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Yamareco

記録ID: 1473707
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲信越

北相木・長者の森から弥次平・赤火岳・ぶどう峠 周回

2018年05月20日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
09:11
距離
15.4km
登り
1,197m
下り
1,197m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
8:12
休憩
0:47
合計
8:59
9:36
10:14
144
12:38
12:47
49
13:36
ゴール地点
【 コースタイム 】
北相木 長者の森 _____ 04:35
車止め(標高1350m)_ 05:05
相木川東俣の林道分岐___ 06:10 〜 06:20
稜線___________ 08:00
弥次平__________ 08:10 〜 08:15
1757m標高点_______ 08:55
Pの樹__________ 09:10
赤火岳__________ 09:45 〜 10:00
1671m標高点_____ 11:10 〜 11:20
1654m標高点_____ 11:55
1598.6m三角点___ 12:15 〜 12:25
ぶどう峠_________ 12:40 〜 12:45
ショートカット尾根入口__ 13:05
北相木 長者の森 _____ 13:35

天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2018年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
北相木 長者の森 駐車場

管理棟とテニスコートの間にありますが、夜はトイレは閉鎖されていました。
途中のダムの公衆トイレをご利用ください、とか。
au はアンテナ3本立っていましたが、docomo はアンテナ立ちません。
AGPS がダウンロードできたので微弱電波は届いているようです。

コース状況/
危険箇所等

・相木川東俣(林道から弥次平まで)
 径も踏み跡はありませんが、水量も少なく問題にならず、藪は全くないし、倒木は写真の1本だけで誰でも容易に登下降できると思います。

・弥次平 から 赤火岳
 踏み跡は非常に薄いですが尾根筋が広く明瞭で路迷いの心配はまずないと思います。
 1757mピークは露岩のようだったので長野県側をぐるっと3/4周しました。
 (露岩と言っても三点確保のいらないショボイものです。三点確保のいる立派な岩なら登っていたでしょう)
 その先に石楠花ブッシュ(5m程)があります。藪はここだけです。
 赤火岳の直下は急登ですが、相木川林道から直接登ってくる人のルートと合流するのか、足の置き場が出来るほどに踏み跡が濃くなり、ピンクテープがたくさん残されています。

・赤火岳 から ぶどう峠
 赤火岳からの下降は、地形図通り急な尾根の側面を下降することになります。
 (私は、群馬県側に降りる尾根を10m程進んでから左の斜面=北の斜面を降りました)
 踏み跡も目印も何もありません。
 標高差で50mかもう少し下降すると尾根らしくなります。
 その尾根に乗ると長野・群馬の県境を示す杭が出てきます。
 この県境杭は数メートルから数十メートル間隔で打たれていますので、もうルートファインディングという作業は無くなります。
 踏み跡も明瞭です。
 藪は、石楠花トンネル(いずれも数mの長さ)が2〜3回あります。
 露岩も2〜3回あります。いずれの露岩からも眺望は良いですが、こちら方面の山に不得手の私には山座同定は出来ません。
 露岩の先は決まってストンと数メートル落ちているので長野県側を戻るように回って降ります。
 山と高原地図の西上州 2010版 には「倒木多し」とありますが、倒木は一ヵ所しかありませんし、簡単に通過できます。

・ぶどう峠から県道124号線ショートカットの尾根
 上部2/3程はなだらかな尾根で藪もなく歩きやしですが、下部1/3は酷い藪の上バラの様な刺のある木が多くお勧めできません。


☆ 弥次平
ネットで調べていたら「弥次平」は人によって場所が4か所に分かれています。
一番西は、1974m標高点、
2番目は、御座山へ行く尾根と赤火岳へ行く尾根の分岐点近くで、日大WV部の山銘板のあるところ
3番目は、そこから100m程南南東のピーク付近
4番目は、さらに東へ1km程の1791m標高点のコル
以上の4ポイントです。私は、現地で唯一目印のある2番目を 弥次平 としてレコを書いています。
また 山と高原地図 には「弥次ノ平」と表記されていますが、私が「ヤジノダイラ」と言ったら、北相木の猟師さんから「ヤジダイラ」と訂正されました。
なので今回のレコからは「弥次平」と表記しています。

その他周辺情報 南相木温泉 滝見の湯

先月と同様、下山後に行ってみたのですが100キロマラソンの何十キロクラスかのゴールとかでごった返していて残念ながら入れませんでした。
仕方ないので 清里 よりずっと下の たかねの湯 へ向かいました。


北杜市 たかねの湯

こちらも混んでいるかと覚悟していたのですがガラガラでした。
それもそのはず 高い !!
北杜市民410円、市民以外は倍の 820円。
露天風呂もないし、もう行かない。

綺麗な林道だったので誤ってこの植林地へと入って行ってしまった
カラマツ(?)の幼木(樹高30〜50cm)が何本もあって実に可愛いかったです
綺麗な林道だったので誤ってこの植林地へと入って行ってしまった
カラマツ(?)の幼木(樹高30〜50cm)が何本もあって実に可愛いかったです
元に戻って
林道分岐は左が正解です
元に戻って
林道分岐は左が正解です
弥次平への登り口
右上へ行く林道
(50m程先で終わる)
左は相木川東俣を横切っていく林道
弥次平への登り口
右上へ行く林道
(50m程先で終わる)
左は相木川東俣を横切っていく林道
林道終点の相木川東俣の様子
これを溯っていきます
1
林道終点の相木川東俣の様子
これを溯っていきます
標高1730m付近の二俣
右俣の方が水量多く本流に見えた
弥次平へは左俣へ入る
標高1730m付近の二俣
右俣の方が水量多く本流に見えた
弥次平へは左俣へ入る
左俣の様子
左俣の最上部
倒木が多そうに見えますがどれも簡単に越えたり迂回できます
左俣の最上部
倒木が多そうに見えますがどれも簡単に越えたり迂回できます
弥次平ですが先月の到達ポイントはどこ?
弥次平ですが先月の到達ポイントはどこ?
少し探したらありました
明大WV部の標識
2
少し探したらありました
明大WV部の標識
赤火岳への尾根の入り口っぽいですね
いい所でしょ、道標は無論、踏み跡もリボンも何もありません
読図力だけが頼りです
そうそう今回は出発時から首に磁石をぶら下げています
赤火岳への尾根の入り口っぽいですね
いい所でしょ、道標は無論、踏み跡もリボンも何もありません
読図力だけが頼りです
そうそう今回は出発時から首に磁石をぶら下げています
Pの木
1757m峰の先、尾根が北北東から北へ屈折したところ
Pの木
1757m峰の先、尾根が北北東から北へ屈折したところ
白 の 石楠花 と 紫 の ツツジ
(赤火岳の登り途中)
先週の丹沢檜洞丸では白はシロヤシオだった
3
白 の 石楠花 と 紫 の ツツジ
(赤火岳の登り途中)
先週の丹沢檜洞丸では白はシロヤシオだった
赤火岳
コメツガに取り付けられた標識
ダケカンバ・ツツジ・コメツガ・赤松に覆われた狭くて眺望のない山頂です
1
赤火岳
コメツガに取り付けられた標識
ダケカンバ・ツツジ・コメツガ・赤松に覆われた狭くて眺望のない山頂です
長野・群馬県境杭
赤火岳から縦走路尾根への下降路は全く不明瞭ですが尾根に乗るとこの県境杭があります
しかも10m〜50m間隔で ぶどう峠 まであります
踏み跡もかなり明瞭です
路迷いの不安は無くなります
その分、面白みが薄くなります
長野・群馬県境杭
赤火岳から縦走路尾根への下降路は全く不明瞭ですが尾根に乗るとこの県境杭があります
しかも10m〜50m間隔で ぶどう峠 まであります
踏み跡もかなり明瞭です
路迷いの不安は無くなります
その分、面白みが薄くなります
杭ばっかり
弥次平−ぶどう峠の間に数回 石楠花 トンネルがあります
どれも短いです
弥次平−ぶどう峠の間に数回 石楠花 トンネルがあります
どれも短いです
石楠花トンネルすぐ先の小ピーク
(赤火岳の次のピークの更に100m程先)
2
石楠花トンネルすぐ先の小ピーク
(赤火岳の次のピークの更に100m程先)
両神山
(樹林の間に北アもずっと見えているのですが稜線は雲で山容が分からず山座同定できません)
4
両神山
(樹林の間に北アもずっと見えているのですが稜線は雲で山容が分からず山座同定できません)
三国山・大蛇倉山・石仏、と言っても分からないですよね
(歩いてきた私も分からないですので)
左側遠望は甲武信岳の北隣の 三宝山 かな
1
三国山・大蛇倉山・石仏、と言っても分からないですよね
(歩いてきた私も分からないですので)
左側遠望は甲武信岳の北隣の 三宝山 かな
この歯のこぼれたノコギリの様な山容は 妙義山 ですね
3
この歯のこぼれたノコギリの様な山容は 妙義山 ですね
本日最後のピーク
1598.6m 三角点
磯砂クンとザックとマダニ除けサラテクトミスト
2
本日最後のピーク
1598.6m 三角点
磯砂クンとザックとマダニ除けサラテクトミスト
ぶどう峠にて
群馬県側
1
ぶどう峠にて
群馬県側
ぶどう峠にて
新三郎側
こちらも踏み跡しかないのですね
ぶどう峠にて
新三郎側
こちらも踏み跡しかないのですね
ぶどう峠にて
八ヶ岳
あ〜ぁ鉄塔が邪魔ですね
1
ぶどう峠にて
八ヶ岳
あ〜ぁ鉄塔が邪魔ですね
新芽がすがすがしいカラマツと御座山
先月はカラマツはまだ冬枯れ状態だったので新緑の気持ちよさがひと際です
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新芽がすがすがしいカラマツと御座山
先月はカラマツはまだ冬枯れ状態だったので新緑の気持ちよさがひと際です

感想

今回歩いた範囲、相木川の林道から弥次平→ぶどう峠のルートは、藪や倒木、岩場などがなく、地図の読めるリーダが居られれば山登り初心者でも十分に歩けると思います。
私は、かなり マダニ対策 に気を使いましたが、藪がほとんど無いのでマダニの心配は元々不要かもしれません。
ヒルも居ませんでした。
鹿の糞は随所にありますがクマの糞は見ませんでした。


= 赤線延ばし =
【 弥次平 − ぶどう峠  5.8 km 】
【 大磯海水浴場 − ぶどう峠  195.7 km 】




【 手練れの猟師 】

相木川の林道を歩いていると鹿が見えた。
山へ逃げるような振りをしているが林道からは離れない。
近くまで行くと、なるほど罠にかかっている。
鹿まであと2〜3mと言うところで後ろから軽トラックが来た。
軽トラは私を追い越し鹿の先3m程のところで止まった。
軽トラには仕留めた鹿がすでに一匹横たわっている。
猟師が車から降りてきた。
「これが くくり縄 と言う仕掛けですか?」と私。
「くくり罠」と猟師。
で、少し会話が始まった。
今から行く弥次平の様子もうかがった。
このあと鹿がどうなるのか想像は付く。
「私にはつらいので先に行かせていただきます」と歩き出した。
猟師は軽トラから直径6cmほどの真っ直ぐな棒、白樺を持ち出して鹿の方へ向かった。
猟師からは殺気が漂うのだろう「イヤダ来ないで」と悲鳴に似た声で鹿が鳴く。
私が近づいたときは、逃げ惑ったが悲鳴はあげなかった。
一呼吸のちに キッ と短く哭いた。
一瞬で終わったのだろう。
もし私がやらせてもらって白樺の棒を振り回したら、頭をドツキ、顔を殴り、首を打ってもとどめを刺せず、鹿はあの細い四つ足で恐怖と痛みに耐えて立っているだろう。
長けた猟師は一撃で終わる。
鹿も棒が振られたことはわかっても次の瞬間、何があったかわからないまま終わったであろう。

私は昔、岩登りもした。
そして何度か落ちた。3〜4mから10m。
落ちている瞬間は短いが色んなことが頭をよぎる。その時間は長い。
遠い過去のことなのに、落ちているときに頭によぎったことは今も鮮明に覚えている。
でも、登りの動作が落ちるに変わる瞬間には、意識にも身体にも何も記憶に残らない刹那の間合いがあることを知っている。
その刹那の間合いには、恐怖も痛みも何もない。

手練れの猟師はその刹那の間合いに事を終えるのだろう。

私は、振り返ることせず、そのまま先へと歩いて行った。
しばらく歩くと3つ目の罠場があった。
どんな罠か歩きながら覗き込んでみたが分からなかった。
それはそうだろう、私が覗いてわかるような罠なら鹿もかかるまい。

その先で軽トラが私を追い抜いて行った。
荷台には2頭目の鹿は乗っていない。元の1匹のままだった。
白樺のこん棒は乗っていた。
最後の罠は弥次平の登り口のすぐ近くだと言っていた。
その罠の確認に急いだようだ。

左下の相木川の水量はまだまだ多い。流れの音が強い。
その水の音の先で、また、キッ と短く哭いた。
最後の罠で3頭目を仕留めたようだ。
林道が緩く左へカーブする先に軽トラが停まっていた。
近づくとちょうど猟師が首を抱えて鹿を軽トラに運んできた。
鹿の目は透き通って開いていた。
そしてやっぱり自分が終わったことに気づいていないような穏やかな目をしていた。

猟師に弥次平への登り口を今一度詳しく教わって「大丈夫、行けるよ」と励ましてもらって分かれた。

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