夜の大菩薩(塩山駅〜大菩薩峠〜奈良倉山)


- GPS
- 10:38
- 距離
- 38.9km
- 登り
- 2,136m
- 下り
- 1,972m
コースタイム
3:04 大菩薩峠登山口(裂石)
4:43 上日川峠
5:42 大菩薩峠
6:25 石丸峠
8:30 鶴寝山
8:58 松姫峠
9:34 奈良倉山
10:09 鶴峠
11:39 郷原バス停
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所は特になさそうです。 |
写真
感想
あまりにも暑い。
これだけ暑いと登る気がしない。
だったら、夜。
涼しくて快適なはず。
安全に登れて、それなりの距離を歩けるところ。
というわけで大菩薩に行ってきました。
「ムーンライト信州」に乗りたかったのですが。
全席指定。
かなり前から予約で埋まってます。
なので、新宿駅23時発の「かいじ」に乗ります。
構内アナウンス。
「落雷の影響で電車が遅れております」
かいじ号は30分遅れの発車。
30分ならまだ許せます。
ムーンライト信州は1時間遅れだとか。
乗らなくてよかった。
塩山駅には12時55分到着。
さて、タクシーは使いません。
駅から登山開始です。
深夜1時の塩山市街はとても静か。
誰も歩いていません。
と、チーンというりんの音。
ビビりました。
出たかと思いましたよ。
読経が聞こえてきます。
そういえば今日はお盆でした。
しかし、深夜にお経あげなくても。
心臓に悪いです。
大菩薩の湯付近。
車道をなにかが横切ります。
けっこう大きい。
斜面を駆け上がっていった様子。
ヘッドライトで照らすと、光点がふたつ。
動物の目が反射して光っているんですね。
鹿でした。
大菩薩峠登山口までは約2時間かかりました。
この先は、街灯のない林道へと入っていきます。
さすがに暗いです。
とはいえ林道なので、道に迷う心配はありません。
またしてもなにかが横切ります。
さっきよりはかなり小さい。
ふたつの目が光っています。
近づくと逃げ、一定の距離を置いてこちらを観察している様子。
どんな野生動物だ。
キツネか、タヌキか。
それともイタチ? もしかしてオコジョ?
期待しながらゆっくり近づいてみると。
猫でした。
林道から登山道に入ります。
いきなり道を間違えそうになりました。
昼間とは勝手が違います。
GPSを確認して、すぐに方向修正。
過信は禁物ですが、やっぱり便利です。
4:43 上日川峠に到着。
すっかり明るくなってます。
さっきまで森の中なので気づきませんでした。
考えてみると、ここまで誰とも会っていません。
塩山駅から先、セブンイレブンの店員と客以外は誰も。
5:42 介山荘到着。
もう開いてました。
お腹もすいたし、ここでラーメンを食べます。
山で食べるラーメンは、なぜこんなにおいしいのでしょう。
さすがに大菩薩峠には数名の人がいました。
小屋泊まりの方々ですね。
石丸峠から先、牛ノ寝通りはひたすら下り。
朝露で多少は滑るものの、快調にとばします。
さっき食べたラーメンも効果を発揮。
多少の登り返しも問題ありません。
しかし、気温はどんどん上昇していきます。
水の消費量が。
鶴寝山の手前。
思い出しました。
今年5月、この辺りでクマらしきものに遭遇したんです。
らしきもの。
というのは、ガスで視界が効かず、姿は見ていないんです。
(以下回想)
30メートルほど左の森の中。
木の上から、何かが下りてくる。
ん、猿かな?
ガスで何も見えません。
大きな何かが地面に下り立ち、木の枝を踏み分けて走り去っていく音。
い、いまの……
ドシンって何? バキバキってどういうこと?
それからしばらく、熊鈴を馬鹿みたいに振り鳴らしながら歩きました。
今回はそういう目にも会わず。
ん、さっきからやたらと目に付く案内板。
「多摩川源流 トレイルランコース」
いろんな大会があるものですね。
松姫峠から奈良倉山は林道歩きです。
ここは道標に従うと大回りさせられるので注意が必要です。
林道をまっすぐ行くのが正解。
ちょっと分かりにくいですが、赤テープがぶらさがっているところから頂上へ向かいます。
富士山展望所。
雲に隠れて見えません。
前回も同じような感じでした。
鶴峠に下ります。
見た目、何の変哲もない登山道なのですが。
やたらと滑る。
泥の上。
ズルッといきます。
何度も尻餅をつきそうになりました。
ここもトレランのコースに含まれているようです。
こんなとこ走れるのかな。
30分ほどで鶴峠到着。
問題発生。
水が残り少ないようです。
三頭山に登って笹尾根を縦走して行けるところまで。
そう考えていたのですが。
ここまで約9時間。
まあ、水不足は想定の範囲内です。
車道を下って、西原の集落で自販機を探す。
で、槇寄山から笹尾根へ。
車道歩きは失敗でした。
さえぎるものがありません。
日差しがもろに降り注ぎます。
しかもアスファルトからの反射熱がすごい。
後方から、走り屋さんたちがすごいスピードで突っ込んでくる。
30分ほど歩いて、ようやく自販機発見。
しかし、なぜか水とスポーツドリンクは売り切れ。
とりあえず、お茶を1本買って一気飲みしました。
次の自販機を探しますが。
見当たりません。
さらに1時間歩きました。
槇寄山の登山口に到着。
自販機って、ないところにはないものなんですね。
さっき、お茶でも何でもいいから2リットルほど買っておけばよかった。
地図確認。
数百メートル先に学校や市役所分室などがあります。
そこまで行けば水も手に入るでしょう。
気を取り直して歩き始めたとたん、アラーム音が。
GPSのバッテリー切れです。
予備バッテリーを取り出して。
あれ。
忘れた。
これでGPSが使えなくなりました。
さて、どうしましょう。
登山口の目の前がバス停です。
時刻表。
上野原駅行きは、と。
えっ、1分後?
ああ、これが俗に言う、何かのお導きってやつですか。
決断。
帰ろう。
コメント
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westmalleさん、
いや〜深夜1時から歩いて山道を38kmとは、いつにもまして参りました。それも水無しでバスが来たから終わりになっただけで・・・さすが。
私も大菩薩は昨年春行きましたが、勿論車で麓の駐車場まで行きました。
westmalleさんは発想が違いますね、ユニークでいいです。また楽しいレコ読ませてください。
ShuMaeさん、こんにちは。
体力まかせの無計画山行で、お恥ずかしい限りです。
本当は高尾山まで縦走しようと思っていたのですが。
ちょっと強引でした。
ShuMaeさんは北岳に行かれていたんですよね。
しかも、人命救助までされるとは。
「すごい! さすが!」
と、尊敬のまなざしで拝見しておりました。
ShuMaeさんのレコにはドラマがありますね。
では、また。
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