12月4日
雲取林道ゲートを越えて、崩壊した林道を歩き出す。
30分も歩くと左に下る道があり、下って行くと堰堤のある沢に。
ここは小さいので飛び石伝いに越えて惣小屋谷へ、谷沿いには歩けそうにないので、右の斜面からトラバースしていきます。
この斜面急な上にザレていて非常に滑りやすく、再び谷に下りる手前の斜面は滑落の危険が大だったので、ザレ場を踏み固めて足場を造りながら、尚且つ斜面側に手を添えて上手くバランスを取りながら慎重に通過しました。
結果的には、ここが一番の危険箇所でした。
谷に下り立ってもまた試練が…渡渉です。
水は足がちぎれるほど冷たいので何とか靴のままでと思い、ウロウロしながら対岸まで行けそうな飛び石を探し、かなりの時間を要して渡りました。
惣小屋谷の右岸の薄い踏み跡を辿って行くと、途中でかなり古そうな白い指導標がありルートが正しいことにホッとする。
暫く尾根筋をトラバースして行くが、残置ロープの張られた斜面から尾根に上がると「恐竜の背」のプレートが目に飛び込んできた。
バリルートを歩いていると、こういうものに妙に安心する。
「恐竜の背」から尾根筋を歩き出したがテープが消えてしまいました。
暫くキョロキョロ、よく目を凝らすと右の谷状にテープが見え、それを辿って行くと落ち葉が敷き詰められた気持ちの良い雑木の広場に出ました。
「鹿の楽園」のプレートが木に掛かっていて、そのネーミングに納得。
さてここからが大変、広くてどこを進むべきか迷う。
地図でおおよその場所は見当がついていたので、右に見える小さなピークが1219mと判断、ここを右に分けて左の見るからに急な斜面を登って行きます。
落葉でよく滑る急な斜面を苦戦しながらも詰めていくと、一息つける平坦地に出ました。「出逢いの広場」のプレートが木に掛かっています。
ここからは傾斜も緩み、やがて白樺の点在する林に着きます。プレートは発見出来ませんでしたが、ここが「白樺広場」のようです。
ここでマタマタ暫し道迷い、初め右に向かいましたが何となくアヤシイ、引き返して左に向かうと背丈を越える笹薮に道らしきものを見つけ、突っ込んで行きました。
笹薮に入ると道はハッキリしていますが途中いくつも分かれ道があり、その度に道らしい方に進んで行きます。
まさに笹の回廊といった感じですが、正しいルートにはピンクテープが付いていました。
途中「鹿の十字路」のプレートにホッとしつつ、回廊を突き進んでいくと突然視界が開けました。
眼前にはこれから向かうカバアノ頭、振り返れば雲取山が良く見えます。
この先はそんなに笹もそんなに煩わしくなく、しかし意外と長いカバアノ頭へと登って行きます。
「見晴しの丘」を越えると鹿道が縦横無尽に走るようになりルート取りに迷うが、とにかく高みへ目指していけば良いので焦りはない。
ようやくカバアノ頭へ到着、この時点で既に12時半を過ぎていたのでこの日のうちに下山はムリと判断、和名倉山手前でのビバークを決めました。
そうとなると時間的に余裕も生まれユックリと昼食を摂り、開放的な笹原を歩いて東仙波へ。仙波尾根を踏破した充実感で一杯です!
東仙波からは良く踏まれた道で和名倉山へ。途中、三ノ瀬からの日帰りピストンの単独男性に出会う。
結局この方が今回出会った唯一の登山者でした。
川又分岐の先で適地を見つけてビバーク、水場も近くにあり快適な夜を過ごしました。
12月5日
この日は和名倉山を経て仁田小屋尾根を下るだけ、既にやまかっぺさんは踏破済みで4〜5時間で下山出来るとのこと。
なので朝もノンビリと撤収し、ユルユルと歩き出した。
展望ゼロの和名倉山は写真を撮って、さっさと先へ。
倒木帯を抜けてナシ尾根を東進すると、木に「仁田小屋登山口」のプレートが付けられていた。
ここがナシ尾根分岐のようで、ここから仁田小屋尾根を南に下って行きます。
ここからは尾根が広くなりますが、テープを目印になります。
途中何度か笹薮を抜けるとテープを見失い、いくら探しても見つかりません。
目の前にある斜面の先が松葉沢ノ頭だと推測するも、確証はないのでとりあえず斜面を登ってみます。
登った先は左右に踏み跡があり、左に行けば仁田小屋ノ頭と思われ、とりあえず右に行って暫く辺りをウロウロすると「松葉沢ノ頭」のプレートを見つけ一安心。
東へ進路を変え、先へ進みます。
ここから先は仁田小屋を管理するNPOの方たちが森林再生事業のためやって来ていると思われ、踏み跡はかなり明瞭になりました。
スズタケの藪も枯れいて煩わしくなく、緩やかに下って仁田小屋ノ頭へ到着。
南へ下って行き、開放的な自然林から薄暗い植林帯に入って行くと眼下に立派な小屋が見えてきました。
この小屋が森林再生事業のNPOが管理する仁田小屋で、一般には開放されていません。
小屋に引かれた沢水で喉を潤し一息、すぐ先の鹿避けネットを2箇所通過して、植林帯を下って行くと堰堤のある林道へ下り、林道ゲートまで戻って無事の下山となりました。
仙波尾根はかなりタフなコースでしたが、変化に富んで歩いていて飽きさせず、ぜひまた訪れたい尾根となりました。
今回の山行は、今年の山歩きの中でも五指に入ると言っても過言ではないでしょう。
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