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Yamareco

記録ID: 1167439 全員に公開 積雪期ピークハント/縦走 中央アルプス

南駒ヶ岳(生きて還るという事)

情報量の目安: S
-拍手
日程 2017年06月09日(金) ~ 2017年06月10日(土)
メンバー
天候晴れ
アクセス
利用交通機関

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地図/標高グラフ


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コースタイム [注]

1日目
山行
11時間50分
休憩
0分
合計
11時間50分
S伊奈川ダム上駐車場05:0005:30福栃平(南駒-越百分岐)05:56南駒ヶ岳登山口(四合目)15:30南駒ヶ岳16:50摺鉢窪避難小屋
2日目
山行
12時間50分
休憩
0分
合計
12時間50分
摺鉢窪避難小屋05:1006:45南駒ヶ岳09:45仙涯嶺12:00越百山18:00伊奈川ダム上駐車場G
コースタイムの見方:
歩行時間
到着時刻通過点の地名出発時刻
コース状況/
危険箇所等
「今年のカレンダーを見て愕然、土日に被る祝日が3日もある」というネット記事を読み、「えぇー、そうなんだ」と諦めていたが、何と我が社は全て振替休日の措置があった。 それにより今週末は3連休。 「ここで行かねばいつ行く」と、以前中ア通から「南駒は越百の倍キツイすよ」と聞いた、憧れの南駒・仙涯嶺・越百縦走へ向かう。 雪がない季節ならともかく、残雪多いこの季節に、とてもこの周回コース25km・標高差1700mを日帰りで回る自信はない。 立てた計画は擂鉢窪避難小屋一泊。
BTW、猿投山行方不明者の捜索に明け暮れたここ1ケ月、発見できていない状況で他の山に行くことは気持ち的に整理がつかないが、この棚ボタはおいしく頂こうと。
しかし、不明者捜索を機に登山と命について色々考えていたが、よもや自分の生命の危機を本気で案じる山行になるとは思っても見なかった。
過去天気図(気象庁) 2017年06月の天気図 [pdf]

写真

いつもの駐車場で車中泊。 誰もいないと思っていたが空木日帰りの男性がおり会話。
私 「南駒、避難小屋泊の越百縦走です」
男性「擂鉢窪の避難小屋?。。。あそこで数日前に死後だいぶ経った遺体が見つかったらしいです」
私 「えぇ。。。(絶句)」
稀にしか使わないGregory62Lに水3.5L、2日分の食料、雪具、防寒具を詰め、朝5:30エントリ。
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いつもの駐車場で車中泊。 誰もいないと思っていたが空木日帰りの男性がおり会話。
私 「南駒、避難小屋泊の越百縦走です」
男性「擂鉢窪の避難小屋?。。。あそこで数日前に死後だいぶ経った遺体が見つかったらしいです」
私 「えぇ。。。(絶句)」
稀にしか使わないGregory62Lに水3.5L、2日分の食料、雪具、防寒具を詰め、朝5:30エントリ。
2
「数か月前ならともかく、数日前って。。。オレが発見後初宿泊者のはず」と、避難小屋に泊まるべきか悶々としながら林道を歩き、6:00登山口へ。 最初から出ている結論は「シュラフも持ってきていないので泊まるしか選択肢はない」
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「数か月前ならともかく、数日前って。。。オレが発見後初宿泊者のはず」と、避難小屋に泊まるべきか悶々としながら林道を歩き、6:00登山口へ。 最初から出ている結論は「シュラフも持ってきていないので泊まるしか選択肢はない」
2時間で1850m見晴らし台。 美しい御嶽を見て、再び人の命について考える。 しかしあまりにも遅い。 「まぁ夕方までに避難小屋に着けばいいし」と余裕をかます。 こういう点が2時着でも「遅い!」と怒られる山小屋と違い気楽なところである。
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2時間で1850m見晴らし台。 美しい御嶽を見て、再び人の命について考える。 しかしあまりにも遅い。 「まぁ夕方までに避難小屋に着けばいいし」と余裕をかます。 こういう点が2時着でも「遅い!」と怒られる山小屋と違い気楽なところである。
4
ほどなくノリダーも見えてきた。 もう既にヘナヘナ。 重い身体と重いザックを恨む。 私も「ダイエットのために登山する」派であるが、全く間違っていた。 登山とはダイエットしてから臨むものである。
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ほどなくノリダーも見えてきた。 もう既にヘナヘナ。 重い身体と重いザックを恨む。 私も「ダイエットのために登山する」派であるが、全く間違っていた。 登山とはダイエットしてから臨むものである。
3
12時前にようやく南駒が見え、ここからアイゼン着。 バテバテで食欲も全くなく、さほど喉も乾かないため、ほとんど何も口にしておらず、ザックが軽くならない。
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12時前にようやく南駒が見え、ここからアイゼン着。 バテバテで食欲も全くなく、さほど喉も乾かないため、ほとんど何も口にしておらず、ザックが軽くならない。
3
空木もくっきり。 えぇー天気でよかった。 最高の天気である。
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3
ニセピークに騙されること数回、その度に折れそうな心を立て直す。 まだ頂上に辿り着かない。 ガスってきた。
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ニセピークに騙されること数回、その度に折れそうな心を立て直す。 まだ頂上に辿り着かない。 ガスってきた。
ここまで断続的に現れる雪庇を注意深く乗り越える。 ここまで誰一人とも会っていない。 この先も誰にも会わないだろう。
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ここまで断続的に現れる雪庇を注意深く乗り越える。 ここまで誰一人とも会っていない。 この先も誰にも会わないだろう。
2
15:30念願の頂上。 ここまで10時間、笑えるほど遅い。 時間に余裕があるのをいいことに、普通の2倍の速度で贅沢に登ってきたが、体力のかけらもないぐらいにヘナヘナなのが実情。 ピークハントできたが大敗である。
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15:30念願の頂上。 ここまで10時間、笑えるほど遅い。 時間に余裕があるのをいいことに、普通の2倍の速度で贅沢に登ってきたが、体力のかけらもないぐらいにヘナヘナなのが実情。 ピークハントできたが大敗である。
3
しばし絶景を楽しみ、今日のお宿、いわくつきの避難小屋(写真中央の赤い点)へ300m下りらなければならない。 唯一のルート赤梛岳間コルからのルートを確認しに行くと絶句、完全に雪に閉ざされている。 「やばぁ、ここはいくら何でも下れん。 500%滑落するわ」と引き返し、別のルートを探す。 何とか行けそうなルートを見つけ、心を決める。 ザレ場を下り、雪渓を三点支持のキックステップで慎重に横断。 続いてハイマツ藪漕ぎ、再び雪渓を木につかまりながら何とか300m下り切った。
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しばし絶景を楽しみ、今日のお宿、いわくつきの避難小屋(写真中央の赤い点)へ300m下りらなければならない。 唯一のルート赤梛岳間コルからのルートを確認しに行くと絶句、完全に雪に閉ざされている。 「やばぁ、ここはいくら何でも下れん。 500%滑落するわ」と引き返し、別のルートを探す。 何とか行けそうなルートを見つけ、心を決める。 ザレ場を下り、雪渓を三点支持のキックステップで慎重に横断。 続いてハイマツ藪漕ぎ、再び雪渓を木につかまりながら何とか300m下り切った。
6
見上げると完全に雪壁に閉ざされている。 こんな所に降りて来たことが正解だったのか、明日登れるのか。。。と絶望的な気分に。 思うにここで亡くなった方も、この雪壁を登り切ることができずに小屋で衰弱死したのであろう。
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見上げると完全に雪壁に閉ざされている。 こんな所に降りて来たことが正解だったのか、明日登れるのか。。。と絶望的な気分に。 思うにここで亡くなった方も、この雪壁を登り切ることができずに小屋で衰弱死したのであろう。
6
「とにかく室内に」と、避難小屋の扉を開ける。。。。ビクともしない。。。「えぇー、まさかの!!」と叫んだ。 こんなところで締め出されては死しかない。 よく見ると「こちらの扉は冬場は閉鎖してます。東側へ」の張り紙。 「何だ、びっくりさせるなよ」と東の扉へ廻り、ノブを回し、扉を左にスライドするがビクともしない。。。。誰もいない雪山で二度目の「えぇー、まさかの!!」が雪壁にこだまする。  よぉーく見ると「ノブを回して普通のドアのように押してください」の張り紙が。。。。スライドでなく、押してみると開いた。 ホっ。
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「とにかく室内に」と、避難小屋の扉を開ける。。。。ビクともしない。。。「えぇー、まさかの!!」と叫んだ。 こんなところで締め出されては死しかない。 よく見ると「こちらの扉は冬場は閉鎖してます。東側へ」の張り紙。 「何だ、びっくりさせるなよ」と東の扉へ廻り、ノブを回し、扉を左にスライドするがビクともしない。。。。誰もいない雪山で二度目の「えぇー、まさかの!!」が雪壁にこだまする。  よぉーく見ると「ノブを回して普通のドアのように押してください」の張り紙が。。。。スライドでなく、押してみると開いた。 ホっ。
4
恐る恐る扉を開ける。 人が死んでいようが構ってられない。 体力を回復しなければ明日はない。 バナナとアミノ酸を胃に流し込み、とりあえず仮眠するが身体が冷えて足攣りまくり。 誰もいないので毛布4枚を使い、コムレケアを飲み痙攣を抑える。 この毛布が異様に臭い。 人生で嗅いだことのない臭さ。 想像はつく。 自前のネックウォーマを鼻にかけ、何とか凌ぐ。 同じ臭さでも慣れ親しんだ臭さの方が数段いい香りに感じる。
ものすごい不安で全然眠れない。 この毛布、この臭さは遺体に使っていたのだろう、何か出るかなぁ。。。という不安なんかより、この雪の壁に囲まれた窮地から自分は脱出できるのか、そんな体力はどこにも残ってない。 大して体力も技術もないのに、好きというだけで雪山に挑む自分の愚かさを恥じた。 よく「登山好きは自分が好きで登ってんだから、山で死ねれば本望」というが、猿投山で行方不明中の方、ここで亡くなった方を思うと「そんなことはない、死とはもっと孤独で過酷で苦しいもののはずだ」と思った。 かみさんと子供の顔が浮かんだ。 とにかく生きて還らねばならない。
時折、どうにも何かの生き物が小屋の周りを徘徊している音が。「熊が扉破って入ってきたらジエンドやな」とビクビクしながら夜を過ごす。
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恐る恐る扉を開ける。 人が死んでいようが構ってられない。 体力を回復しなければ明日はない。 バナナとアミノ酸を胃に流し込み、とりあえず仮眠するが身体が冷えて足攣りまくり。 誰もいないので毛布4枚を使い、コムレケアを飲み痙攣を抑える。 この毛布が異様に臭い。 人生で嗅いだことのない臭さ。 想像はつく。 自前のネックウォーマを鼻にかけ、何とか凌ぐ。 同じ臭さでも慣れ親しんだ臭さの方が数段いい香りに感じる。
ものすごい不安で全然眠れない。 この毛布、この臭さは遺体に使っていたのだろう、何か出るかなぁ。。。という不安なんかより、この雪の壁に囲まれた窮地から自分は脱出できるのか、そんな体力はどこにも残ってない。 大して体力も技術もないのに、好きというだけで雪山に挑む自分の愚かさを恥じた。 よく「登山好きは自分が好きで登ってんだから、山で死ねれば本望」というが、猿投山で行方不明中の方、ここで亡くなった方を思うと「そんなことはない、死とはもっと孤独で過酷で苦しいもののはずだ」と思った。 かみさんと子供の顔が浮かんだ。 とにかく生きて還らねばならない。
時折、どうにも何かの生き物が小屋の周りを徘徊している音が。「熊が扉破って入ってきたらジエンドやな」とビクビクしながら夜を過ごす。
14
ほとんど眠れず、暴風のガタガタ音で朝4時起床。 とりあえず筋肉痛もなく体力回復。 「やばぁ暴風やな」と扉を開けると絶句「。。。。何も見えんし」。 向かうべき南駒がどっちの方向かも全然判らない。 雪、暴風、濃霧の三重苦の絶望的な状況。 しかし、明日は雨の予報。 ここに居座る訳にはいかない。 「できる、絶対できる、絶対稜線まで登り切って見せる」と心を奮い立たせ歩き出す。 稜線まで登り切っても、この濃霧でその先のルートが判るか?ということは二の次。 まずは昨日見た南駒ピークの傍らの岩の赤ペンキ「←コスモ」を目指す。 前日踏み跡を強めに付けて下ってきたが、どこをどう下ってきたのかもさっぱり分からない。 トレポキャップを外しピッケルライクにし、木に掴まりながら雪の傾斜面をよじ登ること30分、幸運にも自分の踏み跡を発見できた。 「これでこの雪渓を横断できる」と光が見えた気分。 難関の雪渓を超えてからはハイマツ踏み倒しとザレ登り。 それにしても凄い風、台風レベルの風速30mぐらい。 分厚い雲の中なので横殴りの小雨同然。 耳元では爆音鳴りっぱなし。 ぶっ飛ばされそうなので、ほとんど四つん這い状態で急登を登る。 リアル地獄絵図。 こんな高い山の中で、こんな早朝に、こんな爆風の、こんな濃霧の中、50のおっさんが四つん這いで何も見えない山頂目指して命懸けでよじ登っているなんて誰が思うだろう。 自分がこの窮地にいることが非現実的な悪夢のようだった。 とにかく生きて還ること。 浮かんでくる家族の顔に「絶対できる、絶対生きて還ったる」と何度も声に出してよじ登る。 写真を撮る余裕など微塵もなし。
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ほとんど眠れず、暴風のガタガタ音で朝4時起床。 とりあえず筋肉痛もなく体力回復。 「やばぁ暴風やな」と扉を開けると絶句「。。。。何も見えんし」。 向かうべき南駒がどっちの方向かも全然判らない。 雪、暴風、濃霧の三重苦の絶望的な状況。 しかし、明日は雨の予報。 ここに居座る訳にはいかない。 「できる、絶対できる、絶対稜線まで登り切って見せる」と心を奮い立たせ歩き出す。 稜線まで登り切っても、この濃霧でその先のルートが判るか?ということは二の次。 まずは昨日見た南駒ピークの傍らの岩の赤ペンキ「←コスモ」を目指す。 前日踏み跡を強めに付けて下ってきたが、どこをどう下ってきたのかもさっぱり分からない。 トレポキャップを外しピッケルライクにし、木に掴まりながら雪の傾斜面をよじ登ること30分、幸運にも自分の踏み跡を発見できた。 「これでこの雪渓を横断できる」と光が見えた気分。 難関の雪渓を超えてからはハイマツ踏み倒しとザレ登り。 それにしても凄い風、台風レベルの風速30mぐらい。 分厚い雲の中なので横殴りの小雨同然。 耳元では爆音鳴りっぱなし。 ぶっ飛ばされそうなので、ほとんど四つん這い状態で急登を登る。 リアル地獄絵図。 こんな高い山の中で、こんな早朝に、こんな爆風の、こんな濃霧の中、50のおっさんが四つん這いで何も見えない山頂目指して命懸けでよじ登っているなんて誰が思うだろう。 自分がこの窮地にいることが非現実的な悪夢のようだった。 とにかく生きて還ること。 浮かんでくる家族の顔に「絶対できる、絶対生きて還ったる」と何度も声に出してよじ登る。 写真を撮る余裕など微塵もなし。
3
6:45、1.5時間の地獄絵図を越え昨日のピーク到達。 ベッタベタ。 ここから翌日まで鼻水止まらず。 とにかく生きていることに感謝。 しかし、このガスの中、この先の長いルートは判るのか。。。。とにかく「←コスモ」を信じて歩を進める。
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6:45、1.5時間の地獄絵図を越え昨日のピーク到達。 ベッタベタ。 ここから翌日まで鼻水止まらず。 とにかく生きていることに感謝。 しかし、このガスの中、この先の長いルートは判るのか。。。。とにかく「←コスモ」を信じて歩を進める。
13
南駒第二ピークを越えるがずっと五里霧中。 何度もルートは雪で閉ざされ、落ちたら「ハイそれまで」の緊張の連続。 冷静に進むべきルートを判断し、キックステップとルート無視のハイマツ踏み倒しで窮地を脱する。
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南駒第二ピークを越えるがずっと五里霧中。 何度もルートは雪で閉ざされ、落ちたら「ハイそれまで」の緊張の連続。 冷静に進むべきルートを判断し、キックステップとルート無視のハイマツ踏み倒しで窮地を脱する。
1
「雲の動きが速くなったぞ」と感じ出して「来る、来る!」と思った数分後、「来たぁ!」雲一掃。 進むべきルートが見えた。 険しい仙涯嶺を前に天気好転とは。。。ついてる。
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「雲の動きが速くなったぞ」と感じ出して「来る、来る!」と思った数分後、「来たぁ!」雲一掃。 進むべきルートが見えた。 険しい仙涯嶺を前に天気好転とは。。。ついてる。
2
何とか南駒を抜け、仙涯嶺と対峙。かっこいい。
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何とか南駒を抜け、仙涯嶺と対峙。かっこいい。
14
進むべきビクトリーロードもクッキリ。 暴風は相変わらず。 暴風に乗じて何度も手バナを噛む。
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進むべきビクトリーロードもクッキリ。 暴風は相変わらず。 暴風に乗じて何度も手バナを噛む。
4
ビクトリーロードまで来ると一安心。 下ってきた南駒を振り返る。 ようやくアイゼンを脱ぐ。  「ここを歩く時に聴こう」と購入後1年温存していた山根麻衣の曲を聴きながら歩を進める。 「今晩何食べようかなぁ」と考える余裕も出て来た。 何気に振り返ると真後ろ1mに30代の男性がいてビックリ。 暴風の中、大声で「まさか人に会うとは思わなかったですよぉー」と叫びながら会話。 風のないところで一緒に食事休憩。 聞くと、朝5時から登り、6時間弱で南駒、仙涯嶺を越えて来たとのこと。。。。絶句、南駒まで10時間かかった私は何者? うらやましい脚力である。 「アミノ酸底ついて、もう足が上がりませんわ」というと、「これどうぞ」とアミノ酸とクエン酸をくれた。 感謝。
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ビクトリーロードまで来ると一安心。 下ってきた南駒を振り返る。 ようやくアイゼンを脱ぐ。  「ここを歩く時に聴こう」と購入後1年温存していた山根麻衣の曲を聴きながら歩を進める。 「今晩何食べようかなぁ」と考える余裕も出て来た。 何気に振り返ると真後ろ1mに30代の男性がいてビックリ。 暴風の中、大声で「まさか人に会うとは思わなかったですよぉー」と叫びながら会話。 風のないところで一緒に食事休憩。 聞くと、朝5時から登り、6時間弱で南駒、仙涯嶺を越えて来たとのこと。。。。絶句、南駒まで10時間かかった私は何者? うらやましい脚力である。 「アミノ酸底ついて、もう足が上がりませんわ」というと、「これどうぞ」とアミノ酸とクエン酸をくれた。 感謝。
2
12:00越百ピークハント。もう命の危機は去った。
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12:00越百ピークハント。もう命の危機は去った。
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まずは赤い越百小屋まで。 遠いなぁ。
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まずは赤い越百小屋まで。 遠いなぁ。
2
ようやく林道。 避難小屋からも長い長い道で、もう歩くのがイヤでしょうがなかった。
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ようやく林道。 避難小屋からも長い長い道で、もう歩くのがイヤでしょうがなかった。
18:00ようやくゲート。 生きて還れたことに感謝。 こんな体力のない人間がエラそうに挑むルートではなかった。 車に乗り、電波が繋がったところでかみさんに一報。
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18:00ようやくゲート。 生きて還れたことに感謝。 こんな体力のない人間がエラそうに挑むルートではなかった。 車に乗り、電波が繋がったところでかみさんに一報。
4

感想/記録

もはや幻に思える2日目早朝の地獄絵図。 どれだけ危険な状況に陥り、それを脱したかは武勇伝でも何でもない。 むしろ、登山する者としては、その危険な状況に陥ったことを恥じるべきである。 全ては「いかに安全に終えたか」のための計画と行動とそこまでの訓練である。

この行程を思い返してみると、色々な幸運が重なった。 避難小屋で毛布が4枚使え暖をとれたこと、雪渓で踏み跡を見つけれたこと、地獄絵図を乗り越えるのが朝イチの体力がある時だったこと、南駒下りで天気が好転したこと、お兄ぃーさんからアミノ酸を補給してもらえたこと。 色々な幸運に感謝。 しかし自分のダメさ加減が身に染みた山行であった。

帰宅後、息子からは「何か痩せたよねぇ」とあり。
 →2日間ほとんど何も食べてないから当然
かみさんからは「くっさぁー、嗅いだことない臭さ、これ捨てるよ」と、アイゼンでひっかけ破れまくりのズボンをポイされた。
 →あの毛布の匂いである。 
そんな話も、地獄からの生還の話も一切言わず、風呂に入り爆睡。 

ネットで遺体の件を調べたら、新聞記事あり。
空木岳の南の避難小屋とあり、空木避難小屋じゃない?と一瞬安堵したが、それは空木の東側だし、ヤマレコの空木に「擂鉢窪避難小屋で遺体を見つけ警察に連絡した」との記事があった。

あんな怖い思いはもうしたくないが、「これ食った」とかの記事をアップしてる人やゴルフやパチンコで週末を過ごす人達に比べたら何百倍もスリリングな経験ができたと言える。 命懸けで登ったあの脱出劇は一生忘れることがないだろう。
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この記録へのコメント

登録日: 2013/12/28
投稿数: 180
2017/6/12 22:39
 驚かしてしまってごめんなさい
こんばんは〜

稜線でオレンジ色のウェアの先行者を見つけた時に、何度も振り返っていたので気づいているのかと思ってました。
あれは大好きな南駒ヶ岳を惜しんでいたのですね〜

だいぶ疲弊されていたので心配していましたが、無事に帰還されたようで安心しました。
登録日: 2013/6/14
投稿数: 21
2017/6/13 3:12
 Re: 驚かしてしまってごめんなさい
先日は本当にありがとうございました。
お礼が言いたかったのもあり、久々ヤマレコに書き込めばつながるかもと思って書き込みました。
あの後もヘナヘナで、頂いたアミノ酸とクエン酸で何とか乗り切りました。
うらやましいばかりのkitainotori さんの脚力です。
ゆっくり色々山話したかったです。
また、どこかでお会いしたら声かけてください。
登録日: 2013/7/31
投稿数: 299
2017/6/14 21:23
 無事下山、お疲れさまでした!
uonakajiさん はじめまして。
出発の朝、駐車場でお話しさせていただいた者です。
擂鉢窪避難小屋の一件は、お伝えした方がよいのか、否かをかなり迷ったのですが、事実は事実としてお伝えさせていただきました。
せっかくの山行に嫌な思いを携えて行かざるを得ない状況を作ってしまったことは、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
それにしても相当な困難を乗り越え、当初の計画を完結されましたね。
uonakajiさんの強靭な意思に心から拍手を送りたいと思います。
登録日: 2013/6/14
投稿数: 21
2017/6/15 8:28
 Re: 無事下山、お疲れさまでした!
ありがとうございます。
遺体回収話を聞いた時、ぎょっとしましたが、あの時点でも「泊まるしかない」と答えは出てました。
そこに泊まる怖さよりも、こんなところに下りてきて本当にここから脱出できるのか?という怖さが先に立って眠れなかったです。
翌朝起きたときの、何も見えない、台風のような暴風、積雪の急斜面、という絶望感、カールから死ぬ気で脱出したことは一生忘れません。
お互い気を付けましょう。
またどこかで会ったら声かけて下さい。
登録日: 2013/6/29
投稿数: 0
2017/6/24 19:31
 よかったですね。
今日の猿投山での話が、よくわかりました。では。
登録日: 2013/6/14
投稿数: 21
2017/6/24 19:58
 Re: よかったですね。
やはり、猿投山レベルがいいです。
登録日: 2013/12/5
投稿数: 8
2017/8/3 8:00
 南駒ケ岳
正直に書かれた絶望的な有様充分伝わって来ました。無事に生還できて本当に良かったですね。わたくしも数年前8月に登りましたが難行苦行したこと思い出しました。
登録日: 2013/6/14
投稿数: 21
2017/8/3 8:35
 Re: 南駒ケ岳
コメありがとうございます。

南コマ大好きな山です。

8月に登られたのですか。
8月は暑すぎるだろうなぁと思い、6月上旬を狙って登りました。
逆に予想外に残雪多く手間取りました。

それにしても、あの朝の絶望感と言ったら。。。。
人生で一番「生」を感じた1.5時間でした。

お互い気を付けて登りましょう。

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