雪解け春めくフクジュソウ〜三ツドッケから大ドッケ。

2017年03月22日(水) [日帰り]

コースタイム

日帰り

• 山行: 6:27
• 休憩: 2:20
• 合計: 8:47

6:40 東日原バス停
8:02 8:03 横篶山
8:35 9:13 一杯水避難小屋
9:37 9:44 天目山(三ツドッケ)
9:57 9:59 ハンギョウノ頭（板形ノ峰）
10:11 10:13 ハナド岩
10:20 10:22 大栗山
11:05 11:12 七跳山(犬麦スダレノ峰)
11:33 11:35 大クビレ
11:52 11:57 大平山
12:57 14:00 フクジュソウ群生地
14:12 14:12 独標
14:16 14:17 大ドッケ
14:57 15:00 新秩父線61号鉄塔
15:06 15:11 地蔵峠
15:18 15:19 天目山林道入口
15:25 15:26 浦山大日堂BS
15:27 ゴール地点

天候

終日晴れる。

アクセス

利用交通機関：

電車 バス

往路：立川-奥多摩駅　西東京バスにて東日原バス停
帰路：浦山大日堂バス停-西武秩父駅-池袋。

コース状況／危険箇所等

七跳山から大ドッケ、地蔵峠までバリエーションルートです。登山道、道標はありません。コンパス、地形図必携です。遭難多発地帯につき、初心者の単独行は危険だと思われます。
まだまだ新雪が降ります。軽アイゼンは必携。まだ奥多摩から秩父は冬山であると考えたほうが良いです。
大ドッケのフクジュソウの群生地は大変、貴重な場所です。詳しいことはここでは書けません。ご了承くだい。また来シーズン行かれる方についても、どうかお花を大切に。一歩出たいと思っても我慢。踏み跡をこれ以上、広げないでください。ほんとうにお願いします。花は人間の思惑や欲望で簡単に絶滅します。
今回も無駄な抵抗かもしれませんが、花を少しでも守るためにルートは非公開にさせて頂きます。すみません。

写真

3/22 6:44

おはようございます。朝イチのバスに乗るために立川のマンガ喫茶にて仮眠しました。

3/22 6:37

まずは三ツドッケ。よく見ると南らんぼうさんのイラスト付きの道標。

3/22 6:57

あ、私、昨年のクリスマスの夜に半月板損傷してヤマレコ5ヵ月ぶりの登場です。ご無沙汰してました。

3/22 8:03

ヤマレコ日記にもう大丈夫ですと書いた数日後に再び歩けなくなるという。痛みが消えたのは数日の間だけでした。

3/22 8:16

内側側副靭帯と左半月板の損傷でした。原因は怪我を数年間ごまかして山を続けていたことから。（トラバース凍結注意、アイゼン要）

3/22 8:36

山をやめれば治る。と先生には断言されたけど。

3/22 8:51

また、来てしまいました。もちろん、今は完治してますよ。

3/22 8:57

一杯水避難小屋で大休止。ここから長い雪の道になる。

3/22 8:59

厚切りベーコンの上に温泉卵を割り、マヨネーズを塗ったマフィンに野菜と挟む。

3/22 8:59

珈琲と。うん、こりゃうまい。大成功。2つ作り残りはあそこで食べる。

3/22 9:18

前日の東京の雨はやはり山では新雪となっていた。ときおり、強い北風が吹く。

3/22 9:36

新雪5センチほどです。丹沢と違いサラサラの雪。気持ちがよい。

3/22 9:39

三ツドッケ（天目山）。

3/22 9:39

この手前で山岳警備隊のヘリが私の頭上10mまで降りてきました。私の顔を確認すると無言で去っていきました。

3/22 9:39

石尾根の向こうに富士山が見える。

3/22 9:40

蕎麦粒、川苔山方面。

3/22 9:39

今度は川苔山頭上を飛んでいる。遭難者、無事だといいけど。

3/22 9:41

空は青い。秩父の街が遠くに見える。

3/22 10:11

ハナド岩から。この時期にあまり来たことなかったけど、春の奥多摩、イイです。

3/22 10:38

登山道は雪深く、歩きづらい。長沢背稜を尾根筋に歩く。（途中、小さな岩場あり）

3/22 11:05

七跳山。実は前週も下見で来ています。トレースは無し。地形図とコンパスで大ドッケまでの尾根ルートを確認する。

3/22 11:08

2重稜線というのか。面白い地形。雪は白くきれい。

3/22 11:10

矢岳の方ですかね。あっちも地図読みの練習に行きたい。

3/22 11:28

大クビレまで広い尾根を降る。乾いた雪で気持ち良い。山スキーって楽しんだろうな。

3/22 11:33

大クビレ。林道も山を守るためには必要なのだろう。

3/22 11:33

三ツドッケ。このとき、まだヘリは捜索活動を行っていた。

3/22 11:39

大平山を登る。風は止んだ。幾分、暖かくなってきた。

3/22 11:51

大平山。ルートと方角を確認。前週も最初から最後まで誰にも会わなかった。

3/22 12:00

大平山を秩父方向へ進む。広いブナ林が美しい。

3/22 12:38

GPS見たら地図読みの練習にならないなんて今は言いません。最後はGPSで確認します。

3/22 12:52

人の声が。6時間歩いて初めて人に会いました。なんか、やっぱし、ほっとする。

3/22 12:57

みなさん、それぞれ山の会に所属するグループのようです。女性のほうが元気なのはうちの会もそう。

3/22 12:54

さあ、目的地についた。2年ぶりですかね。ここでアイゼン等は外してくださいね。あの場所へ降りる人は。

3/22 13:05

この時期、数百人が訪れるようになった秘密の花園。もはや秘密ではない。でも、秘密にしたい。守りたい。

3/22 13:11

目に映るのは。

3/22 13:12

フクジュソウの絨毯。

3/22 13:13

沢から登ってくる人が悲鳴に似た歓声をあげる。

3/22 13:14

初めて来たときは私もウルウルして涙。

3/22 13:19

3度目ですが、何度見ても信じられません。奇跡の光景。

3/22 13:22

全国にフクジュソウの群生地はいくつかあるようですが。ここはその中でも特別でしょう。

3/22 13:25

規制はされていません。保護もされていません。

3/22 13:25

だから、ここは登山者の良心で成り立っているのです。

3/22 13:26

ここに来ないことが一番の保全かもしれないけど。やっぱり見たかった今回は。

3/22 13:27

4年前に来たときと比べて花数はさして変化はないように見える。

3/22 13:27

2度目に来た時は幾分減ったように感じて、うつむき山を降りた。もう、来ないだろうと。

3/22 13:28

でも、今回は花数がそのときより多く感じる。

3/22 13:30

それは心の変化かもしれないけど。

3/22 13:31

ここは自分の一番、大切な場所です。どうか、いつまでも残っていてほしい。もう祈りです。

3/22 13:38

稜線へと戻る。

3/22 13:40

ああ、来て良かったな。ちなみに前週は雪が降ってきたため、花は見に行きませんでした。

3/22 13:59

温玉ベーコンサンド、うまいなあ。

3/22 14:04

これでまた、山登りができる。

3/22 14:15

峠ノ尾根を行く場合は大ドッケをやや東へ降る。

3/22 14:36

細久保集落へ行く場合はここをさらに東寄りに。

3/22 14:57

鉄塔を過ぎると。

3/22 15:05

地蔵峠。直進し。杉林を降りると。

3/22 15:17

細久保集落。

3/17 15:47

公民館渓流荘のお風呂。料金は100円。さらに管理人のおばちゃんに飴とジャガイモをもらう。だから里山って好き。

3/17 15:12

大日堂。また自分のお願いをするのを忘れる。

3/22 15:37

西武秩父駅まで300円。満席でした。皆の話題はあの花。この時期、毎年この里山の黄色い花は人を幸福にさせる。

新コーナー、今月の一冊：ヤマレコはとても見るに辛かったので（笑）、何故か私、やらない釣りの本をよく読んでいました。

新コーナー、今月の一枚：ジャズにはいつも救われます。この人、知らなかったけど、イイです。まさかあのクリムゾンの曲をジャズでやるなんて。

撮影機器：

PENTAX K-3 II ボディ ペンタックス

装備

個人装備

長袖シャツ 長袖インナー タイツ ズボン 靴下 グローブ アウター手袋 防寒着 雨具 ゲイター ネックウォーマー 毛帽子 靴 ザック アイゼン 昼ご飯 行動食 非常食 飲料 レジャーシート 地図（地形図） コンパス 計画書 ヘッドランプ 予備電池 GPS 筆記用具 ファーストエイドキット 常備薬 日焼け止め 保険証 携帯 時計 サングラス タオル ツェルト ストック カメラ

感想

makasio

もはや秘密でなくなってしまった秘密の花園。
各所でルートも公開され、ガイド付きのグループが多数入るようになりました。
その話を4年前に細久保のおばちゃんに聞いたとき、背筋がつめたくなりました。
あの花園は間もなく消滅してしまう。
人がそれを壊そうとしなくても、人が大勢入れば花は死んでいく。
また、故意に盗掘するものもいるかもしれない。
自分にとって大切な場所は見ることもできない恐ろしい場所になりました。
だけれど、気になりました。
毎年、この時期、あの花の記録が数件上がるのを見て。
また行きたいと思いました。
5ヵ月登れなかった山にまた、行けるようになったら行ってみよう。

花は咲いていました。とてもたくさん。
人も賑わっていました。
この光景をはじめて見る人は軽い悲鳴をあげます。
そして笑顔になります。
来てよかったと心から思える瞬間。
自然の力は自分が思っているよりも圧倒的に強い。
山を始める前、初めて屋久杉の前に立った時のように、
茫然とフクジュソウの群落の前に立ちすくんでいました。
陽の光はずっとこの山の黄色の花を照らし、
ブナの影を無数の落ち葉に落としています。
山全体が笑っているように見えました。


（山行後記）
昨年秋に靭帯と半月板を痛め、5ヵ月ほど山から遠ざかっていました。
山をやめようなんて一度も思わなかったけど、
実は怪我の再発を幾度か繰り返し、なかなか治らなくて。良くならなくて。
その間、皆さんのレコを見るのは辛すぎてできませんでした。笑
お友達の方には大変、心配をかけました。
膝は完治しました。

また、山をやります。

コメント

seizanryo

復活おめでとう！
makasioさん

復活おめでとう。奥多摩まだ、雪あるんですね。
溶ける前に行きたい。
こっちも4月に公演控えてて、山に行けておらず。おまけにこの土曜日から終日稽古にしたんで、10時間耐久演出になってます・・・。ひえ〜。
福寿草、きれいですね。
この時期、山で仕事に行くんで、いろんなところで群落見かけてなごんでますが、この群落すごいですね。まさに絨毯。
こういう場所、守っていきたいですね。

あと、膝完治、おめでとうございます。
また一緒に、行きましょ。よろしくです。

makasio

Re: 復活おめでとう！
seizanryoさん、ありがとー。
お久しぶりです。山、また始めます。
奥多摩、まだ冬のような雪山でした。
このルートもほとんどバリエーションです。よいルートですよ。フクジュソウは素晴らしいよ。是非、一度、ご覧になってください。舞台、頑張って下さいね！ また、お酒、じゃない、山、やりましょう〜