笠ヶ岳
- GPS
- 32:00
- 距離
- 19.8km
- 登り
- 2,183m
- 下り
- 2,258m
コースタイム
- 山行
- 8:10
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 8:50
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
笠新道の登りは特に異常は見られなかった。 (しばらくのブランクのせいか、長くきつく感じたのは状況ではなくこちらのコンディションの問題。) クリヤ谷ルートは道自体の問題はないように感じたが、山頂からしばらくの急な勾配に注意が必要。 ここを歩く人が少ないので、岩を踏んでもガラガラ動くことが多い。 滑って足を追った人もいる(山荘の情報)とのことで、慎重に。 小さな沢伝いに下りながら、いきなり直角にルートが伸びていたりする。 足元と、周りの風景からの情報も注意深く見ながら歩きたい。 ルート前方の地形と地形図の等高線を見比べながら、道迷いを避けることに留意したのは良かったと思う。 |
その他周辺情報 | 下山後の温泉は、車で少し下った道沿いの「ひがくの湯」へ。 入浴料700円 源泉かけ流しの露天風呂は、日焼けでヒリヒリする首筋にも低刺激でありがたいお湯だった。 サウナと水風呂があれば言うことないのだが・・・ |
写真
装備
個人装備 |
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
ザック
ザックカバー
サブザック
行動食
非常食
飲料
ハイドレーション
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
ヘルメット
携帯トイレ
|
---|
感想
昨年の西穂から、ほぼ1年のブランクを経た北アルプス。
何度か足を運んでいたものの、天気や残雪などの障害を克服できずに撤退が重なっていた。
今回も、列島を東から西へ横断していった台風12号の余韻が残るようなタイミングで不安を抱えながらのプラン。
地図を広げていると、いつものように自分が超人になったつもりでコースが膨らんでいくのを押さえつけての決定。
渡渉を含むルートは避けた方が無難と、新道から笠ヶ岳に向かう。
早くに着いたのにほぼ満車状態で驚いた新穂高の無料駐車場、でもなんとか空きを見つけて準備を済ませ、登山届を出したのが4時過ぎ。
新調したザックと夏靴の感触を確かめながらゆっくりとスタート。
笠新道の登山口にはもう何組かの登山者がいる。
テンション上がり気味の自分の足は軽く感じるが、少し時間を使って体をほぐし、感覚を思い出すように登り始めた。
振り返ると槍穂の連峰が黒い山容で迫り、快晴の空は青さを増している。
言い訳の余地のない好条件で、あと頼りないのは自分の足くらいか・・・
山の頻度は落ちても、ランニング等で体力は維持できているつもりだったが、標高差1,000mを越え、杓子平から稜線に向かう頃にはかなり足に来ているのを感じるようになった。
樹林帯を過ぎてハイマツの間を歩いていると、目の前に一羽のライチョウが現れた。
クゥクゥ言いながら、3〜4mほどの目の前から逃げることもなくこちらを見ている。
近くに巣でもあって、気を逸らそうとしているのかもしれない。
少しの間、お互いにお見合いしていたが、こちらがゆっくり動き出すと、あちらもとことこ茂みに入っていった。
あれこれ心を向けるものに助けられながら、それでも少し早めに山荘には到着できた。
受付だけ済ませて、荷物はそのまま置かせてもらい、水とスマホ、貴重品だけをサブザックに詰めて、すっかり身軽になって山頂へ。
正午を回って雲が出始めたものの、360度の絶景を堪能できた。
午後は山荘で昼寝あり、テラスのビールあり、同宿の登山者の方々との歓談ありと、ゆっくり流れる時間を堪能した半日だった。
夜中にそっと外に出て、星空を眺める。
夕方に周りを覆ったガスはすっかり消えて、快晴の星空。
満天の星、とはいかなかったのは、月光が明る過ぎたせい。
ヘッデンなしでも十分歩ける不思議な夜の景色。
地球に大接近中の火星は赤い光でひときわ目立っていた。
山荘のスタッフに伺うと、クリヤ谷のルートは台風の影響ももうなく、渡渉も問題ないとのことで、下山路はそちらを選択することにした。
ただ、長い下りであるのと、歩く人が少ないので地図が必携であること、滑って転んで骨折した人もいるので足元要注意のこと・・・
いくつか留意点を教えていただき、朝イチの山頂へ。
いきなりの急勾配の下り、しかも足元の石が一足ごとにガラガラ動くほどの不安定さ・・・
一歩一歩に集中してそっとそっと進む斜面。
周りの景色が雄大なだけに、ついつい大股でペースを上げてしまいそうになるのをセーブしながら、土の地面を踏んだ時には早くも足が張っていた。
その先の下りも気の抜ける道ではなく、草で隠れている下に地面がなく、足を踏み外しそうになるシーンの繰り返し。
新しい登山靴にまだ足が慣れていなくて、足首への負担もじわじわ感じていた。
標高が下がることで暑さも増してくる。
沢の水場で口に含んだ水の冷たさが、最高の贅沢に感じられた。
下界のように、立っているだけで汗の出る気温ではないので、この水で手や顔、首を冷やせばけっこうリセットできた。
何度かの渡渉点ではこのプロセスを繰り返すことになる。
地形図を手に持って、等高線と地形を見比べながらの下り道。
足元の歩きにくさを別にすれば、道迷いの心配をするシーンはなく、無事に槍見に下りられたのは何よりだった。
そこから新穂高へのバス道もそれほどの負担でもなく、車まで戻ることができた。
天気に恵まれ、バテそうな身体をだましながらの周回コースだったが、累計標高差2000mの、それなりにタフなコースを歩き切れた達成感はかなり感じられた。
同時に、自分自身の現状(体力、装備、経験等)をまだ過信しているところも大きく、想像する自分の姿とのギャップにイラついているのも相変わらず。
難度を上げるばかりが目的でもないが、抑える基本はまだたくさんあるはず。
知らないルートを歩ききるために、自分にできることを積み重ねて経験を重ねていく。 そんな時間をワクワクしながら過ごせたのは、久しぶりに嬉しいことだった。
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