烏帽子岳2628m〜蓮華岳2799m〜針ノ木峠 北アルプスの展望を楽しむ
コースタイム
7月31日(日)信濃大町5:00→(タクシー)→高瀬ダム6:20、40→ブナ立尾根→烏帽子小屋11:00(行動時間4時間20分)
8月1日(月)烏帽子小屋5:30→烏帽子岳分岐6:00→烏帽子岳→烏帽子岳分岐6:45→南沢岳7:45→不動岳9:10、30→船窪岳第二ピーク11:30→船窪岳12:35→船窪乗越12:50→テント場13:30(水場往復30分)→船窪小屋14:30(行動時間9時間)
8月2日(火)船窪小屋4:20→七倉岳4:35→北葛岳6:25、45→北葛乗越7:30→蓮華岳9:30→針ノ木峠10:30、50→大沢小屋13:00→扇沢14:00(行動時間9時間40分)
過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
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コース状況/ 危険箇所等 |
◇地 図 昭文社「鹿島槍・黒部湖」 ※費用:約45000 円 ※バスの予約の都合上、早めの締め切りになっています ※要アイゼン・ピッケル |
写真
感想
2011年07月30日(土) 夜〜 2011年08月02日(火)、烏帽子岳(2628m)〜蓮華岳(2799m)〜針ノ木峠行ってきました。
新潟、長野北部に停滞前線が居座り、新潟・福島は集中豪雨に見舞われ、天気予報を見ながら毎晩どうするか話合い、雨の中、無理していける場所ではないため、前日に中止を決めました。すっかり中止モードになっていましたが、一日遅れで行けるようになり、再度予約の取り直しをしたり、出発前にバタバタしました。
さわやか信州号で信濃大町まで行き、タクシーで高瀬ダムまで入りました。七倉からは相乗りになり、タクシー代が少し安くなりました。濁沢に架かる橋は今回の雨で流され、29日に新しい丸太の橋が架けられたばかりでした。ブナ立尾根は急登ですが距離が短いため、一気に登ってしまうのでコースタイムより早く着きました。小屋に着きしばらくすると雨が降り始めました。早く着けば烏帽子岳に登る予定でしたが、雨とガスのためこの日は止めました。ここからは野口五郎岳方面に行く人がほとんどで、船窪小屋の方に行くのは小屋泊まりでは私たちだけのようでした。
2日目は崩壊の激しい不動沢の周りを歩きます。天気も悪い中でもまずまずのようです。昨日行かなかった烏帽子岳を登りました。南から見る烏帽子岳は岩の山で姿がとてもいいです。烏帽子田圃と呼ばれる高層湿原には池塘があり、山が写り高山植物も咲いていて、今思うとこれからの難路の前の静けさのようでした。南沢岳から不動岳までは花崗岩の砂礫にコマクサがいっぱいでした。地図に「七倉岳〜不動岳の稜線は不動沢側の崩壊が激しい。滑落に注意」とありますが、道は崩落地の反対側につけられ、整備をされているのだな、と思いました。しかしアップダウンは激しく、ワイヤーとロープがつけられている箇所がいくつもあり、確実に三点支持をしなければならない箇所もたくさんありました。不動岳と船窪岳の間は特に崩壊が激しく、今後どうなるのかな、と思いました。地図に載っている船窪岳(2459m)は第二ピークでその先にある2300mのピークが船窪岳でした。第二ピークからも激しいアップダウンでやっとテント場に着きました。雨が降り始めていましたが、テント場の下に水場があるので行きました。急斜面の沢で往復に30分かかりましたが冷たくて生き返りました。しかし、目の前に丸太の梯子が長く架かっています。2キロも重くなったザックを担いで四つんばいで登りました。やっとの思いで辿り着いた船窪小屋は笑顔と鐘とお茶で出迎えて下さいました。評判通りの山小屋で家庭的な雰囲気と美味しい食事、夕食後のベンバさんのネパール茶でのお茶会など楽しいひと時を過ごしました。烏帽子小屋もそうでしたがここも消灯は8時でした。
3日目、長丁場になるので3:30に起床し白むのを待って4:20にヘッドランプを着けて出発しました。小屋のお母さんと握手をして、鐘の音と共に見送っていただきました。七倉岳まではすぐでした。がその後の七倉乗越まで一気に200m下り、北葛岳まで200m登り、北葛乗越まで300m下り、蓮華岳まで500m登り、と梯子やワイヤーロープが付けられた岩場を登ったり下ったり、本当に大変でした。最後に蓮華岳の直下、標高100m位はガレバの九十九折になった登山道を何度も折り返しました。途中人の話し声かな、と思って先を見ると、なんと雷鳥の親子が散歩中でした。また蓮華岳はコマクサが谷に向かっていっぱい咲いていました。それでも針ノ木小屋の建つ針ノ木峠までは予定より少し早く着きました。いよいよ針ノ木雪渓の下りです。はじめは夏道でした。途中から雪渓を通らなくてはなりません。スプーンカットの雪で滑ったら大変なので、アイゼンを着けました。途中大きな石が落ちていたり、雪渓がとけて下を水が凄い勢いで流れているのをみると、怖かったです。また人がいなく踏み跡が見つからない時は不安でした。雪渓を終え、夏道に入りましたが、そこも悪路で結構時間がかかりました。途中で雨が降りはじめ、大沢小屋に着いてホッとしました。そこから1時間歩いて扇沢にやっと着きました。バスで大町温泉まで行き温泉でさっぱりして、同じバスにのって信濃大町まで行き、松本、名古屋経由で帰ってきました。「特急しなの」で偶然火打・妙高からの帰りのNさんご夫婦に出会い、入会した頃を懐かしく思い出しました。
今回は気象条件が悪く黒部湖はみえませんでしたが、2日目、3日目の午前中は時々青空もみられ、剣岳、立山、五色、薬師岳、赤牛岳、白馬なども見えました。高山植物もコマクサを初め、数多く見ることができました。だいたいコースタイム通り歩けましたが、2日目、3日目は行動時間が9時間くらいになりました。大変なコースでしんどかったけれど、静かな山域と小さな山小屋でいい山行でした。
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