擬宝珠（ギボシ）― 清里から権現岳、その先の白い頂へ ―

2017年12月09日(土) [日帰り]

• GPS: 08:43
• 距離: 12.4km
• 登り: 1,465m
• 下り: 1,457m

コースタイム

日帰り

• 山行: 7:32
• 休憩: 1:11
• 合計: 8:43

6:58 天女山入り口ゲート
6:59 6:59 天女山登山道口
7:17 7:18 天女山
7:21 7:23 天女山上駐車場
7:34 7:34 天の河原
9:26 9:28 「ここが一番きつい」看板
9:53 9:58 前三ツ頭
10:33 10:34 三ツ頭分岐
10:39 10:44 三ッ頭
11:39 11:58 権現岳
12:01 12:01 縦走路分岐
12:02 12:03 権現小屋
12:20 12:39 東ギボシ
12:47 12:47 権現小屋
12:48 12:48 縦走路分岐
12:48 12:48 権現小屋
12:51 12:51 権現岳
13:21 13:23 三ッ頭
13:26 13:26 三ツ頭分岐
13:43 13:45 前三ツ頭
14:07 14:13 「ここが一番きつい」看板
15:08 15:09 天の河原
15:17 15:19 天女山上駐車場
15:26 15:29 天女山
15:40 15:40 天女山登山道口
15:41 15:41 天女山入り口ゲート
15:41 ゴール地点

スタート時、なぜかトレッキングポールが伸びないトラブル。今季初使用の前に確認しなかったのが悪いのですが、なぜか二本ともビクともせず。

バランスなどが取れず、往路復路ともにペースダウンしまくりました。

天候

晴れ（午後から雲が増えてきました。）

アクセス

利用交通機関：

自家用車

清里の「天女山入口交差点」の駐車スペースを利用。
朝6:30頃で満車になりました。
上の天女山駐車場までの林道は冬季閉鎖中。
道路はアイスバーンや圧雪あり。

コース状況／危険箇所等

★まだ初冬で積雪が少なく、リスク面では難易度が低いです。そのかわり、アイゼンもピッケルも機能させにくく、歩きにくい状況です。

★厳冬期ギボシのトップに立つ行為について
直下のギボシ南壁は、西岳・編笠山⇆権現岳の登山者が、ダガーポジションで慎重にトラバースすることもあります。もはやナイフリッジにまで積雪した山頂部は自身が危険ですし、直下の登山者に雪崩を落とす可能性もあります。季節、機会を考慮の上で注意しながらトライしてください。

★その他コース状況は、写真コーナーのコメント欄をご覧ください。

その他周辺情報

アクアリゾート清里「天女の湯」で日帰り入浴しました。ぬるぬる美肌の湯です。

写真

12/9 6:43

清里に朝が来ました。
道路はツルツルガリガリ。冷え込んでいます。出発します！

12/9 7:29

天女山。良い天気です。

12/9 7:29

昨日の降雪はほんのり。この程度。

12/9 7:45

天ノ河原から、南アルプス。

12/9 8:35

笹原がつづきます。
実はストックが壊れていることに今日気づいて、うまく使えません。バランスがとれないなど、苦戦中。

12/9 8:43

「まだ」のひと言が余計だわ。。。

12/9 9:42

前三ッ頭まではノーアイゼンを期待していましたが、凍結する斜面もあったので諦めました。チェーンと12本と装備を迷いましたが、先のこともあるので早々と12本体制に。

12/9 9:56

前三ッ頭ですこし休憩。
風はありますが、富士山も南アも見える青空です。

12/9 10:06

南アルプス。

12/9 10:07

北アルプス。

12/9 10:07

三ッ頭をめざします。積雪は、トレースを外すと20cmぐらいです。

12/9 10:20

冬の針葉樹林帯。

12/9 10:39

12/9 10:49

三ッ頭に登頂。そして南八ヶ岳の峰々が！

12/9 10:50

権現岳の山頂はおもしろい形をしています。

12/9 10:50

権現岳の左、ひときわ白く積もっているのがギボシです。

12/9 10:50

ギボシ。

12/9 10:51

赤岳も近くに見えました。

12/9 10:51

ピッケルを取り出しますが、握っている手が冷えて痛くなるいつものやつ。冬が来たのを実感。
では、進みましょう！

12/9 10:53

左手には、網笠山を見下ろして。豊かな森の山です。
右奥のピークは、西岳。

12/9 10:56

絶景、絶景☆

12/9 10:56

右に阿弥陀岳の南面が見えます。今日は山友が、南稜のバリエーションルートを攻めているはず。

12/9 11:05

石がまだいっぱい出ているので、アイゼン慣らしにはちょっとツラい。

12/9 11:23

さあ、権現岳直下まで近づきました。クライムオン。

12/9 11:34

トレースはしっかり付いています。

12/9 11:35

雲が増えてきましたが、まだ青空優勢。

12/9 11:41

岩々してきました。

12/9 11:41

鎖やロープも、今のところ完全に出ています。

12/9 11:46

権現岳の特徴的な巨岩。

ここまでの同ルートは春に登ったことがありますが、その際は雪解けが早すぎてほぼ無雪期登山でした。今日は白い。

12/9 12:03

権現岳に登頂！！

雲はバンバン流れてきますが、好天がもってくれました。

12/9 12:00

アニメ『ヤマノススメ』のあおいちゃん、権現岳に立つ。
やりました！

12/9 11:49

しかしながら、今回の目的地はその更に奥。あの白く眩しいギボシです。向かいます。

12/9 11:52

権現岳山頂にある、おもしろい形状の大岩。霧氷の枝に囲まれています。撮影地は崖っぷちに近い足場でした。

12/9 12:08

降ります。

12/9 12:14

降りて、そして見上げるのは・・・

12/9 12:15

ギボシ。

鋭鋒にして、ピークまで真白い。岩とのミックスが多い南八ヶ岳のなかにあって、存在感のある一座。

12/9 12:15

権現小屋。

12/9 12:17

キレット。赤岳方面から、かなり曇ってきました。

12/9 12:18

ギボシにも雲がかかりつつあります。

12/9 12:26

ここで、網笠山方面から権現にむかう男性と出会います。話してみたらギボシに登頂経験ありとのこと。先行して登ってみてくれるとのことになりました。

12/9 12:29

リッジをそのまま直進。

12/9 12:27

この日初めてのトレースを刻みます。

12/9 12:31

まだ雪は多く付いていないので、隠れた石や段差が滑落リスクになります。なるべく丁寧に踏み込んで、雪を払いがちに進むとのこと。

12/9 12:32

南面の高低差。

12/9 12:33

ほとんど誰も登頂せず、直下をトラバースしてスルーされるばかりの山なので、雪が積み上がったままです。

12/9 12:33

膝下まで踏み込んで、一歩いっぽ・・・

12/9 12:33

・・・・・

12/9 12:34

ギボシ、登頂。

青空回復。360度展望の山頂です。

12/9 12:36

ついに来ましたー！

12/9 12:47

男性は、権現岳に向かうために先に下りてゆきました。ありがとうございました。

12/9 12:44

やっほー。

12/9 12:47

目的を達成しました。
いつまでもいると寒いので、権現に戻ります。

12/9 12:49

権現岳へ。

12/9 13:01

権現をスルーして、下山開始。

12/9 13:01

最後にもう一度、ギボシを振り返りました。

12/9 13:30

帰りはトレース通り、ひたすら下山しました。

12/9 13:34

三ッ頭にて。振り返る南八ヶ岳核心部は、曇り模様。

12/9 13:35

南の富士山方面は、あいかわらずの良い天気が続きました。

12/9 13:35

ストックが使えず、下山もゆっくりペース。。。

12/9 15:05

奥秩父方面。

12/9 15:19

権現岳山頂から天女山山頂まで下山しました。

12/9 16:11

無事に下山しました。

12/9 18:19

温泉と休憩の後。清里の伝説的な店「ROCK」を再訪。

12/9 18:26

原因不明の全焼から、奇跡の大復活。
石は、近隣の清里聖アンデレ教会を模したコンセプト。音楽を愛でる場でもあるので、音響にも力が入ります。開拓精神の支柱、ラッシュ博士の肖像も。

12/9 18:28

冬の名物、暖炉でのマシュマロ焼き。

12/9 18:29

ほんのり色が付きました。あたたけえ、あたたけえ。

12/9 18:34

スコッチスープ。具だくさんの前菜。

12/9 18:35

そして看板メニューのROCKオリジナルカレー。
山盛りの高原野菜やレーズンバターなどが健在の、変わらぬ味を楽しみました。

12/9 19:10

清里はクリスマスムード。
雪山からツリーまで、きれいなものを沢山見られた一日でした。今季の冬山初め、大成功でした。

撮影機器：

サイバーショット DSC-WX500 SONY

iPhone 7 Plus Apple

感想

sprout

以前、降雪直後の網笠山にいったことがありました。
そのとき、もっとも近く、しかも先端まで白く輝いている鋭鋒が真っ先に目に映りました。
あれが権現岳だろうか？と勘違いしましたが、山頂にいたハイカーさんに「あれはギボシ」と教えてもらいました。

ずっと心の片隅で存在感を放ち続けるギボシ。
いつか新雪に飾られたあのピークに行ってみたいという気持ちが、残りつづけました。

調べてみると、ナイフリッジにまで成長してしまった厳冬期での登頂は、いろいろと問題がありそうな感じ。（コース状況の欄を参照）
初冬、且つ、ほどよい降雪後のタイミングがねらい目です。
チャンスとなりそうな期間は、限られていそう。

前日の降雪につづいて晴れ空となった、この日。
無事にギボシの頂に立つことができました。
山頂標識も何もない、白いリッジでしたが、360度の展望を誇る山でした。

権現岳を目指した、あとちょっとその先。
こんな渋い山に立ち寄ってみるのも、また一興です。

コメント

dopaminetia

ギボシっていうのか・・・
南稜から見えてましたよ！あの白いピークは擬宝珠というのか・・・阿弥陀より南は行ったことないのですが、スプラウトさんのレコみていってみたくなりました(笑)

sprout

Re: ギボシっていうのか・・・
南の方にも、キレット越えはもちろん、バリエーションルートもあるようなので、行ってみてほしいですね。ギボシはそのついでにちょっと立ち寄るぐらいでｗ

taraSPA

昨日はどうも
昨日はお疲れさまでした。
山頂直下で偶然出会ったおかげでギボシに登頂できました。
もしかして先に行かないほうが良かったですかね、失礼しました。
写真で見ると権現岳よりも眺め良かったですね。
次回は是非編笠や赤岳からもどうぞ！

sprout

Re: 昨日はどうも
その節はありがとうございました。

いえいえ、沢をやるぐらいの実力ある方にガイドして頂いたおかげで、迷いなく登ることができました。
同日のヤマレコ、拝見しました。風もさほど吹いていない、大展望の登山日和でしたね。やっぱり冬の八ヶ岳はいいですね〜(^^)