守門岳 (二分から大岳経由袴岳往復)
- GPS
- 06:45
- 距離
- 17.0km
- 登り
- 1,478m
- 下り
- 1,478m
コースタイム
- 山行
- 5:53
- 休憩
- 0:52
- 合計
- 6:45
天候 | 快晴 ほぼ無風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
積雪豊富でスキーをするに問題ない。雪質は朝のうちは硬かった日射と気温上昇により緩み適度なザラメに。大岳までの往復の人がほとんどで、袴岳まで足を伸ばす人は少数派。そのためか、大岳に至るルートは雪の表面が登山者の足跡によってデコボコになっていて、スキーでの行動は厄介。大岳から一度鞍部へ下り青雲岳へ至るルートは、クラックが入っていたり雪庇が崩壊していてかなり険悪。大岳から下りる際はどこが悪いのか見えないのが更に具合が悪い。慎重に行動するしかない。一度鞍部へ降りてしまえばあとは袴岳まで特に問題なし。 |
写真
感想
守門岳は大岳のみ2回残雪期の山スキーで訪れていたが、本峰というか、袴岳まで足を伸ばしたことはなかった。今回晴天を利用して無事往復してきた。以下に詳細。
二分の除雪最終点には5時頃到着。駐車スペースがほとんどなくほぼ全て路駐になるが、スキーを持って延々歩くのも嫌なのでこの時間着となった。スキーを履くまで1分のところに駐車できた。自宅のある埼玉南部は1時30分頃出たが、運転していても途中眠くて仕方なかった。薄暗い中で準備をして出発。外はマイナス3℃をクルマの温度計が示していて、最近の初夏のような陽気に慣れた身としてはかなり寒く感じるし、手の先などは薄手のグローブ1枚のみだったこともあり、行動を開始しても冷たくて痛かった。直ぐにオーバーグローブも付けることに。雪面のトレースは無数というか、デコボコになっていてスキーでの行動はつらいものがあった。ここしばらく雪も雨もなかったので致し方ないが、このデコボコは下りの滑りの時も苦しめられる。順調に距離を伸ばし法面に至り、ここで一度スキーを外して手に持って斜面を登る。ここの雪が切れると回り道をしなければならないが、今日のところは繋がっていた。斜面を登り切ったところで再度板を履きシール歩行再開。樹林帯歩きなので風もなく、薄手のジャケットだけで十分。ゴアのジャケットはここではお呼びではなかった。尾根に上がると日差しが当たるようになりかなり暑く感じる。天気快晴で風がほとんどないから仕方ない。快晴の週末なので人出は多く、しかもこの時間歩いている人は皆一様に足が速い。スキーの人も登山の人も並ぶ間もなく抜き去っていく。自分がえらく遅く歩いている錯覚に陥る。朝のうちは例によって雪質は堅いが、氷にはなっておらず、スキー+シールで登っていても特に問題はなかった。シールが案外雪に食い付いてくれたので、クトーも出す間なし。樹林が切れて前方にほぼ無木立の斜面が現れる。さすがに少し風が出てきて寒さを覚えるが、それでも火照った体を冷やすのにちょうど良いくらい。樹木がなく風が直接雪面に当たるためか、雪がところにより氷に近くなっていて、そのようなところではシールの効きが悪くつるつる滑りスリップする。転けて滑落とかはしたくないので慎重に進む。出発から3時間弱で無事に大岳到着、今日の第一目標は無事達成。ここでシールを剥がし来た道を戻れたら楽なのだが、今日は先に進む。南の方に進み、斜面を見下ろすが急で下が見えない。先はトレースがあり、登山者の姿も見える。斜面は急だが雪は着いているようなのでシールを剥いでスキーで滑って下ることに。が、これは失敗だった。ガリガリの斜面を下り始めると眼下に藪と雪庇が見えるようになってきた。左手側は雪庇とクラックのオンパレードで容易に近づけない。藪に突入するしかないが、スキーを回すスペースがない。藪の中で身動きが取れなくなり、仕方ないので板を脱いで担ぎ、アイゼン歩行に切り替えた。鞍部に降りて大岳方向を見上げると、よくぞこんな険悪な箇所を降りてきたと思えた。知っていたら絶対に降りなかっただろう。と同時に帰りはどのルートで登り返すか算段をしなければならなかった。が、とにかく先に進むことに。傾斜はシール歩行可能な程度なので背負っているスキーを降ろしても良かったが、またシールを貼ったり、山頂でそれを剥いだりするのが億劫なのでそのままアイゼンで山頂を目指すことに。雪面は相変わらず硬いので、ズボズボ潜ることなく快適に歩ける。今日のように朝早い時間から行動するのであれば、シールは使わずにアイゼンだけ持参して軽量化するのもありかと思う。守門岳の最高点の袴岳からは俊足の登山者が下りてきてすれ違う。持っているギアはアイゼン、スノーシュー、チェーンスパイクでスキーは自分だけだった。確かにここはアップダウンもあるしスキーでの往復には向かないように思える。左側にある雪庇には近付かないように山頂を目指す。袴岳には出発から4時間以上経過して無事に到着。周囲に人の姿はなく、無人の貸し切りの山頂だった。ここでゆっくり休憩。風もなく穏やか。快晴なので周囲をぐるりと見渡せる。3月に登って滑った浅草岳がよく見えた。広い尾根の早坂尾根が特徴的で分かり易い。天気は良いがこの先の戻りも長いので、適当なところで切り上げて滑る準備を始める。ここに積雪期にスキーで来ることはもうないだろう。山頂からスキーで下ると、青雲岳あたりで登り返しになるが、そこはわずかなので、やはり山頂から滑ることに。帰りに雪庇から落ちないように注意して出発。やはりガリガリで音ばかりうるさい斜面を下る。わずか数分で登り返しになり、スキーを両手に持ってつぼ足で緩い斜面を上がる。適当な所でスキーを再度履いて滑走再開。時間がまだ早いのか、やはり堅い雪質であまり楽しめない。鞍部に至る斜面は藪が出ていてスキーを回せない。斜滑降などで高度を落としつつできるところはターンして行けるところまで行く。大岳への登りの斜面に取り付く。先行者がどこを登ったのかはつぼ足のトレースがあったので分かり易かった。有り難く使わせて貰う。時間は既に11時に近く、雪面はかなり緩んでいた。雪崩が起きても不思議ではないと思った。ここで埋まったら助かるまい。写真など撮らず、両手に持ったピックストックのピックを時折雪面に刺しながら、案外急な斜面を登り切る。藪を抜ければあとは普通の雪面だし、登りの際は右手側にある雪庇とクラックに近付く必要もないので安心できた。11時ちょうどに大岳に戻る。朝は数人しかいなかった山頂だが、この時間は多くの人が休憩したり写真を撮ったりしていた。こちらも最後のイベントに向けて準備を始める。今日は右の太ももに痙攣の兆候があるが最後までもってくれるかどうか。大岳から二分に至るコースはいくつもあるようだが、よく分からないので取りあえず元来た道を戻る。袴岳周辺は硬くてまだ快適ザラメになっていなかったが、大岳周辺は時間の経過と気温上昇のためか、良い具合に緩んでいて滑り易かった。雪質は良いのだが、雪面がデコボコなのには閉口した。全然滑れないので、尾根の両端の踏まれていない雪の上を滑ることに。無木立斜面をこなして樹林帯に入っても同様の雪面が続く。こちらは尾根の端を滑る十分なスペースもないのでなんとか根性で下って行く。こんなにデコボコなのは予想外だった。樹林帯を快適とは言わないまでも滑って下り、一度登り返すところでは板を外して手に持って歩き、登りが終わったら再度滑走開始。しばらくダラダラ尾根で下れない。手で漕いだりして進む。樹林帯も終わると例の法面。雪が着いているが慎重に下る。あとは田んぼの脇と林道をボブスレーでクルマまで戻る。最後は日差し、気温、雪からの照り返しで暑くてたまらなかった。暑い日は足攣りが起きやすいが、今日はもってくれた。この後もっと暑くなると状況は変わるかもしれないが。守門岳はスキーで登り降りするには大変良い山だと思うが、今度はできたら秋の紅葉の時期に訪問してみたい。
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