平ケ岳。雷鳴が怖かった
- GPS
- 14:23
- 距離
- 22.7km
- 登り
- 1,809m
- 下り
- 1,818m
コースタイム
天候 | 6月9日(金)晴れ、夕方曇り、夜は強風 6月10日(土)午前中晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
関越道の小出ICと東北道の西那須野塩原ICと、どちらを利用しても距離と時間はほぼ同じ。ただし、高速料金は西那須野塩原の方が安い 鷹ノ巣Pへは、檜枝岐方面からは尾瀬の御池Pを目指し、そこからさらに進む。峠を越えると、厭になるくらい標高を下げるように坂道を下る。駐車場は舗装エリアに16台、バイオトイレ左右の砂利に4台くらい駐車可能。さらに道を挟んで駐車スペースになる空き地が3か所ある。全部で30台くらい駐車可能 |
コース状況/ 危険箇所等 |
鷹ノ巣から下台倉山: 最初は林道歩き。沢を渡ってしばらく行くと、標識あり。そこから標高をあげていくとやせ尾根に出る。注意して歩けば、難しくない。お助けのトラロープが随所にある。見るからに古いロープは除いて、体重をかけても大丈夫。ただし、補助的な使用が望ましい。雨の後は、粘土質の土、枯れ葉、木の根っこが滑りやすいので難儀する。かなりの急登である 下台倉山から台倉山: 6月10日時点で、1600mくらいから雪が現れる。この間の夏道は、ところどころ谷側に崩落気味かつ斜めっているので気持ち悪い。やせ尾根よりこちらに注意したい 台倉山から池ノ岳: 台倉山から下ると雪になる。以降、雪面をずっと歩く。踏み抜きはほとんどない。登山道が雪の下に隠れ、しかもピンクリボンや赤ペンキが極端に少ないのでルート取りを間違えないように。特に下りは勢いよく雪面を下ると思わぬ方向に逸脱する。私もコースを外れ、復帰するのに難儀した(間違ったトレースをつけて申し訳ない) 池ノ岳への最後の登りは、夏道と雪の斜面が交互に現れる。陽が高くなると、夏道は雪解け水が沢のように流れる。早朝は全く流れていなかった 池ノ岳から平ケ岳: 1キロほどで比較的容易にたどり着けるが、登山道が雪に覆われている部分が多く、その下に水が流れ空洞のようになっているところが数か所ある。ここは横の藪を通って抜ける。本来の幕営地と水場はまだ雪の下 水場は何箇所かコースにあるものの、6月10日時点ではどこも雪の下で水は取れない 台倉山から先の雪道でチェーンアイゼンをつけたが、あまり効かないし団子になるしで、途中で外した。下りは全く使用せず |
その他周辺情報 | ケータイ電波: 鷹ノ巣駐車場ですでにつながらず。前日にヤマレコ地図をダウンロードしておいて助かった。電波がつながったのは平ケ岳山頂のみ。途中はドコモもauもダメだった。幕営した池ノ岳も電波が届かず コンビニ: 西那須野塩原ICを下りてしばらく走るとセブンが2件ある。その後はない。Yショップのようなローカルなコンビニはあるが、朝の開店は遅い 日帰り温泉: 百年記念を迎えている檜枝岐にはいくつも温泉がある。塩原にもいくつも日帰り温泉がある。汗を手早く流したいなら以下がよい。燧の湯は硫黄泉で、露天の方が硫黄臭が若干強い 燧の湯(0241-75-2290、500円、6:00〜21:00、最終受付20:30) http://www.oze-info.jp/spot/hiuchinoyu/ 駒の湯(0241-75-2655、500円、6:00〜21:00、最終受付20:30) http://www.oze-info.jp/spot/komanoyu/ 御池ロッジ( 0241-75-2350、500円、12:00〜17:00時) http://www.ozejin-yamagoya.jp/lodge.html |
写真
感想
計画していた東北の山は天気の予報がいまいち。一方、テン泊デビューの候補にしていた平ケ岳は金曜から土曜の午前中にかけて晴れ予報。ならばテン泊の平ケ岳へと行き先を決定
この山は日帰りでは22キロ超の長丁場。しかもアクセスに片道4−5時間を要する。今の私にはとてもロングドライブの後に20キロ越えの山行は無理。迷わずテン泊を選択。軽めのザックで日帰りを強行するか、重いザックを背負って1泊でやるか、意見の分かれるところだが、今回はテント泊デビューが主目的なので重いのを覚悟して担いで上がる
下台倉山までのやせ尾根は、危険度こそないものの急登が続く。しかも太陽にさらされ暑い。日陰に到達するたびに休憩。谷から吹き上げる風が心地よい。台倉山から先は雪山。池ノ岳の直下まで雪の上を気持ちよく歩く。ただし、この山は百名山の割にピンクリボンや赤ペンキが極めて少ない。残雪時はGPS必携である
登りは日帰りのソロの年配の方のトレースがところどころあり心強かった。ハアハアゼーゼーで、頻繁に休むたびにGPSをチェックしてルートから大きく外れることはなかった(帰りは雪の斜面を飛ばして下りて、白沢清水のあたりで右にコースを外れ、コース修正に手間取った)
池ノ岳への登りは、夏道と雪面が交互に現れるが、高い気温と午後半ばだったため、雪解け水が沢のように流れて歩きづらかった。池ノ岳の池塘は完全に出ていた。ウッドデッキもしっかり出ており、ここでテントを張った(後記:ウッドデッキは幕営禁止とのこと。ご注意ください)。その後、平ケ岳へ向かったが、標高はさほど変わらないものの、こちらの池塘は雪の下だった
山頂だけ携帯電波がつながり、天候をチェックすると群馬県に竜巻と雷雨注意報。至仏や武尊山方面は真っ暗な雲に覆われ、ゴロゴロと雷が鳴りだしていた。せっかく張ったテントを撤収してヘッデン点けて下りようかと思ったが、平ケ岳の天気予報は持ちそう。テン泊することに賭けた
夕方から深夜まで雷鳴がとどろき、気が気ではなかった。その後は強風でテントがバタバタと風に煽られ、翌朝の撤収が思いやられたが、日の出のころには風も収まり、撤収もスムーズに行えた。といっても1時間もかかっており、素早い撤収は今後の課題となった
テン泊は私一人で、雷鳴と風と池塘のカエルを除けば、静かな夜だった。間もなく退職だが、リタイア後の山の楽しみ方のバリエーションが広がった。ただし、荷物を背負った時の登りのスピードが極端に落ちる。まぁ、時間はたっぷりとあるのだからゆっくりやればいいさ
まずまずのテン泊デビューとなったことに感謝感謝である
後記:平ケ岳は自然保護のため原則、幕営禁止とのことです。池ノ岳と平ケ岳の間に幕営指定地がありますが、こちらも非常時のみのようです。テン泊を検討される方はご確認ください。cucumis様、ご指摘ありがとうございました
初テン泊お疲れさまでした。
池塘、平ヶ岳を拝める最高の場所に設営、カエルの合唱聞きながら酒盛り…雷鳴さえなければ最高でしたね。
設営はそうでもないですが撤収は私もやはり1時間くらいうだうだしてしまいます。
山慣れ、テン泊慣れされてる方の撤収の早さは舌を巻いてしまいます。
毎度毎度雨が降らないとは限らないので迅速に撤収出来るようにしたいですね。
歩くの遅いのは仕方無いです。
テン泊装備での縦走のペース、まだ模索中ですが、30分に一度はザック降ろしてひと息入れるようにしてます。
平ヶ岳、テン場あるんですか〜。
私もテン泊で歩いてみようかな〜という気にさせられました。
どうも日帰りロングする気力が薄れてしまいます。
日帰りのロングとテン泊交互に織り交ぜようと思ってます。
トムさん、コメありがとうございます
避難小屋泊の装備にテントが加わっただけでずっしりときますね
縦走するもんじゃないなと痛感しました
同じ場所でテン泊して、中日は身軽な装備で足を伸ばすというパターンですかね
平ケ岳は自宅からのアクセスも登山口からも遠い山です
20キロ超えは鳳凰三山をドンドコ沢から中道を周回してくるのと同じような感じですね
けっして日帰りできない山ではないですが、人が少ないのでテン泊にはうってつけです
ただし、幕営地と水場は池ノ岳と平ケ岳の鞍部ですので、眺望は期待できません
どちらかの山頂で池塘の近くのデッキで張らせてもらうのが最高ですね
夕焼けや日の出が見られるテン泊はいいですよね。
特に周囲に誰もいなかったとのことで、静かなテン泊を楽しまれたことと思います。
また、悪天候だったとのことで、ご無事でよかったです。
テントは2〜3人用なんですね。
私はソロだとモンベルの2人用を使っていますが、身長185cmなので斜めに寝ても足と頭がテントの壁についてしまい、濡れてしまいます。
2〜3人用というのは、いい選択かもしれませんね。
平ヶ岳は行きたいと思っていた山なので、参考になりました。
ありがとうございました!
eurekapapaさん、コメありがとうございました
テン泊は撤収はじめ、試行錯誤しながら、いろいろ学ぶことが多いです
特に自炊がダメですね。ワンパターンで・・
テン泊大先輩のeurekapapaさんに教わることが多いと思います
これからお聞きすると思いますので、ノウハウなど教えていただければ幸いです
よろしくお願いします
植生保護のためウッドデッキがあっても非常事態のビバークしか認められていません。
cucumisさま、ありがとうございました。
過去の記録などで指定幕営地があると書いてありましたので出かけました。
幕営地が完全に雪の下でしたのでウッドデッキに張ったのですが、幕営地すらも非常時のみなんですね。知りませんでした。以後、よく事前調査して出かけたいと思います。
レコにも「非常時のみ」と追記させていただきました。
ご指摘に深謝申し上げます。
Pinballさん
平ヶ岳、雪の長距離は本当にお疲れ様でした。
リボンがあっても樹林帯ではルートが難しいのでGPSがあっても不安です。
私もテントは2-3人用ですよ。私はG-Lightですが、アライ製だから重さは一緒ですね。連れもいるので3-4人用を勧められましたがさすがに重い。2人だとちょっと狭いです。テントとカメラを入れると20kgがたまにキズ。
退職されたタイミングでテント購入、今年の夏は壮大な計画が練られていそうですね
ジムニーさん、コメありがとうございます
テント泊という選択肢が増えたので、今後の山を楽しみにしています
でも縦走は重くて無理ですね。ベースキャンプ型になりそうです
ツェルト泊というオプションもそのうちに試してみようと思っています
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