やっぱりスゴいわ、富士山。
- GPS
- 10:59
- 距離
- 12.8km
- 上り
- 1,413m
- 下り
- 2,280m
コースタイム
- 山行
- 3:32
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 4:38
- 山行
- 5:27
- 休憩
- 0:49
- 合計
- 6:16
天候 | 曇り,晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険な箇所は特にありません。 |
その他周辺情報 | 下山後の温泉は御殿場市温泉会館(500円) |
予約できる山小屋 |
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ハイドレーション
地図(地形図)
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
|
---|
感想
世の中、たいてい一等賞の発表は最後のお楽しみってことになっていますが、おっさんたちの積年の目標?であった「日本の高い山ベスト5征服」もナゼか日本一が一番最後になっておりました。まあ、たぶん、イチバンは2番から5番ほど「覚悟」がいらないし、行こうと思えば(期間は短いけど)いつでも行けるっていうアタマがあったんでしょうね。が、きっとそのせいで結局、イチバンがイチバン最後になってたワケで、もうここらで片づけてしまおうかってことで、夏休みも終わり、閉山される少し前なら、ひょっとしていいことあるかも(って、やっぱりアマかったねえ)と、根拠のない期待を胸に9月アタマの週末に行ってまいりました。
いつもの時間にいつもの場所、町田駅からスタート。今回はゆーみんがいないので、中央フリーウェイではなくて、東名高速にのって、まずは御殿場へ。頂上まで一番近い富士宮ルートを使います。といっても5合目まではまだマイカー規制中なので、麓の水ケ塚駐車場からシャトルバスの利用です。
シャトルバスの乗り場に向かうと、何やら「寄付金集め」みたいな人が居ます。ああ、これが何年か前から導入された「入山料」の徴収だなとわかり、とりあえずサイフの中から1,000円を取り出して「募金箱」?に入れたら、おかえしに小冊子と缶バッジをくれて、小冊子の中から1,000円の領収書が出てきました。
募金箱?には入山料「1,000円」とはハッキリと書いていなかったように思いますが、うっかり500円とか800円しか入れないと、おそらく、でぼちん(「ひたい」です)に「7合目マデ」とか「八号目留メ」とか、例の金剛杖に押されるような「焼き印」を押されて、頂上には決して立たせてもらえないんでしょうね。ヒタイに刻まれた焼き印、これでまさに一生忘れられない富士登山ですね。あははは。
さて、富士宮口はすでに標高2,400m。いつもちょこっと行く山なら、すでに越えちゃってるし、高尾山の4倍!も高くて、頂上まであと、ほんの1,400m足らず・・・なんだけど。
登り始めてすぐ、ありましたありました、2億円官製トイレ。
トイレそのものはフツーのトイレにしかみえませんが、いわゆるバイオトイレで、その仕組みを図解するパネルが壁に架っていて、ふんばって「むんっ」、で、めでたく「ぷりっ」ってところまで画にして、何とも官製のわりに柔らかい。あ、でも、「ぷりっ」っていうくらいだからそんなに柔らかくないか・・・・ん?
2,400mを越えたところからスタートするってことは、もう最初から樹林帯なんかない「まっぱ」?な「ずんべらぼー」?なところをひたすら上に登って行くわけで、「イタドリ」とか背の低い植物は砂漠の雑草みたいに生えてますが、赤い砂と火山岩の道を進んでいきます。ほんの最初のうちはキリがかかったりしていましたが、登り始めてから20分ほどで六合目に到着するころには、お天気も回復し、これからの行く手を仰ぎ見ると、途中の小屋を含め、かなり上のほうまですとーんと見渡せます。こういうことも他の山ではあまりないことですね。
今回、未知の高さに挑戦で、やっぱり空気が薄くなるおかげで身体に不調をきたすのがイチバンの心配。呼吸も最初からたくさんはいて、たくさん吸うというのを心掛けたのと、ストックを使うと知らず知らずのうちにオーバーペースになるのも心配だったので、あえてストックは使わずに登りました。
六合目の次は新七合目に50分ほどで到着。上が見渡せるばかりでなく、出発地点の五合目や通って来た小屋も見下ろせます。また、眼下に広がる雲海も、ほかの山でも見ることはできるのに、何となく♪あ〜たま〜をく〜も〜の〜、う〜えにだぁ〜し〜♪ている分?、ほかとは違うような気がします。
で、新七合目の次は・・・・よくご存じの方にはおなじみなんでしょうが、八合目じゃなくて元祖七合目・・・って、田舎の和菓子屋の老舗比べかい?。この元祖七合目まで来ると、標高はいよいよ3,000m。上を見ると、最初、頂上かと思った白い鳥居は八合目だったんですね。
今日の目的地は九合目の「萬年雪山荘」。元祖七合目からは入山料を払ったときにもらった小冊子によるとあと70分。八合目から上は、自分の足で登った最高地点、北岳の3,193mも越えています。だんだん空気も薄くなってきたのか、なかなか足が前に進みません。ちょっと進むと「ハアハア、ゼイゼイ」。今日は「いらんもん」は持ってきていない(ことになっている)ので、荷物は軽いハズなのに、休み休み登らないとキツくなってきました。道端にしゃがみ込んで下を向いている人に何人も会いましたが、そういう人も他の山ではあまり見かけないように思います。これも「さすが富士山」のひとつかなあってヘンなことに感心したりして。
山の中ではどこでもそうなんですが、「見えるのに遠い」「見えてもなかなか着かない」山小屋にやっと到着。五合目から4時間半くらいかかりました。途中、師範代も空気の薄さで脳みそに酸素が行かなくなったのか、眠そうになっていましたが、まあ、なんとか今日のお宿にたどりつきました。
受付を済ませて部屋に案内され・・・・部屋というよりカーテンのかかった上下2段の「スペース」に寝袋が6つ並んでます。「奥から2番目からこちら、3つ使ってください」・・・・をを、聞いてはいたけど、やっぱりスゴイ。3人で寝袋3つ分。こんな状況、まったく経験がないわけじゃないけど、これまでで2本の指?に入るくらいの混み具合。夏休みが終わって閉山1週前なら多少は・・・っていう期待もみごとに崩壊。おまけに部屋の幅が170センチくらいしかないので、どこかを「折りたたむ」しかないんです。ジャイアント馬場やアンドレ・ザ・ジャイアント(すんません、この世代です)はいうにおよばず、ダルビッシュや藤浪でも3つ折りにしないと収納不能ですな。デカい欧米人がたくさん登ってきてましたが、きっとこれには「お〜まいが〜」って言ってますね。
こういうお休みスペースがちょっと数えただけでも30個ちかくあったので、おそらく200人以上収容できるんでしょうが、まあ、よくある「談話室」みたいなものはナシ。混んでいるので、夕食もヒマな人からどんどん済ませてって言われるし、20時消灯だけど頂上をめざす人のために午前1時から「朝食(?)やってます」だし、これではちょっとムリかも・・・・前回の「白馬縦走」に次いで、こんどは「日本最高」の称号がつくか・・・と思ったことがございまして。
ぢつは、こっそり「いらんもん」持ってきてました。夕食後のリラックスタイムにゆったりとした気分で、甘い香りを部屋いっぱいに漂わせて、周囲から羨望のまなざし(もしくは嘲笑)を一手に受けながらいただく「めろん」です。
前回、白馬岳の山行のサプライズ・グッズとして、ヘルメットで保護したメロンを「いちばん大事なもの」と称してこっそり持って行きましたが、いろんなことが重なってサプライズの機会を失い、結局「暴風雨の白馬縦走メロン」の栄誉ある称号を得たにもかかわらず、自分たちの口には入らず、ハラいっぱい胸いっぱいのおもてなしを受けた栂池の宿のオカンに感謝の気持ちをこめて差し上げたという一件があり、今回もこの様子では「日本最高のメロン」を下山後に温泉につかりながらいただくことになるかも・・・のところ、まあ、「ゆったりと」というワケにはいきませんでしたが、ガサガサしている食堂の一角でいただきました。
いやいや、これがなんともまあ「んまい!」
ちょうど食べごろの熟れぐあい、甘〜いにほひを振りまいて、きっと周囲からも「羨望のまなざし」を得ていたに違いありません。(と思います。もう、んーますぎて、周囲を気にしてなかった。)
さて、脱線ついでにもうひとつ。
んまいメロンをむさぼっている最中「そいうえば、前に八ヶ岳の赤岳展望荘でこうやってくつろいでいる時に、師範代のお友達から『いま、どこ?』って電話あったよねえ。山の上で『いま、どこ?』って、電波が届くのもオドロキだけど、いま、どこ?って言われてもねえ。ははは。」というハナシをしていたら、師範代のスマホが起動。なんと、その時とまったく同じ状況で、その時と同じお友達から電話が。下界が見えるってことは下界からもコッチが見えるってことで、電波が届くのは何の不思議もないんですが、それにしてもまあ、何というめぐりあわせだったんでしょう。
小屋に到着してから、目のまえに広がる雲海や、どこかわからない?市街地、赤影、青影、影富士参上!とか、まぶしすぎるお月様と満天の星とか、ちょっと寒いけどすばらしい景色を堪能して、チャドルというか黒い頭巾をかぶったイスラム教徒のおねいさん(ホントに居ましたよ)はどうするんだろうと心配になったカレーライス(ビーフじゃないと思った)をいただき、サプライズのメロンもなんとかいただいて、いよいよ寝袋に入りましたが・・・・んー、寝られん。結局、肩を並べて寝るよりも「互い違い」がいいか(寝袋だから夜中に「かかと落とし」によるバトルロイヤルのキケンも少ないか)ってことで、横になりましたが、寝袋って暑い。外は相当冷えてますが、この狭いスペースに6人で、室温上昇。おまけにただでさえ空気が薄い場所のうえにコレなので、酸素も不足してるかも。ときどき息苦しく感じて深呼吸をしたりもしましたよ。
寝袋があまりに暑いので、途中、起き出して、着ているものを少し脱ぎましたが、結局、寝たのか寝てないのかわからない状態で、まわりがゴソゴソする時間になってしまいました。明け方に起き出して外に出てみると、ガスがとれて下界の夜景がくっきり。また、富士山名物のヘッドランプの列も下から登って来ます。夜通し歩いてきたというグループがいましたが、ロープで完全にガイドされているので、まず道には迷わないでしょうから、夜通し歩いてもそんなに危険はないんですね。これも富士山ならではのことでしょう。
夜明けの時間になり、すばらしいご来光も見ることができました。が、ナベちゃんが起きてこない・・・どうも寝床で酸欠になったようです。ここまで登ってきてからじゅうぶん時間もたって、カラダもなじんでいると思うのに、そういうこともあるんですね。用意してきた「富士さんそ」のお世話になり、効果があったかどうかわかりませんが、まあ、大事には至らずなによりでした。この「富士さんそ」、師範代は新宿で450円で買ったらしいですが(ワタシは御茶ノ水で750円)、途中の山小屋では何と2,000円のところも。むかし、職場のパーティーで富士山に登った人が極度の酸欠状態になり、「富士さんそ」を持参していた上司が「一生、オレ様を命の恩人と呼べ!」と言ったとか言わないとかいうハナシがありましたが、まあ、それを考えると2,000円も高くないか。
さて、いよいよ最高峰に向けて、6時半ごろ小屋を出発。やっぱり空気の薄さの影響か、ちょっと動いたら息苦しくなります。道端で「行き倒れ」てる人も昨日より増えたようです。道のワキでビニール袋の端から小さい靴が出ていたのをよく見ると、子供がビニール袋の中に入れられていて、ドキッとしました。ビニール袋の中で「富士さんそ」を効率的に使ってるんでしょうかね。
九合五勺の小屋は、その名も「胸突小屋」。頂上まであと少しですが、名前のとおり苦しいところです。そこを通り越して、いよいよ鳥居をくぐって富士宮口山頂。まずは神社にお参りして、最高地点の剣ケ峰へ。なんと、水たまりには氷が張ってました。
飛行機の窓越しには何度か見た火口、真近に見るとココが地球かと思うような景色です。この火口を右に見ながら、むかし測候所のあった最高地点に向かいますが、これがけっこうザレた急斜面。登りきったら最高峰の標識との記念写真待ちのながーい行列ができてました。列に並ぶのはやめて、これまで見えなかった八ケ岳や測候所の端からギリギリ見える槍穂高、甲斐駒ヶ岳などの眺めを満喫しました。どこに行っても、どこから眺めても「あっ、富士山だ」と感動するんですが、逆に富士山から見ると、どの山も「見おろす」ことになるワケで、そういう感動はありません。が、いやいや、ある意味、これはとてもゼイタクなことなんですね。
最高地点から戻ってきて、おっ、発見。日本最高所の公衆トイレ。測候所の中にはトイレあるんでしょうから、公衆トイレなら、コレが最高所。ここまできたので、まぁ記念に行っときますか、300円。思えば那覇滞在中に与那国島、波照間島で日本最西端、最南端の公衆トイレにも入りましたっけねぇ。残念なのは稚内、根室には行ったことあるけど、公衆トイレまでは行ってなかったねぇ。
さぁ、登頂に成功して、あとはひたすら下山。富士山の下山はやっぱり「大砂走り」。ということで御殿場口へ下山開始。御殿場口はたしかに途中の小屋が少ないので、登って来る人より下りる人が多いみたいです。順調に下って、富士宮口へのプリンスルートとの分岐からいよいよお待ちかね「大砂走り」。子供のころ、村の仲間と富士山に登ったうちのオヤジのイチバンの土産ばなしがこの砂走りで、「一歩で何メートルも進んで、アッという間におりた」って言ってました。
砂が適度に湿っていたからか、一歩で3メートルというのはちょっと大げさですが、面白いように進みます。乾いていたら砂ぼこりがスゴいんでしょうが、それもなくて、かえって快適でした。立ち止まって振り返ってみると、なかなかの斜度です。逆に下のほうは斜度がゆるやかになるので、登り返しがあるのかと思わせるくらいでしたが、結局、最後まで下りでした。箱根駅伝の山下り区間の走者は、平地になった箱根湯本あたりが「上っている」ように見えるらしいですが、それと同じなんでしょうかね。
御殿場口からクルマをとめた駐車場まで移動するバスの時刻が気になりましたが、余裕でゴールイン・・・と思ったらその手前に「かき氷」のカンバン。大砂走りで太ももの筋肉を使ったので、けっこうカワいていたみたいで、もう、みんな暗黙の了解でテーブルに腰をおろしてかき氷をオーダー。見ていると、おりてくる人はほぼ全員立ち止まります。ココ、いい商売してます。恐るべき「かき氷」カンバンです。いやー、それにしても久しぶりのイチゴミルク、うまかった〜。ということで、ここでGPS記録をオフ・・・してしまいましたが、ココ、ホントは言わば登山道の途中にある茶店にすぎないワケですよ。ホンモノのゴールはさらに400メートル先なんです。もう、すっかり「かき氷」の魔力のおかげで、なんともシマらない結びになってしまいましたが、まっ、いっかー。
登る前は酸素不足がずいぶん気になりましたが、まぁ、大きな影響もなく、日本一に到達することができました。さすが富士は日本一のヤマだけのことはあり、ほかでは見られないこと、経験できないことが盛りだくさんでございました。いやいや、大満足の最高峰でした。
やっぱりスゴいわ、富士山。
「なにかやり忘れているコトない?」
この3年間 私達には 常に気になる目の上のたんこぶがありました。
珍道中である事は自他伴に認めつつも、毎夏、日本アルプス数々の3000mクラス
名峰達から測り知れない程の感動を享受してきました。が、、、
同時に「1つ肝心な山に登ってないよネ〜」の会話が交わされてきました。
そう!私達はあの世界文化遺産「富士山」の頂に行った事がなかったのです('_')
そんな私達にも、(念願の?)富士山(日本最高地点)への山行が決定しました。
選んだルートは、最短直登の「富士宮ルート」で標高差1100m登り、9合目で宿泊、
翌朝ご来光を拝んだ後に登頂、下山は標高差2300mの御殿場ルート、7合目から下
は大砂走を爽快に駆け下りる行程です。
(登り富士宮ルート)
朝のうち雲に隠れていた山肌も、時間とともに八合目先の白い鳥居まで視界が
届くように青空が広がってきました。 ジグザグと高度を上げていく登山道は
1合目あたりに1〜2軒の山小屋が均等に点在し「ここまでおいで〜」と誘いの
言葉を投げかけてきます。
「近くて遠い富士山のルート」とはよく言ったもので、次第にこの言葉が実感
として感じられるようになります。 視覚的には ほんの直ぐに手に届きそうな
次の休憩地(山小屋)が あろうことかなかなか辿り着かない!(-_-;) 更に
標高が3100mを超える7合目以降は、軽いめまい感、足上げの重さが感じられて
きて、この山の大きさ、高さが、痛い程よく分かります。
富士宮ルートの特徴として、後半の岩稜帯になるにつれ、足上げ段差が大きく
なってくるのも、「疲れた」感を助長しているように思われます。
そうこう格闘している内に、2年前私達3人で到達した最高地点(3193m)北岳
山頂を超え、本日のお宿9合目「萬年雪山荘」(3460m)に到着です。
(9合目の夜)
今回富士登山の最大の難所は、間違いなくこの山小屋だったと確信しています。
非現実的な高所、きびしい自然環境の中、200名を超える宿泊者に寝床を提供
するだけでも、感謝にたえない存在でありますが、芋の子を洗うような圧迫感は
翌日への英気が満たされるか?の問いに「合格🌸はなしヨ!」と言わざるえま
せん。
ついに、同行のナベちゃんは、寝ている?(寝れない(-_-;))うちに体調不良に
陥り起き上がれない状態になってしまった程のねぐら環境でした。
もちろんここならではの感動も満喫しました。
眼下に輝く湘南&駿河の海原、夕暮れ&日の出時刻に見られる影富士、夜景、
星空、そしてご来光、この景色は一生もので、心に刻まれる瞬間を味わう事が
できました(^^)/
この感動に華を添えたのがStantonが担いできてくれたメロン(^^♪
消灯間際の小屋食堂で ほおばったみずみずしい味は、「メロンのリベンジ!」
に相応しいものとなりました。(詳細実話はStantonにおまかせしましょう☺)
(山頂へ)
ご来光後、1時間半の行程で剣ヶ峰へ向かいます。
下山してくる人達とのすれ違いに時間がとられますが、日本最高地点へのクライ
マックスを迎えます。
浅間大社奥宮の鳥居を抜け参拝の後、目に飛び込んでくるのが、大迫力の荒涼
とした富士火口(お鉢)と 小さいころから映像で慣れ親しんだ富士山観測所跡
へと ざれた急登が一直線に伸びています。「ついに日本の一番てっぺんにやっ
てきたんだ」の実感がこみあげてきます。
青空が広がり、奥秩父の山々、八ヶ岳、南アルプス(甲斐駒ケ岳)、更に奥には
北アルプス(槍穂高)の山々がすべて見下ろす視線で眺める事ができます。
(さすが!一味違う景色デス!)
ここで1つ、私 違和感とも言うべき感覚を覚えました!「青空の元、山頂からの
絶景なのに、なにかもの足りなさを感じる??」「景色を締めているものがアト
1つ足りない??」 こんな感覚です。
「そうだ! 富士山が見えない!!」(「アホか??」と言われそう('_'))
辿りついた山頂に青空が広がっていた時、その絶景の彼方にはいつも富士山が
あり、私達は無意識のうちにその姿を追い求めていたのだと気が付きました。
すそ野を大きく広げた端正な姿は、眺めている景色に心地よさとスパイスを与
えていたのです。
富士山は 「眺める山」≧「登る山」 なのかもしれませんネ?
(下山 御殿場ルート)
富士の下山と言ったら、「一歩踏み出せば3m」の砂走りは外せないと御殿場
ルートを選択です。 6合目より始まり宝永山の東をかすめる「大砂走り」は
スキーゲレンデのごとく、あっと言う間に非日常圏から生活圏近くの標高まで
私達を導いてくれます。
「長くて飽きるかも」との懸念は、どこ吹く風! カメラレンズを一気にズーム
アウトしたかのごとく、そそり立っていた富士の山肌は、瞬く間に視界の奥に
たたずむ広大な山容へ変化をとげ、「登る富士」〜「眺める富士」へと大変化
となりました。 豪快なダウンヒル 楽しかった(^^♪
(御殿場新5合目到着)
「大砂走り」の先に御殿場口駐車場に停車中の車が識別できるようになると、
程なく大石茶屋に到着です。 つい数時間前、日の出前「寒い、サムイ!」
(ほぼ0度C)と真冬のジャケットを羽織っていたものの、目を引き付けられた
のは「カキ氷」の白い看板! 思わず3人のおじさん達は、富士山無事帰還の
「カキ氷祝」にありつきます。 半日で季節はすっかり「夏」に逆戻りしていま
した。
(まとめ)
富士山を「夏季限定、日本最大クラスのテーマパーク」と書いてある書籍を見
た事があります。 登山道は延々と連なる人々で渋滞し、日本語、英語、中国
語、??語、多くの言語が行き交って、世界的な有名スポットである事が分か
ります。
それと同時に目につくのは、おびただしい数の「行き倒れ」(不調脱落者)の
しゃがみこんでいる光景です。中には横たわり「大丈夫!生きている?」と
声をかけたくなる人も目にします。 これは他人ごとではなく、自分達も同様
の事態になりかねない状況が確実にありました。
つい先日、NHKスペシャルで第2次世界大戦中、十数万人の日本兵が 飢餓
疫病で行き倒れ「白骨街道」と呼ばれたインパール作戦(ビルマ)の特集を
放映していて、両方の光景がオーバーラップした山中でもありました。
(不謹慎ですね、スイマセン(>_<))
富士山行を「テーマパーク」と名乗るのであれば、「芸術的な山容の美しさを
持つ山のふところに飛び込む喜び」と伴に、「自然の厳しさ、人間個人の弱さ
を体感する貴重なスポット」として、大きな存在価値を秘めていると感じた
2日間の山行となりました。
お疲れサマでした。
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