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Yamareco

記録ID: 1096958
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
甲信越

越後白山−粟ヶ岳

2017年03月30日(木) 〜 2017年04月01日(土)
 - 拍手
体力度
8
2〜3泊以上が適当
GPS
54:16
距離
31.0km
登り
3,006m
下り
2,930m
歩くペース
ゆっくり
1.21.3
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
8:50
休憩
0:23
合計
9:13
7:07
123
スタート地点
9:10
9:15
162
11:57
11:59
5
12:04
12:11
98
13:49
13:58
51
14:49
14:49
91
16:20
宿泊地
2日目
山行
8:26
休憩
0:22
合計
8:48
6:14
134
宿泊地
8:28
8:29
129
10:38
10:38
31
11:09
11:28
26
11:54
11:54
138
14:12
14:14
48
15:02
宿泊地
3日目
山行
7:22
休憩
0:02
合計
7:24
6:00
26
宿泊地
6:26
6:27
130
8:37
8:38
286
13:24
ゴール地点
天候 3/30 曇り 白山から粟ヶ岳が見える 日没後雷と風
3/31 曇り 粟ヶ岳山頂部にガスと弱い風 
4/01 曇り 白山から粟ヶ岳が見える
日の出 5:31  日の入り 18:06
過去天気図(気象庁) 2017年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 自転車
五泉市仙見谷桑沢。桑沢橋付近の路肩に駐車。
門原トンネル付近に自転車をデポ。
コース状況/
危険箇所等
桑沢−田村線合流地点
ツボ足。前回歩いた3月25日から雪どけが進んでいた。前回雪のあったあちこちで土が出ていた。雪の上には自分の足跡がかすかに残っていた。グズグズだった雪が神戸山でようやくしまって多少歩きやすくなった。

田村線合流地点−越後白山
この区間はよく歩かれている。当日の朝か前日の新しい足跡が2人分あった。白山山頂には12時ごろ到着したが誰にも会わなかった。

越後白山−宝蔵山
ここからワカンを装着。少なくとも25日に5人ほどが宝蔵山に下っていくのを見ているが、足跡はまったく残っていなかった。白山あたりから上ではまだ雪も降っていたようだ。雪庇状に雪の積もった尾根をたどる箇所がある。雪庇状の頂上部ではなく本当の尾根側の斜面を歩いた。雪がクラストしていて踏み跡もなければピッケルやアイゼンが必要になる。下山したときにはかなり雪が固かったが、自分の足跡をたどることができた。

宝蔵山−権ノ神岳
加茂側からの分岐点橋立をすぎるとワカンの足跡があらわれた。粟ヶ岳方面にしばらく進んで引き返した様子。なだらかな686M地点で尾根より下がったブナの木立のあいだの平らなところにツェルトを張った。日が暮れると雷が鳴り風の音がしたが、幕営地にはそれほど強い風は吹かなかった。風は翌朝にはやんでいた。ガスで前方の権ノ神岳、粟ヶ岳方面がまったく見えなくなっていた。

権ノ神岳−粟ヶ岳
権ノ神岳をこえ、壁のように見えた次のピークを登りきると、しばらく細い尾根が続く。雪庇状の雪が風下になる東側についており、尾根とのあいだに亀裂ができはじめていた。雪庇状の雪といっても本当に空中に張り出した雪庇ではないので端の方を歩かなければ乗ってもだいじょうぶだったのかもしれないが、極力ブッシュが出ている本当の尾根の側の雪の上を進んだ。そうするとどうしても踏み抜きが多発することになる。踏み抜いた下は足の届くくらいのところに地面が出ている場合がほとんどなのでたいした危険はなさそうだったが、気持ちのいいものではなかった。粟ヶ岳山頂部下の登りがはじまると斜面が広がったので、体力的には苦しいが気分的には楽になった。北峰で粟ヶ岳の山頂部に出ると、ほぼホワイトアウトの状態になった。ブッシュがあればある程度先まで見えたのだろうが、地表全体が白いので足元しか見えない。粟ヶ岳山頂に向かって左手にある雪庇と空の境がかろうじて見えた。足元に近いところに亀裂が入っているのもわかった。GPSを片手にそろそろと山頂をめざした。
下山では自分の足跡がはっきり見えた。ワカンが沈まなかったところでも爪の跡が残っていた。これでもしも雪が降っていれば、足跡などはすぐにかき消されてしまうと思われる。粟ヶ岳山頂からは念のためにアイゼンを装着して下った。かかとのキックがきいたのでツボ足でもだいじょうぶそうなくらいだった。キックがきかないくらい雪が固ければ、アイゼンをはいていても下るのは非常におそろしかったことだろう。夕方前日と同じところを通過したのを機にツェルトを張った。その翌朝は冷え込み雪にスコップが立たなかったので、ピッケルでペグを掘り出さなければならなかった。

田村線798M−門原
この尾根については数年前のpusukeさんのレコをなんとなく覚えていたので、下れるはずだと思った。門原トンネル付近にデポした自転車の回収がてら下ってみると、雪が悪くてかなり手こずった。あげくに最後の506Mからの尾根の途中でまちがって支尾根に入ってしまい、そのまま行くと沢に下りてしまうので、正しい尾根まで斜面をトラバースするはめになった。一部ではヤブこぎもあり、その感覚を久しぶりに味わえたのはうれしかった。
ファイル
(更新時刻:2017/04/02 17:45)
(更新時刻:2017/04/02 17:45)
(更新時刻:2017/04/02 17:45)
田村線の天狗の腰掛け。
田村線の天狗の腰掛け。
白山からの粟ヶ岳。
2
白山からの粟ヶ岳。
宝蔵山への尾根。
2
宝蔵山への尾根。
空中に張り出すような雪庇ではないが、なるべくブッシュよりを歩いた。
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空中に張り出すような雪庇ではないが、なるべくブッシュよりを歩いた。
橋立の分岐点。加茂側から登ってきたらしいワカンの跡があらわれた。
橋立の分岐点。加茂側から登ってきたらしいワカンの跡があらわれた。
686M付近で3時半になったので幕営。
3
686M付近で3時半になったので幕営。
権ノ神岳頂上の標識
1
権ノ神岳頂上の標識
亀裂の左側は歩く気になれなかった。
亀裂の左側は歩く気になれなかった。
亀裂の尾根側の際では何度も雪を踏み抜いた。踏み抜いてもたいていはすぐ下に地面があった。両足ごと落ちたりはしなかったが、落ちたとしてもなんとかなりそうだった。
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亀裂の尾根側の際では何度も雪を踏み抜いた。踏み抜いてもたいていはすぐ下に地面があった。両足ごと落ちたりはしなかったが、落ちたとしてもなんとかなりそうだった。
粟ヶ岳頂上の標識 。ここでアイゼンにはきかえて往路を引き返した。
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粟ヶ岳頂上の標識 。ここでアイゼンにはきかえて往路を引き返した。
北峰から権ノ神岳方面へ下りはじめるとすぐにガスが薄れて視界が回復した。
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北峰から権ノ神岳方面へ下りはじめるとすぐにガスが薄れて視界が回復した。
木の枝についた雪が落ちると菊の花びらのような形にくだけて雪面に散った。
木の枝についた雪が落ちると菊の花びらのような形にくだけて雪面に散った。
前夜と同じ平坦なブナの木立に幕営した。
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前夜と同じ平坦なブナの木立に幕営した。
朝は完全に粟ヶ岳が見えた。
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朝は完全に粟ヶ岳が見えた。
青里岳や五剣谷岳の山並み
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青里岳や五剣谷岳の山並み
雪が固いので一昨日の足跡がなければピッケルとアイゼンが必要になるところだった。
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雪が固いので一昨日の足跡がなければピッケルとアイゼンが必要になるところだった。
田村線798Mからの尾根を門原に下る。
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田村線798Mからの尾根を門原に下る。
快適に下れそうな斜面に見えるが、雪がグズグズなので一足ごとにかかとで足場を固めながら慎重に下りてきた。
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快適に下れそうな斜面に見えるが、雪がグズグズなので一足ごとにかかとで足場を固めながら慎重に下りてきた。
798Mと634M(前方のピーク)の鞍部で地形図には表記されない小さな頭(左手前)を右から巻こうとして手こずった。たぶん乗り越えた方が楽だった。
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798Mと634M(前方のピーク)の鞍部で地形図には表記されない小さな頭(左手前)を右から巻こうとして手こずった。たぶん乗り越えた方が楽だった。
634Mの尾根にも天狗の腰掛けがあった。
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634Mの尾根にも天狗の腰掛けがあった。

装備

個人装備
マット シュラフ シュラフカバー テントシューズ ダウンジャケット ダウンパンツ ツェルト ツェルトポール ペグ サブザック 補助ロープ20Mセット 土嚢袋 細引き 薄手グローブ 厚手グローブ 目出帽 ヘッドランプ 予備電池 アルコールバーナー アルコール500ml コンロ台 コッヘル ロート 濾紙 スプーン 食料 スポーツ飲料 行動食 非常食 時計 GPS 地形図 コンパス カメラ サングラス チェストバッグ スコップ アイゼン ワカン ストック ピッケル

感想

コース状況や天候の予想、日程の計画、アルコールバーナーの燃料消費量の見込みなど、基本的な多くの点であまりにも楽観的だった。残雪の多いこの時季ならヤブが出てからよりも楽だろうという思い込みがそもそも甘かった。実際にやってみてようやくわかったのは結構なことだった。まだわからなくて気になっていることもある。たとえばクラストしたブッシュのない急斜面を下る場合、どうやって補助ロープの支点を作ったらいいのだろうか。ホワイトアウトで引き返すのにも危険が伴う場合、視界が回復するまでその場に待機、場合によってはビバークをするのだろうか。これまでそうしたことはまったく想定外だったが、この時季の山なら起こりうることだ。

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