奥穂高・前穂高縦走(穂高岳山荘テント泊)
長野県
岐阜県
77studionn
nobumasa
- GPS
- 32:00
- 距離
- 22.0km
- 登り
- 2,064m
- 下り
- 2,061m
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6:45穂高岳山荘-7:20奥穂高岳7:50-9:15紀美子平-9:50北穂高岳-10:45紀美子平-12:40岳沢小屋14:00-15:40上高地
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2011年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
バス 自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
*前夜泊 10月9日(日)沢渡第2駐車場駐車 午前1:30着 空き少々 *穂高岳山荘から奥穂高への登り凍結箇所あり(アイゼン不要) *穂高岳山荘テント場ヘリポートも幕営可(要確認) 前穂高岳山頂から360度の展望映像 http://www.youtube.com/watch?v=XySMdDgQb1g&feature=youtube_gdata_player |
| 予約できる山小屋 |
横尾山荘
|
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感想
数日前まで気温が低く降雪もあり、代替え案の燕岳、常念岳縦走で準備するも、前日穂高岳山荘のツイートで天候良化によるルートの安全性回復を知り、予定通り奥穂、前穂縦走計画を決行いたしました。友人のnobumasa氏と8日夜川崎を起ち沢渡第二駐車場に着いたのは翌9日午前一時半でございました。駐車場の空きは僅かだった。北アルプスに行くのは今回が初めてであります。
車中泊で翌朝4時起床。5時半の始バスに乗り込みました。ごった返す上高地を出発したのは6時半。天気は快晴で急峻な峰々が朝日に照らされて明るく輝いている。河童橋を過ぎ氷河が削った広い梓川の川原ぞいを歩いて行く道では、氷河を遡り取り付きに向かうアルピニストのような気分。ニホンザルの群に遭遇したのも嬉しかった。明神橋を7時15分に通過し、徳沢には8時着。どこもテントの量が半端じゃない。徳沢を出たあたりから道は狭くなり登山者の渋滞が始まる。屏風岩の見える場所で居合わせた人たちがクライマーが取りついていると話していたが確認できず。本谷橋についたのは10時15分でした。ここから登りがきつくなってゆき、平行移動距離の長さがこたえてきたのかペース上がらず涸沢についたのは11時45分でした。
涸沢でおにぎりとカップスープの昼食。険しい山に囲まれながら広々としたカール地形は山岳地帯の魅力にあふれ人気があるのも納得。昼間からビールの人が多く、ここでのんびりするのもいいでしょうね。本日の我々はここからが本番の登りなので山ガールウォッチングもそこそこに(?)出発。穂高岳山荘が見えるが急峻すぎてどこから登るのか見当がつかない。我々はパノラマコースを行きました。氷河の涸れた岩石だらけの道は歩きにくく疲労する。ザイテングラートでは登り降りの渋滞で下りの人が待ってくれていると休まず登らなくちゃならなくてきつい。登るごとにギザギザの尾根が近づいてきて、振り返ると常念岳が美しく、きつい道(崖)だが素晴らしい気分。15時半に穂高岳山荘着。
穂高岳山荘についてまず驚いたのは、奥穂高岳への登りの道(というか崖)が急すぎること。梯子がかかっている箇所もあるが、かかっていない箇所の斜度もかなりのもの。そしてその上に聳え立つ岩場が鳥の頭のように尖っており、その迫力たるや化け物のすぐ隣にやって来たかのような気分にさせられる。心配したほどではないが風が冷たく、震えながらテントを設営したらしばらくぐったりと休憩してしまった。できれば涸沢岳に登りたかったが余力なし。やがて夕暮れて遠くの白山のシルエットが浮かび上って幻想的な夕焼けショーとなり、反対側の常念岳方面に上弦の月が登って前穂高北尾根にかかりなんとも絵になるかっこよさ。ずっと見ていたいが腹が減ったので湯を沸かしテントの中でアルファ米の晩飯を食す。ザック漬け(胡瓜の塩もみをジップロックに入れてザックの下の方に入れておいたもの)が良く漬かっていた。今山行では周囲の景色に気を取られすぎて食事中に口腔内を2回噛んでしまった。食事を摂ると車中泊で寝不足気味だったせいもあり即行就寝いたしました。
難所を残しているからかやや緊張気味で寝入りが悪がったが明け方は熟睡。ヒートテックの肌着上下を含む7枚重ね+モンベル#3で寒さ対策も万全だった。4時起きの6時出発の予定でしたが結局4時半起きの6時45分出発。いきなり危険箇所の登りからはじまる。落ち着いて行けば大丈夫なのだが、凍結している所もあり転んだら終わりなので緊張する。斜度のきつい所を登り終えて振り返ると穂高岳山荘がまるでマチュピチュのように見えた。ここに小屋を建てようとすることには何か尋常でない意思が感じられるようで、その印象とともにその姿が脳裏に深く刻まれました。ここから上は環境が厳しすぎるのか植物が殆どなく、白い岩石が積み上がっている荒れたガレ場が続く。30分ちょっと登り7時20分に山頂に。狭い山頂は混雑しており順番待ち。でも快晴の360度展望は爽快感がたまらなく、あっさり通過してしまうのは惜しいのでちょっとのんびり。北穂高だの槍ヶ岳だのジャンダルムだのあれもこれもまる見えで、かつてない程富士山が低く見えるし、ここから延びる尾根はどこもノコギリ並。穂高最高だ。お世話になっている皆さんありがとうございました、ここに来れて幸せです…と、思いました。
山頂でN氏のiPhoneの電波が入り、山頂なうを呟いておられました。私は家で私の帰りを待っている妻と幼い息子に写真つきでメールを送りましたが、すぐに電波が悪くなり送ることができず、それっきり圏外になってしまいました。
奥穂高山頂を出発したのは7時50分。結構長居してしまった。ジャンダルムに向かう人が結構多くて驚きました。我々は前穂に縦走し、重太郎新道を岳沢に下るコース。吊尾根は歩きにくい岩場の続くタフな縦走路で、岳沢までの行程で彼氏に泣きを入れている山ガールを二人見ました。紀美子平に9時15分着。ザックをデポしてやたらと急登な道(というか崖)を行き前穂に登ればここも最高の展望。穂高連峰の尖り具合が良く分かる。とにかくこの2日間はずっと快晴で逆に絶景に現実感がないほど。降りた後に夢でも見たんじゃないかという気分が付きまとった。名残惜しい山頂を後にしたらあとはひたすら岩場を急降下。重太郎新道の傾斜はきつく、下降困難でそれなりのムーブ(?)が要求される岩場の連続で消耗する。時間が押して腹も減ってきて、岳沢小屋が何時までたっても近づいて来ない様な錯覚にとらわれた。ヘロヘロになりながら12時40分に岳沢着。思わずビールを買ってしまい、昼食を摂りつつのんびりして体力回復に努めました。
2時に岳沢を出発し、傾斜の緩やかになった道を下って行きます。最近登山技術書(的なもの)を読んで、下りはブレーキをかける時に足の筋肉を使うのでなるべくブレーキをかけないようにスピードに乗って駆け下りるようにすると足の負担が減るとの内容を見つけ、今回実行してみることにしました。そういえば山の師匠Yさんの下山スピードが早くて驚かされたことが思い出される。転ばないギリギリのスピードで下ることは、技術的な面白みもあるし心なしか足の負担も少ないような気がしました。何より標準コースタイム2時間半の所を1時間40分で降りてくることができて良かった。早めの行動は安全のためにも重要だし。ただ、転ばないようにするため周囲の景色を見ている余裕がないのが難点でした。やがて道が遊歩道につながり穏やかな川沿いを歩いてゆくと15時40分に上高地バスターミナル着。バスの待ち時間は30分ぐらいだったか。沢渡の温泉で汗を流し夕食を済ませて帰路につきました。中央道渋滞はなぜか大したことがなく、全身充実感に満たされて当日中に無事帰宅と相成った次第でございます。了
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