針ノ木岳から種池
- GPS
- 56:00
- 距離
- 18.8km
- 登り
- 1,937m
- 下り
- 1,941m
コースタイム
2日目:針ノ木小屋6:15→針ノ木岳7:00→赤沢岳9:10→岩小屋沢岳11:10→種池山荘12:30
3日目:種池山荘6:30→扇沢駅8:45
天候 | 3日とも晴れ後曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・雪の無い針ノ木雪渓はノドを高巻く岩場が核心だと思いますが、ステップが刻まれているので足場はしっかりしています ・スバリ岳〜赤沢岳の稜線はガレ場、岩場が連続するので落石・滑落に注意 ・赤沢岳〜種池まではとくに危険箇所なし ・水は小屋で買うのみ?針ノ木雪渓の水場は見つけることができなかった |
写真
感想
輪番休業の不規則な休日も今月限り。私にとってはたぶん今夏最後の連休を北アルプスで過ごそうと、テントを担いで後立山南部の針ノ木岳へ登ってきました。
扇沢でバスを降りた登山客は4人だけ。鹿島槍へ向かうのか、私以外はみな柏原新道の方へ下りていきました。バス乗り場前の水道で給水して出発。気温が高く山にはガスが立ちこめていて、まるで夏山の午後といった雰囲気です。
出発して一時間、大沢小屋を過ぎてもうひと登りすると、いよいよ針ノ木雪渓の始まり。もう雪はほとんど消えてしまっているので、ひたすら巻き道を登っていきます。ところどころで徒渉するのですが沢の水量は結構多く、流れる水の勢いに渡るのをためらってしまう場所もありました。両岸が狭まった「ノド」を高巻いて抜けると、もう一度沢を渡って右岸へ。高巻きルートは急な岩場の道ですが、削岩機でステップが刻まれているので登りやすいです。あとは草付きの河原をペンキに従い登っていくと、いつの間にか水音も消え、きれいに整備されたつづら折りの登山道になります。登り切ると針ノ木峠の小屋に到着。
テン場は稜線をまたぐ形で南北ふたてに分かれていますが、どちらも10張ほどで狭いです。私は雪渓から立ちのぼるガスを避けて南側に張りましたが、これが大正解。深夜にガスが晴れると、真っ正面には満月に照らされた槍ヶ岳とそれに続く稜線が。眠るのを忘れてじっと見入ってしまいました。
2日目、朝焼けの槍・穂高を堪能してから針ノ木岳に向けて出発。
小屋からすぐ上の露岩帯を登って40分ほどで針ノ木岳。今日はガスも無く快晴で、山頂からは360度の大展望。北は白馬〜鹿島槍、西に剣・立山連峰、五色ヶ原、薬師、南は槍穂や乗鞍、遠く八ツや富士山まで!すごい展望です、これだけの名だたる山々をいっぺんに見られるとは。
針ノ木山頂で景色を満喫して、スバリ岳・赤沢岳へ。スバリ岳へはなだらかな稜線ですぐに着きますが、赤沢岳への登りは急な岩場があるので要注意。鎖などは無いので、ここを下るときはちょっと怖いかもしれません。頂上からは正面に剱岳と立山が。眼下の黒部湖のブルーも美しい!
ここからガレたアップダウンをこなし、鳴沢岳を越えるとようやく新越山荘です。この小屋は針ノ木からもよく見えますが、なかなか辿り着かずかなり遠くに感じました。小屋を過ぎてすぐ岩小屋沢岳とその両脇にピークがあり、これを越えるのかと思うとゲンナリしますが、岩小屋沢岳を除いて巻き道がつけられているので楽に歩けます。なにより、稜線からはずっと剣や白馬〜鹿島槍が見えているので飽きません(逆に言えばガスるとしんどいかも)。
棒小屋乗越あたりでコメツガ林を抜け、池塘を越えると稜線に立つ種池山荘が見えます。最後の登りを15分だけ頑張れば小屋に到着です。テン場は20張ほどのきれいな整地、木に囲まれているので風もありません。快適。
今夜も快晴、中秋の名月です。山では滅多に飲まないのですが、今日だけはとテントから月見酒。
3日目の予定は五竜への縦走でしたが、昨日までの歩き具合からみて体力的に厳しいと思い、ちょっと残念ですが扇沢に下りることにしました。朝からガスっていましたが6時頃になって少しずつ晴れてきました。いつかは歩きたい鹿島槍から北へ続く稜線を、しっかり眼に焼き付けてから、柏原新道を扇沢へ下山しました。
今回のように午後からガスが湧く夏模様の天気では、一番展望が楽しい針ノ木岳を早い時間に登ってしまうべきだと思います。針ノ木雪渓の雪が消えてからは種池から周る人が多いようですが、あえて逆向きに歩いてみてはどうでしょう。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する