傾山〜祖母山(健男社〜傾山〜祖母山〜尾平)
- GPS
- 34:30
- 距離
- 30.7km
- 登り
- 2,905m
- 下り
- 2,696m
コースタイム
健男社5:40-6:25九折6:35-8:20三ッ尾8:30-10:50傾山11:25-九折越12:10-笠松山13:25-14:20本谷山14:30-15:30ブナ広場
(5月4日)
ブナ広場6:25-尾平越6:55-8:20古祖母山8:30-土呂久分岐9:10-9:30障子岳9:40-黒金山尾根分岐10:25-11:25祖母山12:20-12:30祖母山九合目小屋13:50-宮原14:30-林道コース分岐15:10-16:10尾平
天候 | 5/3 晴れ 5/4 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2010年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
健男社から少し手前に15台ほど止められる路肩があり、今回はここを利用。 その他に登山口のある九折には20台ほど止められる駐車場あり。トイレあり。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
三ッ尾〜傾山(坊主尾根コース)… 地図では破線コースになっていて、鎖場もある岩稜帯が続きます。 ただそれほど危険な感じはなく、むしろ登り返しが多いので体力勝負の道です。 かえって水場コースの方がやや荒れていて、迷いやすいという声も聞きます。 九折越〜尾平越… 地図には「風倒木のため通行困難箇所あり」と記載されていたが、実際歩いてみるとスズタケの藪も刈り払われていて大変歩きやすく、迷うような箇所もなかった。 他は特記すべき箇所はない普通の道ですが、古祖母山〜祖母山の間には地図に記載のない第○展望台や烏帽子岩、天狗岩など見どころが多いので、全て回っていると時間が掛かるかもしれません。 水場… 本谷山手前の水場…水量は少ない。道標等はないが、登山道から北側の明瞭な踏み跡を辿ってすぐ。 ブナ広場…丸山と尾平越の中間点の通称ブナ広場。ここも道標等はないが、開けた平坦地ですぐに分かる。水場は南の斜面を下ってすぐで水量豊富。 第一展望台手前の水場…古祖母山と障子岳の中間点にあり。手書きの標識に従い縦走路を離れて右へ行くと、展望台とその手前に水場があり。ただし水量はかなり細い。 祖母山九合目小屋…小屋からすぐで水量豊富。 トイレ… 登山口の九折、九折越のつづら越小屋(ただしドアが壊れていて丸見え)、祖母山九合目小屋(有料) 温泉… 岡城天然温泉「月のしずく」350円。下山後一番近くて安く、遅くまで営業していたので入った。お湯はこれといって特徴はありませんでした。 |
写真
感想
前日の霧島山登山後、道の駅「原尻の滝」で車中泊。
(5月3日)
今朝は4時に起床。前日の登山中からあった息苦しい症状は一晩経って治まっていた。
これなら歩けそうだと道の駅を出発。
健男社の駐車場は一杯なのでその手前の路肩に止め、登山口の九折に向かいます。
登りの続く林道、途中何台か通り過ぎていったが乗せてはくれなかった。残念!
九折からは登山道になります。
暫く歩くと左に観音滝が見えてきて、その先で滝の上部を渡渉して行きます。
ここから滝を見下ろそうとして滑落する事故が多発しているようで要注意です。
一旦林道に出て再び山道へ。ここから三ッ尾までは樹林帯の急登が続く。
三ッ尾から緩やかに下って行くと、坊主尾根と水場コースとの分岐に出ました。
地図上では坊主尾根の方は破線になっていますが、事前に調べた感じでは水場コースの方が荒れていて迷いやすいことと、なにより歩いていて楽しそうなのは坊主尾根のようなのでこちらに向かいます。
坊主尾根は岩稜を歩いたり岩峰を巻いたり、鎖場、岩場を登下降したりと大変楽しいコースでした。
ただ思いの外アップダウンがあり、久々のテン泊装備も相まって、早くもバテバテです。
おまけに夏のような暑さもあり、水の消費もいつもより早い。
余裕を持って担いだ4Lの水も、水場の状況次第では足らなくなる恐れがある。
心配になってすれ違った方に今日の幕営地ブナ広場の水場の状況を聞くと、ジャブジャブ出ているとのことで、とりあえず一安心。
それでもバテバテの歩きは変わらず、コースタイムを50分もオーバーして傾山に到着。
山頂からはこれから向かう縦走路が一望できますが、まだまだ先は長そうでゲンナリしてくる。
あまりユックリもできず、先へと進みます。
歩き始めてすぐに振り返ると、傾山はすっぱりと切れ落ちていて大きな岩塊のように見え圧巻だった。
この辺りから今度はテン場の状況が気になってきて途中ですれ違ったテン泊者に聞いてみると、前夜のブナ広場はかなりの混みようで遅く来た人は張る場所に苦労していたようです。
GWでも九折越から先はそんなに人は歩いていないと聞いていたので、これはチョット予想外!やや焦りも覚えて歩き出す。
急なガレ場を下ってスズタケの拓かれた道を行けば、避難小屋の建つ九折越に到着。
さて、ここからが今回の縦走路で心配な箇所です。
ただ実際先へと進むと、道はしっかりとしていてスズタケの藪や倒木等も殆どなく、快適な道でした。
そしてなにより、九州の山には熊が生息していないので怯えることなく歩けます。
とは言っても、小さなアップダウンが続くので体力的にはキツことには変わりません。
笠松山からは傾山と坊主尾根の岩峰群が遠望できました。
なおも樹林帯やスズタケの道を登って行くと樹間から本谷山と思われるピークが見え、その手前には水場も確認できました。
水場にはテント一張りできるスペースがあります。
本谷山に着くと、あとはブナ広場まで下るだけなので疲れも吹き飛んできた。
ブナ広場への下る途中にテン泊装備の若いお兄ちゃん4人組とすれ違い、話を聞けば九折越まで行くと言うが、少し疲れているようだったので本谷山の先に水場とテン場があることを教えて先へ進む。
丸山手前でも前からカップルがやってきます。
あまり人が歩いていないので、ついつい話しかけてしまいます。
こちらも九折越まで行くと言う。
大丈夫かなと思ったが、テン泊装備のようなので安心する。
丸山は地図とは違って北から巻いていて、ピークらしくない丘のような感じなので、危うくスルーしてしまうところだった。
丸山から少し下ると水音が聞こえてきて、程なく小広い広場に出ました。
標識など何もありませんが、幕営跡などからここがブナ広場のようです。
水音の方へ行ってみるとパイプから水がジャブジャブ出ています。
冷たい水で顔を洗いガブガブ飲んで、天気も良いのでとりあえず昼寝します。
1時間ほどで目が覚めましたが、他には誰もいません。
こんなところで1人夜を過ごすのは心細いな〜っと思っていたら、暫くしてから単独のおじさんが到着してホッとしました。
おじさんも1人じゃないのが嬉しかったのか、私の横にテントを張ってお酒やらおつまみを勧めてくる。
このおじさん、大崩山から縦走してきていて明日は祖母山で奥さんと待ち合わせをしているそうです。
更には丸山手前ですれ違ったカップルも女性の方が体調不良とのことで戻ってきてここにテン泊となり、計4名での一夜となった。
(5月4日)
朝起きると、おじさんはもうテントを畳もうとしていた。
こちらが朝食中に出発となり、挨拶をして見送った。私も少し遅れて歩き出します。
尾平越の先からは、またまた長い登りが続きます。
今日も良い天気、樹間からは祖母山や障子岩尾根が良く見えます。
あまり疲れもなく古祖母山に到着。
九州山旅4日目ともなればさすがに疲れが蓄積されてくる頃だが、今日が一番快調な気がする。
古祖母山の先は背丈を越える笹がうるさい所もあるが、総じて良く整備されているので歩きやすい。
やがて第一展望台と水場の位置が書かれた案内板が見えた。
縦走路から離れるが、展望台から直接縦走路に戻れるようなので行ってみる。
途中の水場はそのうち涸れそうな水量。せり出した岩場の第一展望台からは祖母山や古祖母山が一望の大パノラマです。
この先、このような第○展望台といわれる絶壁上の岩場がいくつもありますが、他はいずれも標識がなかったり読めなくなったりしていて、どこが第○かは特定できませんでした。
障子岳では着いてビックリ!ブナ広場で一緒だったおじさんと再会です。
この先でのまたの再会を約束して、おじさんは一足先に祖母山へ。
私も後を追うように進むが、少し行くと烏帽子岩入口のプレートが木に付けられていて、ここも当然寄り道。3分ほど行けば、またまた大絶景。
少し行くと今度はミヤマ公園の標識。ミヤマキリシマが咲き誇る場所なのかは分からないが、ここも展望は良い。
更に進むとTengu-iwaと書かれた標識があり、こちらにも行ってみます。
ここも大展望で、眼下の尾平の集落を取り囲むように縦走路が馬蹄型を成しているのが良く分かります。
黒金尾根分岐の先にもまたまた展望台の案内があり、性懲りもなく行ってみました(笑)
確かにどこも展望の良い場所ですが、いい加減食傷気味になってきたのでこの先にあったもう1つの展望台はパスします。
笹原の道を辿ると、山名とは裏腹の岩肌のゴツゴツとした祖母山が迫って来ました。
山頂直下の安定感のないアルミバシゴやロープ場を越えると祖母山に到着です。
さすがは百名山、昼時もありかなり賑わっています。
おじさんも無事奥さんとそのお友達と合流できたようで、昼食を摂っていました。
私の方はこの時点でまだ元気。尾平に下りずこのまま障子岩尾根を歩いて、健男社まで行ってしまおうかと暫し思案。
時間的には大丈夫そうですが、山頂から見る尾根道はアップダウンが激しそうなので結局止め、マッタリと山頂ランチとしました。
1時間ほどマッタリとしてから出発。おじさんはまだまだノンビリしています(笑)
(この時若い男女のグループとすれ違ったが、明日の阿蘇で再会するとは露知らず…)
このまま尾平に下ってもバスの時間までヒマなので、山小屋らしくない音楽をガンガンかけていてネット上でチョット話題の九合目小屋に寄ってみることにしました。
小屋に着くと聞こえてきます!トランスミュージックが!
とりあえずトイレも借りたかったので小屋の中へ。
トイレを済ませ、私も音楽は好きなので話を振るとこの曲が良い!っと言って、あれやこれやと聞かせてくれました。
どうやらトランスやダンスミュージックが好きなようで、私もいくつかオススメの曲を教えておきました。
またこの小屋主さんはかなりの博学のようで、星の本やらネイチャーなど科学の本などが本棚に一杯でした。
かなり長居をしてから小屋をあとにします。
馬の背を越え、宮原から右へ尾平に下って行きます。
林道コースとの分岐を過ぎ、露岩の道を下って沢を渡るとまたまたおじさんたちと再会しました。
てっきり障子岩尾根を歩いていると思っていたらしくビックリしていましたが、結局尾平から健男社まで車に乗せて頂けることになり、一緒に下山となりました。
健男社でお礼を言いおじさんたちと別れ、せっかくなので健男社に下山参りをしておきました。
最後は東洋のナイアガラとも言われる原尻の滝をプチ観光。
温泉で汗を流してから今夜の車中泊場所、道の駅阿蘇に車を走らせた。
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