兵庫県赤穂市 尼子山~240m峰 ガンダーラ(岩だらけ)の茨道
- GPS
- 04:29
- 距離
- 7.0km
- 登り
- 411m
- 下り
- 410m
コースタイム
- 山行
- 3:42
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 4:32
歩行距離7km、歩行時間3時間40分、歩行数13,600歩
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
周辺は狩猟可能な地域のため、猟銃や猟犬を使ったシカ狩りなどが行われることがあります。240m峰<写真26〜31>の東の送電線上の鉄塔でシカを解体中の猟師さん達と猟犬、尼子山トンネル南の送電線上の鉄塔でも別の猟師さんにお会いしました。 登山道や鉄塔巡視路は小石がゴロゴロしたザラついた土道が多く全体的に滑りやすいです。また、一部、道ではない所があり、シダとイバラのヤブコギなどがありました。 尼子山湧泉<写真22>を過ぎて尼子山トンネル南の鞍部の南側標高130mまでは、青いテープや踏み跡があるものの、高さ40〜80cmのシダとイバラに悩まされました。 また、240m峰<写真26〜31>への道はなく、鉄塔巡視路(地形図の破線の道)から取り付いて適当に登り、シダの中をヤブコギしながら下りました。ヤブコギ中に猟師さん達と猟犬が近くを通られたようで、鈴の音や話し声が聞こえたので、こちらも声を出しながら下りました。 尼子山トンネル南から西に下る道は、標高70m辺りの池(実際はほとんど水なし)で北側に見える金属製の橋を渡ればよかったようです。しかし、スルーしてコンクリート壁の小さな穴をくぐり抜けたため、後でちょっとややこしくなりました。 千種川河川敷駐車場<写真01>から尼子山湧泉<写真22>までは、よく整備されています。 尼子神社<写真02、03>まではアスファルトやコンクリート道で、それを過ぎると木の間の道に落ち葉が積もり、下は小石でデコボコしています。標高80m辺りからときどきロープ場が現れ、ザラついた土の上に小石がゴロゴロして滑りやすい道が増えてきます。七合目<写真08>の手前から岩盤歩きとなり、脇にロープが設置された岩ロードが尼子神社赤鳥居<写真15>の手前まで断続的にあります。 大岩<写真18〜21>へは木の間の細道を進み、岩の北側から回り込むことになります。動画でも紹介していますが、岩の側面を削ったように幅30cm程の溝状の道がついており、手をかけるくぼみもバッチリで楽に登れました。 尼子神社<写真02、03>から尼子山湧泉<写真22>へは、木の間の細道で歩きやすいです。標高230m辺りから少し道が荒れてきて、標高220m辺りに小さな水たまりがあります。黒いホースが突っ込まれており、「尼子山湧泉」のプレートがないので、間違うことはないでしょう。 尼子山湧泉<写真22>から240m峰<写真26〜31>までは、踏み跡やテープはあるものの、シダやイバラで歩き難い道がしばらく続きます。240m峰<写真26〜31>頂上へはヤブコギとなります。 尼子山湧泉<写真22>からは、すぐにシダが茂ってきましたが、なんとなく踏み跡らしきものがありました。標高200m辺りで少し開けてシダのない所に出た後、木の間の細い踏み跡を辿って少し迷いました。南東方向に少し歩くと急に青いテープとはっきりした踏み跡が現れたので、東へと下りました。シダはすぐになくなり、たまにイバラに引っかかりながら木の間をしばらく歩きましたが、標高195m辺りで連れが高さ80cm程のシダヤブの中に入る踏み跡を見落とし、道から外れて引き返しました。たまにある青やピンク色のテープを辿れば大丈夫です。標高200mの小ピークで連れがまた道を外れかけたので、そこからしばらくは私がGPSを持ちました。 標高200mの小ピークを過ぎると、高さ40〜70cmのシダとイバラのヤブにうっすらある踏み跡を辿りました。標高160m辺りで踏み跡から逸れてしまったようで、木の間を細枝をかき分けイバラにひっかかりながら進むと、標高130mの鞍部手前で急にヤブは終わり、白やピンク色のテープがたくさんあるきれいな道が現れました。鉄塔巡視路に入ったようです。 尼子山トンネル南の送電線上の鉄塔を過ぎると小石がゴロゴロした滑りやすいザラついた土道になりましたが、尼子山三兄弟<写真23>撮影地点辺りから歩きやすくなりました。 標高190m辺りで鉄塔巡視路から外れて240m峰<写真26〜31>頂上に向かうことにしました。南側の取り付き点には踏み跡があるように見えましたが、すぐになくなり、小石がゴロゴロした滑りやすいザラついた土の急斜面を、木に掴まりたまにイバラに引っかかりながら登りました。展望の効かない頂上から木の枝をかき分けると、西端の岩場に出ました。下りはもう少し歩きやすいほうをと思い、東へ下りましたが、こちらのほうは傾斜は緩やかですが完全にシダとイバラのヤブでした。途中で聞こえた鈴の音や話し声は、この東の鉄塔に向かわれる猟師さんと猟犬のものだったようです。 鉄塔巡視路に合流してから東の鉄塔に向かいました。すると、猟師さん達がシカを解体中でした。猟犬2匹がつながれた脇を通ってさらに北東に進みましたが、このまま下りそうだったので引き返しました。尼子山トンネル南の送電線上の鉄塔まで戻ってくると、猟犬を連れた猟師さんが一人おられました。 尼子山トンネル南の送電線上の鉄塔を過ぎてすぐに西に延びる木の間のきれいな道を下りました。最初は小石がゴロゴロしていましたが、標高80m辺りからはところどころ縁を石垣で補強された涸沢沿いになりました。 標高70m辺りの池(実際はほとんど水なし)で北側に見える金属製の橋を渡れば、コンクリートの溝の上を歩けたようです。しかし、スルーしてコンクリート壁の小さな穴をくぐり抜けたため、溝の底を歩くことになりました。ウルシ科の紅葉<写真32>の撮影地点で現れた大きな段差を下りられず、背丈より少し高い溝の上によじ登ることにしました。側にあった排水穴に足をかけ、なぜかその側に転がっていた先端が朽ちた丸太を立てかけて連れに支えてもらい、なんとか登れました。連れも同じようにし、手を引っ張って引き上げました。そこからは北側にフェンスのある木の間を歩き、砂防ダム?の南側を巻いてフェンスを回避し、工場の脇の砂利道から県道459号線に出ました。 |
その他周辺情報 | ★★2017年12月14日赤穂義士祭★★ 開催場所:赤穂城跡、お城通り、いきつぎ広場周辺など 忠臣蔵のモデルとなった赤穂事件から300年以上を経た現在も人気を誇る赤穂浪士の討ち入りのエピソードに因み、毎年、討ち入りの日である12月14日には、赤穂義士祭が開催されます。2017年の大石内蔵助は、歌舞伎俳優の二代目中村梅雀さんに決定しているとのことです。 ※詳細は添付ファイル |
ファイル |
2017年12月14日赤穂義士祭の案内
(更新時刻:2017/12/04 13:44) |
写真
感想
★尼子軍VS毛利軍 戦国時代の合戦の場となった尼子城跡
山の形が富士山に似ていることから“赤穂富士”の仮称で呼ばれている尼子山(あまこやま)には戦国時代の山城跡があります。
尼子義久(あまご よしひさ)軍は尼子山に立てこもり、毛利元就(もうり もとなり)の大軍と戦いました。この山は、千種川に面した北南西斜面が険しく、東側のみ尾根道がダラダラと佐方(さかた)の方まで続く地形です。この山城に適した険しい地形と多数ある大きな石とで、毛利軍の進撃をしばらく防いだといわれています。頂上西の大岩<写真18〜21>は敵に向かって落とすつもりだったという説があります。
結局、尼子の兵に息子を殺された佐方(さかた)に住む老婆が毛利軍に登りやすい秘密の尾根道を教えたため、そこから毛利軍が夜襲をかけ、尼子軍は全滅したとされています。佐方の老婆が道を教えたということで、その後しばらくは、尼子氏が居住していた高野(こうの)の人と佐方の人とは縁組しないというほど、仲が悪かったそうです。
★猟師と猟犬にしか出会わなかった隠れた絶景スポット
尼子山の魅力は何と言っても、写真や動画で紹介しているように、絶景スポットが多いことです。赤穂市や相生市の山のみならず、小豆島や家島諸島など、遠く瀬戸内海の島々も展望できます。その多くのビューポイントが大きな岩の上というロケーションです。
紙の地形図をよく見る人は気が付くと思いますが、尼子山の南斜面や尼子山トンネルの北側は、岩群が多い地形です。その方向を眺めると、まさに大きな岩が山肌にたくさん露出しているシーンが見られました。頭の中ではなぜかゴダイゴのガンダーラ(1978年のヒット曲でゴダイゴ初の日本語詞曲)が繰り返し流れていました。そこで、この地を歴史と神秘に溢れる“岩(ガン)ダーラ”(岩だらけの世界)と名付けることにしました。
尼子山の北側は、鉄塔巡視路に出るまでは踏み跡があるかないかレベルの荒れたルートで、イバラとシダヤブと闘わなければなりませんでした。痛い思いをしましたが、尼子山トンネルの北側にある絶景ポイント(240m峰)に登り、想定外の絶景<写真26〜31>を目にしたとき、完全に報われた気分になりました。イバラの道は岩(ガン)ダーラに通ず\(^o^)/
今回、山行中に会ったのは数人の猟師さんと数匹の猟犬だけでした。実は登り始めて程なく麓のほうで発砲音が聞こえましたが、その時はてっきり害獣脅しの機械音かと思って気にかけませんでした。ところが、240m峰<写真26〜31>の東の送電線上にある鉄塔でシカの解体作業中の猟師さん達の姿が見えたとき、機械音だと思っていた銃声が本物であることを知りました(*_*;
しかし、なぜか、猟犬たちはとてもフレンドリーでした。「猟犬も 猟が終われば ただの犬」なのか、ここが愛の国“岩(ガン)ダーラ”だからなのかは定かではありません。とにかく、犬たちは黙って尻尾を振り、かまってもらいたそうにこちらに寄ってきたので、のんきな連れは手のにおいを嗅いでもらっていました。実は、目が悪い連れは解体中のシカに気づかず、関電さんが鉄塔の点検中なのだと思い込んでいたのです。おとなしい犬たちは、万が一、道に迷ったときに鉄塔の場所を教えてくれる「鉄塔犬」(そんなのがいるはずはないのですが)だろうと想像力をたくましくして、ひとり納得していました。
また、下山途中にも尼子山三兄弟<写真23>撮影地点南の送電線上にある鉄塔で猟犬を連れた別の猟師さんに声をかけられました。猟師さん達は、「Youはなぜ岩(ガン)ダーラへ?」と驚いておられたのかもしれません。
訪問する前はこのエリアは特定猟具使用禁止区域だと思っていましたが、帰宅後に確認してみると、なぜか千種川沿いのエリアのみ猟が認められていたようです。この山域を訪れる際はクマ鈴ならぬヒト(猟師)鈴が要るかもしれません。ちなみに、240m峰を下山中に聞こえていた鈴の音や話し声は、あのフレンドリーな猟犬と猟師さん達のものだったようです。もの好きな仲間がいると思い込みうれしくなった連れが、わざと大声でイテテなどとわめき、こちらの存在をアピールしていたのが幸いしました。
紅葉の終焉から春先まで低山の魅力を探る山行が続きます。未知のゾーンに踏み込むと、ヤブコギなどのリスクも伴いますが、想定外の発見も多く、また次への冒険心が掻き立てられます。実は、今回の尼子山の訪問も昨年の12月5日に雄鷹台(おたかだい)山できれいな山容を見た際に決めていました。ヤブコギの辛さを吹き飛ばすほどの絶景は想像以上で、行った甲斐がありました。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1021179.html
さて、次の岩(ガン)ダーラは何処(^^♪
コメント
この記録に関連する登山ルート
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今度の休みにトライしたいとおもいます。
尼子山までは道がついているので、
写真や動画で紹介しているような岩場が登山道沿いに出てきます。
頂上の北側はルートファインディングが必要ですので、
頂上で引き返すのがよいかと思います。
ぜひ、楽しんできてください。
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