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Yamareco

記録ID: 1385065
全員に公開
雪山ハイキング
大山・蒜山

積雪期の伯耆大山に登る

2018年02月16日(金) [日帰り]
 - 拍手
kariogaryu その他3人
体力度
3
日帰りが可能
GPS
05:50
距離
6.3km
登り
950m
下り
952m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
5:35
休憩
0:00
合計
5:35
8:42
335
スタート地点
14:17
ゴール地点
雪は多い所で1m以上、踏み跡がしっかりあったので夏のコースタイムとあまり変わらなかった。
天候 曇り
過去天気図(気象庁) 2018年02月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
駐車場は大山寺橋を渡った川沿いの南光河原駐車場(駐車料金は冬季のみ500円それ以外は無料)
コース状況/
危険箇所等
積雪期の伯耆大山(1713)に登る

日時:2018年2月16日(金) 天気:曇り  積雪:多い所で1m以上
コース:南光河原駐車場〜夏山登山道〜六合目避難小屋〜頂上小屋〜弥山(1709)〜三角点  
    (1713)頂上往復
メンバー:4名

 大山の最高峰は剣ヶ峰(1727)であるが、立ち入り禁止のため一般に登られている山頂は弥山(1709)。弥山への登山道は夏山登山道と六合目の避難小屋手前で合流する行者谷コースとの二つがあるが、積雪期の場合、殆どの登山者は夏山登山道を使って往復している。

 冬季のみ駐車料金(500円)を徴収される南光河原駐車場。20台位しか駐車できないが、ウィークデイにも関わらず午前8時過ぎに訪れてもほぼ満杯。かろうじて入口にある仮設トイレ前に駐車することが出来た。

 8時40分過ぎ駐車場よりアイゼンを装着して出発。積雪期無雪期を問わず数十回は登っている大山。とくに積雪期の場合、2合目辺りから5合目を少し過ぎた辺りまでの上りが結構きつい。周辺はほぼブナ林の中で危険な場所は全くないが、中でも3合目から4合目にかけての上りが最もきつい。積雪量は多い所で1m位ではないかと思われたが、ふみ跡がしっかり付いていたので足を取られることもなく時間的には無雪期と殆ど変わらなかった。

 5合目を少し過ぎた辺りから樹林帯を通り抜け視界が急に開けてくる。左に目をやると三鈷峰(さんこほう)の雄々しい姿が眼前に迫ってくる。相変わらず登りは続くものの多少緩やかになり、明るい尾根を20分足らず登ると6合目の避難小屋。目の前には大山の主峰が次々と連なり、ど迫力の大パノラマを楽しむことが出来る。

 積雪期の核心はこの6合目の小屋から8合目辺りの上り。樹木もなく雄大な展望を次から次へと楽しめるものの急な雪の斜面が続く。雪がしまって歩きやすい所もあるが、逆にゆるくて足を取られやすい所もあるのでバランスを崩さないよう、スリップには十分気を付けること。
 また避難小屋からすぐ上の急な斜面はその年の雪の状態によってルートがいろいろと変わる。雪壁状態になっている時もあれば今回のように小屋からやや右手(西側)に外れて登っていたので比較的楽に登れた。いずれにしても最初の難関はこの上りである。

 ところがこの難関を越えても急斜のトラバースや、狭い稜線の登りなどが次から次へと現れ、とくに西側の斜面に滑落しないよう細心の注意が必要である。それに加え、周囲はまばらな低灌木帯に変わり強い風が吹き殴ってくるのでバランスを崩さないよう登ること。
 
 8合目を過ぎたたりから山頂まではなだらかな雪原が続くので気分的には随分楽になる。しかしガスったりすると方向を見失い、迷いやすいので慎重に歩くことだ。また山頂直下には大きく立派な小屋(無人、トイレ有り)があるので風の強い時やガスの時など休憩するのに利用すると良い。
今回は弥山の頂上からすぐ東隣の三角点(1713m)まで踏み跡がついており多くの人が出かけていたので後を追ってみた(往復5〜6分位)。真っ白く輝く大山の最高峰剣ヶ峰とそれに続くヤセ尾根が眼前に見えたのは、初めて見た光景だけに思わず感動した。
 山頂一帯では小屋での昼食を含め1時間近く滞在。下山は登る時以上に慎重にならなければ危ないと思っていたがアイゼンもよく効き、思ったほどでもなかった。

 それにしても冬の大山、天気が良ければ休日など5〜600人以上は登る。よく事故がないものだと登るたびごとに感心する。

追)下山中、20代前半と思われる男性一人とすれ違った。彼は全くの空身でアイゼンもなければピッケルもない。まさに登山靴だけである。上りはまだしも下りになると滑落するのではないかと心配したが、思いがけず私を追い越して下って行った。そこで「どこで引き返したの?」と尋ねると「私、韓国人です」と答えてさっさと離れて行った。誰かに注意されたのかも知れない。引き返してよかった。それにしても無謀そのものだった。

(参考タイム)
 南光河原駐車場(0.20)一合目(1.00)五合目(0.20)六合目避難小屋(1.00)弥山山頂

 弥山山頂(0.50)六合目避難小屋(0.15)五合目(0.40)一合目(0.15)南光河原駐車場

したがって 上り 南光河原駐車場〜弥山山頂 約2時間40分
      下り 弥山山頂〜南光河原駐車場 約2時間

 ただし積雪は多い所で1m以上、踏み跡はしっかりしており足を捕られることはほとんどなかった。天候は曇りで風もあまり強くなかった。
その他周辺情報 大山寺橋の東のたもとにモンベルあり。
夏山登山道から見る三鈷峰(さんこほう)と宝珠尾根
2018年02月16日 10:23撮影 by  SLT-A65V, SONY
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夏山登山道から見る三鈷峰(さんこほう)と宝珠尾根
6合目避難小屋手前にて、眼下には豪円山のスキー場が見えている
2018年02月16日 10:24撮影 by  SLT-A65V, SONY
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6合目避難小屋手前にて、眼下には豪円山のスキー場が見えている
雪を被っている6合目の避難小屋 この辺りから山頂まで大山を取り巻く峰々が手を取るように見渡せる
2018年02月16日 10:26撮影 by  SLT-A65V, SONY
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雪を被っている6合目の避難小屋 この辺りから山頂まで大山を取り巻く峰々が手を取るように見渡せる
頂上を目指して登る
2018年02月16日 10:36撮影 by  SLT-A65V, SONY
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頂上を目指して登る
別山(右手前)とその奥左手に見えるのは天狗ヶ峰
2018年02月16日 10:43撮影 by  SLT-A65V, SONY
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別山(右手前)とその奥左手に見えるのは天狗ヶ峰
手前から大屏風岩、天狗沢、元谷沢、墓場右尾根、左尾根そして宝珠尾根へと連なる
2018年02月16日 10:43撮影 by  SLT-A65V, SONY
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手前から大屏風岩、天狗沢、元谷沢、墓場右尾根、左尾根そして宝珠尾根へと連なる
7合目から8合目辺りにかけての上り。一見緩そうに見えるが結構きつい。
2018年02月16日 10:45撮影 by  SLT-A65V, SONY
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7合目から8合目辺りにかけての上り。一見緩そうに見えるが結構きつい。
左端の衝立のような岩が別山。
2018年02月16日 10:51撮影 by  SLT-A65V, SONY
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左端の衝立のような岩が別山。
逆光に向かって登る。
2018年02月16日 11:00撮影 by  SLT-A65V, SONY
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逆光に向かって登る。
真ん中の岸壁が別山。一昨年、このヤセ尾根をまたいで登っていたクライマーを見た。痩せすぎて歩けないのである。
2018年02月16日 11:09撮影 by  SLT-A65V, SONY
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真ん中の岸壁が別山。一昨年、このヤセ尾根をまたいで登っていたクライマーを見た。痩せすぎて歩けないのである。
別山とその背後にそびえているのが剣ヶ峰。剣ヶ峰の下部に見えているのが大屏風岩。
2018年02月16日 11:10撮影 by  SLT-A65V, SONY
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別山とその背後にそびえているのが剣ヶ峰。剣ヶ峰の下部に見えているのが大屏風岩。
8合目から9合目にかけての上りか。この辺りから傾斜も緩くなる。
2018年02月16日 11:26撮影 by  SLT-A65V, SONY
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8合目から9合目にかけての上りか。この辺りから傾斜も緩くなる。
9合目辺りまで登るとほぼ雪原状態。
2018年02月16日 11:26撮影 by  SLT-A65V, SONY
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9合目辺りまで登るとほぼ雪原状態。
9合目辺りの雪原。強風のため一面シュカブラの平坦地が広がる。雪の下はダイセンキャラボクの群生地。
2018年02月16日 11:30撮影 by  SLT-A65V, SONY
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9合目辺りの雪原。強風のため一面シュカブラの平坦地が広がる。雪の下はダイセンキャラボクの群生地。
強風で出来たエビの尻尾(しっぽ)、まるでレーダーのよう。そう言えばこの寒空の上をパラグライダーが飛んでいた。
2018年02月16日 11:31撮影 by  SLT-A65V, SONY
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強風で出来たエビの尻尾(しっぽ)、まるでレーダーのよう。そう言えばこの寒空の上をパラグライダーが飛んでいた。
山頂の避難小屋と弥山の山頂を見る。
2018年02月16日 11:33撮影 by  SLT-A65V, SONY
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山頂の避難小屋と弥山の山頂を見る。
山頂の小屋の屋根にある煙突?も雪ダルマ状態。煙突の向こうに立っている所が弥山の山頂。小屋は無人だったが、トイレもあり快適そのもの。
2018年02月16日 11:35撮影 by  SLT-A65V, SONY
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山頂の小屋の屋根にある煙突?も雪ダルマ状態。煙突の向こうに立っている所が弥山の山頂。小屋は無人だったが、トイレもあり快適そのもの。
弥山沢最上部。今にも雪崩が起きそうな感じ。
2018年02月16日 11:36撮影 by  SLT-A65V, SONY
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弥山沢最上部。今にも雪崩が起きそうな感じ。
弥山のすぐ東にある三角点ピーク(弥山より4m高し)に向かう登山者。
2018年02月16日 11:37撮影 by  SLT-A65V, SONY
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弥山のすぐ東にある三角点ピーク(弥山より4m高し)に向かう登山者。
同じく三角点ピークを目指す。後ろは大山の最高峰剣ヶ峰。
2018年02月16日 11:38撮影 by  SLT-A65V, SONY
2/16 11:38
同じく三角点ピークを目指す。後ろは大山の最高峰剣ヶ峰。
三角点ピークより烏ヶ山(からすがせん)や蒜山を見渡す。
2018年02月16日 11:40撮影 by  SLT-A65V, SONY
2/16 11:40
三角点ピークより烏ヶ山(からすがせん)や蒜山を見渡す。
大山の最高峰、剣ヶ峰。標高1729m。
2018年02月16日 11:45撮影 by  SLT-A65V, SONY
2/16 11:45
大山の最高峰、剣ヶ峰。標高1729m。
8合目辺りの雪庇。眼下にうっすり見えているのは弓ヶ浜と島根半島。
2018年02月16日 12:34撮影 by  SLT-A65V, SONY
2/16 12:34
8合目辺りの雪庇。眼下にうっすり見えているのは弓ヶ浜と島根半島。
6合目の避難小屋に向かって下る。
2018年02月16日 12:50撮影 by  SLT-A65V, SONY
2/16 12:50
6合目の避難小屋に向かって下る。
大山概念図
2018年02月19日 17:42撮影
2/19 17:42
大山概念図
撮影機器:

装備

個人装備
積雪期の大山はピッケル・アイゼンは必携アイテム。

感想

曇り空であったが,風もそれほど強くなくまずまずの天候だった。それに登山中は目の前には雄大な北壁が広がり、さらに弥山の山頂からも360度の大展望で満足の行く雪山だった。

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