北相木・長者の森から弥次平・赤火岳・ぶどう峠 周回
- GPS
- 09:11
- 距離
- 15.4km
- 登り
- 1,197m
- 下り
- 1,197m
コースタイム
- 山行
- 8:12
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 8:59
北相木 長者の森 _____ 04:35
車止め(標高1350m)_ 05:05
相木川東俣の林道分岐___ 06:10 〜 06:20
稜線___________ 08:00
弥次平__________ 08:10 〜 08:15
1757m標高点_______ 08:55
Pの樹__________ 09:10
赤火岳__________ 09:45 〜 10:00
1671m標高点_____ 11:10 〜 11:20
1654m標高点_____ 11:55
1598.6m三角点___ 12:15 〜 12:25
ぶどう峠_________ 12:40 〜 12:45
ショートカット尾根入口__ 13:05
北相木 長者の森 _____ 13:35
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
管理棟とテニスコートの間にありますが、夜はトイレは閉鎖されていました。 途中のダムの公衆トイレをご利用ください、とか。 au はアンテナ3本立っていましたが、docomo はアンテナ立ちません。 AGPS がダウンロードできたので微弱電波は届いているようです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・相木川東俣(林道から弥次平まで) 径も踏み跡はありませんが、水量も少なく問題にならず、藪は全くないし、倒木は写真の1本だけで誰でも容易に登下降できると思います。 ・弥次平 から 赤火岳 踏み跡は非常に薄いですが尾根筋が広く明瞭で路迷いの心配はまずないと思います。 1757mピークは露岩のようだったので長野県側をぐるっと3/4周しました。 (露岩と言っても三点確保のいらないショボイものです。三点確保のいる立派な岩なら登っていたでしょう) その先に石楠花ブッシュ(5m程)があります。藪はここだけです。 赤火岳の直下は急登ですが、相木川林道から直接登ってくる人のルートと合流するのか、足の置き場が出来るほどに踏み跡が濃くなり、ピンクテープがたくさん残されています。 ・赤火岳 から ぶどう峠 赤火岳からの下降は、地形図通り急な尾根の側面を下降することになります。 (私は、群馬県側に降りる尾根を10m程進んでから左の斜面=北の斜面を降りました) 踏み跡も目印も何もありません。 標高差で50mかもう少し下降すると尾根らしくなります。 その尾根に乗ると長野・群馬の県境を示す杭が出てきます。 この県境杭は数メートルから数十メートル間隔で打たれていますので、もうルートファインディングという作業は無くなります。 踏み跡も明瞭です。 藪は、石楠花トンネル(いずれも数mの長さ)が2〜3回あります。 露岩も2〜3回あります。いずれの露岩からも眺望は良いですが、こちら方面の山に不得手の私には山座同定は出来ません。 露岩の先は決まってストンと数メートル落ちているので長野県側を戻るように回って降ります。 山と高原地図の西上州 2010版 には「倒木多し」とありますが、倒木は一ヵ所しかありませんし、簡単に通過できます。 ・ぶどう峠から県道124号線ショートカットの尾根 上部2/3程はなだらかな尾根で藪もなく歩きやしですが、下部1/3は酷い藪の上バラの様な刺のある木が多くお勧めできません。 ☆ 弥次平 ネットで調べていたら「弥次平」は人によって場所が4か所に分かれています。 一番西は、1974m標高点、 2番目は、御座山へ行く尾根と赤火岳へ行く尾根の分岐点近くで、日大WV部の山銘板のあるところ 3番目は、そこから100m程南南東のピーク付近 4番目は、さらに東へ1km程の1791m標高点のコル 以上の4ポイントです。私は、現地で唯一目印のある2番目を 弥次平 としてレコを書いています。 また 山と高原地図 には「弥次ノ平」と表記されていますが、私が「ヤジノダイラ」と言ったら、北相木の猟師さんから「ヤジダイラ」と訂正されました。 なので今回のレコからは「弥次平」と表記しています。 |
その他周辺情報 | 南相木温泉 滝見の湯 先月と同様、下山後に行ってみたのですが100キロマラソンの何十キロクラスかのゴールとかでごった返していて残念ながら入れませんでした。 仕方ないので 清里 よりずっと下の たかねの湯 へ向かいました。 北杜市 たかねの湯 こちらも混んでいるかと覚悟していたのですがガラガラでした。 それもそのはず 高い !! 北杜市民410円、市民以外は倍の 820円。 露天風呂もないし、もう行かない。 |
写真
感想
今回歩いた範囲、相木川の林道から弥次平→ぶどう峠のルートは、藪や倒木、岩場などがなく、地図の読めるリーダが居られれば山登り初心者でも十分に歩けると思います。
私は、かなり マダニ対策 に気を使いましたが、藪がほとんど無いのでマダニの心配は元々不要かもしれません。
ヒルも居ませんでした。
鹿の糞は随所にありますがクマの糞は見ませんでした。
= 赤線延ばし =
【 弥次平 − ぶどう峠 5.8 km 】
【 大磯海水浴場 − ぶどう峠 195.7 km 】
【 手練れの猟師 】
相木川の林道を歩いていると鹿が見えた。
山へ逃げるような振りをしているが林道からは離れない。
近くまで行くと、なるほど罠にかかっている。
鹿まであと2〜3mと言うところで後ろから軽トラックが来た。
軽トラは私を追い越し鹿の先3m程のところで止まった。
軽トラには仕留めた鹿がすでに一匹横たわっている。
猟師が車から降りてきた。
「これが くくり縄 と言う仕掛けですか?」と私。
「くくり罠」と猟師。
で、少し会話が始まった。
今から行く弥次平の様子もうかがった。
このあと鹿がどうなるのか想像は付く。
「私にはつらいので先に行かせていただきます」と歩き出した。
猟師は軽トラから直径6cmほどの真っ直ぐな棒、白樺を持ち出して鹿の方へ向かった。
猟師からは殺気が漂うのだろう「イヤダ来ないで」と悲鳴に似た声で鹿が鳴く。
私が近づいたときは、逃げ惑ったが悲鳴はあげなかった。
一呼吸のちに キッ と短く哭いた。
一瞬で終わったのだろう。
もし私がやらせてもらって白樺の棒を振り回したら、頭をドツキ、顔を殴り、首を打ってもとどめを刺せず、鹿はあの細い四つ足で恐怖と痛みに耐えて立っているだろう。
長けた猟師は一撃で終わる。
鹿も棒が振られたことはわかっても次の瞬間、何があったかわからないまま終わったであろう。
私は昔、岩登りもした。
そして何度か落ちた。3〜4mから10m。
落ちている瞬間は短いが色んなことが頭をよぎる。その時間は長い。
遠い過去のことなのに、落ちているときに頭によぎったことは今も鮮明に覚えている。
でも、登りの動作が落ちるに変わる瞬間には、意識にも身体にも何も記憶に残らない刹那の間合いがあることを知っている。
その刹那の間合いには、恐怖も痛みも何もない。
手練れの猟師はその刹那の間合いに事を終えるのだろう。
私は、振り返ることせず、そのまま先へと歩いて行った。
しばらく歩くと3つ目の罠場があった。
どんな罠か歩きながら覗き込んでみたが分からなかった。
それはそうだろう、私が覗いてわかるような罠なら鹿もかかるまい。
その先で軽トラが私を追い抜いて行った。
荷台には2頭目の鹿は乗っていない。元の1匹のままだった。
白樺のこん棒は乗っていた。
最後の罠は弥次平の登り口のすぐ近くだと言っていた。
その罠の確認に急いだようだ。
左下の相木川の水量はまだまだ多い。流れの音が強い。
その水の音の先で、また、キッ と短く哭いた。
最後の罠で3頭目を仕留めたようだ。
林道が緩く左へカーブする先に軽トラが停まっていた。
近づくとちょうど猟師が首を抱えて鹿を軽トラに運んできた。
鹿の目は透き通って開いていた。
そしてやっぱり自分が終わったことに気づいていないような穏やかな目をしていた。
猟師に弥次平への登り口を今一度詳しく教わって「大丈夫、行けるよ」と励ましてもらって分かれた。
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