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Yamareco

記録ID: 1556718
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
奥秩父

荒沢遡行と旧ルート(御室小屋跡)から金峰山、さらにダウンヒル

2018年08月14日(火) 〜 2018年08月15日(水)
 - 拍手
子連れ登山 k2saka その他1人
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
25:09
距離
15.6km
登り
1,165m
下り
1,158m
歩くペース
標準
1.11.2
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
4:38
休憩
0:01
合計
4:39
13:23
263
スタート地点
17:46
17:47
15
2日目
山行
4:45
休憩
1:06
合計
5:51
8:51
8:54
28
9:22
9:25
112
11:17
11:55
7
12:02
12:07
52
12:59
12:59
7
13:06
13:06
14
13:20
13:22
24
13:46
14:01
23
14:32
ゴール地点
天候 1日目:雷雨のち曇り、2日目:晴れのち曇り
過去天気図(気象庁) 2018年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
自家用車で、大弛峠に自転車をデポ後、約8Km下った桜沢橋付近に駐車。

大弛峠までは、中央自動車道の勝沼ICからクリスタルライン経由で約1時間。googleマップの案内だと勝沼ぶどう園駅の東側を経由する早いルートを案内されますが、このルートでは途中にコンビニは一件しかありませんでした。クリスタルラインは全線舗装路ですが一部一車線区間があります。
コース状況/
危険箇所等
○桜沢(下降)
沢装備で降りました。橋より下流、駐車スペースから左岸に踏み跡があります。堰堤を3基越えますが、釣り人による巻き道がしっかりしていました。登山靴での利用は不可です。

○荒沢(荒川)遡行 桜沢出合→御堂川出合
釣りを目論んでいたのですが増水と降雨(小雨)のため諦めました。釣り人が多く入っているとの情報を得たので特に遡行図などは持っていきませんでした。直登不可能な滝や巨大な堰堤は踏み跡利用しました(基本的に左岸巻き)。最後の堰堤だけは明確な踏み跡が見当たらず、堰堤の袖横(左岸)を強引に突破しました。各堰堤の上は、別世界のように穏やかな流れでした。

○御堂川出合→御室小屋
アコウ平からの登山道と出会う御堂川出合(荒沢徒渉点)は、増水のため登山靴を濡らさずには渡れない状態でした。我々は沢靴なのでジャブジャブと渡りました。両岸にしっかりとした赤布があるので迷わないと思います。その先、水晶峠との分岐までも一般登山道のように踏まれていましたし、赤布も多数です。水晶峠との分岐点には、多くの道標がありました。一方、地形図では御堂川の右岸側に登山道があるように記載されていますが、実際は赤布が多く設置されている沢筋をそのまま詰めていくのが正解です。

○御室小屋(跡)
小屋の形跡はまったくもってありません。廃材のみが残置されています。小屋跡手前にはテント適地があります。直近にに御堂川もあって水確保は容易です。念のため沸かして飲みました。

○御室小屋→金峰山山頂
廃道扱いですが、赤布も豊富で踏み跡もしっかりしています。五丈岩に向かって一直線なので、道迷いの可能性は低いと思いました。比較的新しいアルミ製のハシゴも設置されていました。小屋から10分のスラブは前日の雨で濡れていて結構滑りました。クサリがなければ諦めていたと思います。二箇所のザレも現時点では崩壊が進んでいません。最後の最後、五丈岩直近でルートミスをして10mほどヤブを漕ぎ五丈岩基部に直上しました。ここは地形図通り、五丈岩の右手側に登り詰めるのが正解だったようです。

○金峰山→大弛峠
危険箇所はありません。平日でしたが人がいっぱいでした。

○大弛峠→桜沢橋(自転車)
全編下りのダウンヒルです。楽しめますが、きちんと自転車のブレーキを整備してスピードを落として楽しみましょう。
その他周辺情報 下山後は、牧丘地区の「花かげの湯、食事処はくさい」に立ち寄りました。

○花かげの湯 日帰り入浴施設
JAF割引あり。風呂の規模は小さいが、露天風呂もある。ロッカー数が異常に多い。スタッフは気さくでした。ただし地元利用が多く、風呂場はよく言えば大いに賑やかでした。
http://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/citizen/gover/public/search/institution/hanakage

○はくさい 食事処
花かげの湯に隣接(休憩室から利用可)した食事処。具の大盛りの天丼が有名です。ご飯がいらない位の大盛りです。味は美味しいですが、モリがよすぎます。なお調理場は見ないことをお勧めします。
大弛峠に自転車をデポ。直前に局所的雷雨がありました。
2018年08月14日 12:33撮影 by  SO-01K, Sony
8/14 12:33
大弛峠に自転車をデポ。直前に局所的雷雨がありました。
桜沢を下降。踏み跡あります。徒渉多数なので登山靴不可です。
2018年08月14日 14:01撮影 by  SO-01K, Sony
8/14 14:01
桜沢を下降。踏み跡あります。徒渉多数なので登山靴不可です。
荒沢(荒川)本流を遡行。だいぶ増水していました。ゴウゴウの5m滝の奥に、巨大堰堤の白い壁が見えます。
2018年08月14日 15:04撮影 by  SO-01K, Sony
1
8/14 15:04
荒沢(荒川)本流を遡行。だいぶ増水していました。ゴウゴウの5m滝の奥に、巨大堰堤の白い壁が見えます。
けっこうゴウゴウとしています。釣りどころではありません。
2018年08月14日 15:42撮影 by  SO-01K, Sony
1
8/14 15:42
けっこうゴウゴウとしています。釣りどころではありません。
大きな堰堤を数基巻きました。左岸ばっかりでした。
2018年08月14日 16:10撮影 by  SO-01K, Sony
8/14 16:10
大きな堰堤を数基巻きました。左岸ばっかりでした。
アコウ平からの破線登山道の徒渉点。ザブザブ行くしかありません。
2018年08月14日 17:26撮影 by  SO-01K, Sony
8/14 17:26
アコウ平からの破線登山道の徒渉点。ザブザブ行くしかありません。
水晶峠との分岐からは、沢筋を上るのが正解。沢筋には赤布多数でした。
2018年08月14日 17:54撮影 by  SO-01K, Sony
8/14 17:54
水晶峠との分岐からは、沢筋を上るのが正解。沢筋には赤布多数でした。
ここから沢筋を離れます。水は小屋(跡)横で確保できます。
2018年08月14日 17:55撮影 by  SO-01K, Sony
8/14 17:55
ここから沢筋を離れます。水は小屋(跡)横で確保できます。
御室小屋(跡)。きれに撤去されています。ここでテント泊としました。水場は不明でしたが、直ぐ横に御堂川支流(ケイオウ谷)の流れがあります。
2018年08月14日 18:11撮影 by  SO-01K, Sony
1
8/14 18:11
御室小屋(跡)。きれに撤去されています。ここでテント泊としました。水場は不明でしたが、直ぐ横に御堂川支流(ケイオウ谷)の流れがあります。
2日目。ユックリと出発しました。
2018年08月15日 08:32撮影 by  SO-01K, Sony
8/15 8:32
2日目。ユックリと出発しました。
急登を15分で、スラブのクサリ場。前日の雨でツルツルでした。クサリが頼りです。
2018年08月15日 08:47撮影 by  SO-01K, Sony
1
8/15 8:47
急登を15分で、スラブのクサリ場。前日の雨でツルツルでした。クサリが頼りです。
これから上るルートが見ます。手前は手回し岩と言われる大岩。奥に山頂の五丈岩も見えます。
2018年08月15日 08:55撮影 by  SO-01K, Sony
3
8/15 8:55
これから上るルートが見ます。手前は手回し岩と言われる大岩。奥に山頂の五丈岩も見えます。
手回し岩は左から巻くように上ります。ここまで小屋跡から約50分でした。
2018年08月15日 09:30撮影 by  SO-01K, Sony
8/15 9:30
手回し岩は左から巻くように上ります。ここまで小屋跡から約50分でした。
手回し岩は、下から見ると説秒のバランスですが、上から見るとよくわりません。
2018年08月15日 09:30撮影 by  SO-01K, Sony
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8/15 9:30
手回し岩は、下から見ると説秒のバランスですが、上から見るとよくわりません。
ザレ場には虎ロープ有り。
2018年08月15日 09:42撮影 by  SO-01K, Sony
8/15 9:42
ザレ場には虎ロープ有り。
こんな感じの道標も多数あります。
2018年08月15日 09:44撮影 by  SO-01K, Sony
8/15 9:44
こんな感じの道標も多数あります。
踏み跡はしっかりしています。また基本的に樹林帯なので、暑さはしのげました。
2018年08月15日 09:57撮影 by  SO-01K, Sony
8/15 9:57
踏み跡はしっかりしています。また基本的に樹林帯なので、暑さはしのげました。
途中で休憩を多めにとったので、小屋跡から約2時間半で五丈岩に到着。
2018年08月15日 11:47撮影 by  SO-01K, Sony
8/15 11:47
途中で休憩を多めにとったので、小屋跡から約2時間半で五丈岩に到着。
ガスっていましたが、大勢の登山客がいました。
2018年08月15日 12:02撮影 by  SO-01K, Sony
8/15 12:02
ガスっていましたが、大勢の登山客がいました。
大弛峠へは90分程で下山。やはり整備された登山道は歩きやすいです。
2018年08月15日 13:26撮影 by  SO-01K, Sony
8/15 13:26
大弛峠へは90分程で下山。やはり整備された登山道は歩きやすいです。
大弛小屋ではソフトクリームが販売されていました。勿論頂きました。
2018年08月15日 13:55撮影 by  SO-01K, Sony
8/15 13:55
大弛小屋ではソフトクリームが販売されていました。勿論頂きました。
小屋前には自転車置き場が整備されていました。
2018年08月15日 13:57撮影 by  SO-01K, Sony
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8/15 13:57
小屋前には自転車置き場が整備されていました。
たぶん、日本で一番高い峠のバス停。
2018年08月15日 14:02撮影 by  SO-01K, Sony
8/15 14:02
たぶん、日本で一番高い峠のバス停。
下山後は、牧丘町の温泉「花かげの湯」へ。地元感タップリです。
2018年08月15日 15:23撮影 by  SO-01K, Sony
8/15 15:23
下山後は、牧丘町の温泉「花かげの湯」へ。地元感タップリです。
併設された食事処の天丼は迫力満点でした。
2018年08月15日 16:41撮影 by  SO-01K, Sony
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8/15 16:41
併設された食事処の天丼は迫力満点でした。

装備

個人装備
長袖シャツ Tシャツ ソフトシェル ズボン 靴下 グローブ 防寒着 雨具 日よけ帽子 沢靴 登山靴 シュリンゲ お助けロープ ザック 食料 行動食 飲料 ガスカートリッジ コンロ コッヘル ライター 地図(地形図) コンパス 計画書 ヘッドランプ GPS 筆記用具 ファーストエイドキット 常備薬 ロールペーパー 携帯 時計 サングラス タオル カメラ テント テントマット

感想

息子も3度目の金峰山なので、旧道で上ることにしました。ついでに荒沢(荒川)本流の遡行+釣りと、大弛峠からの自転車ダウンヒルも入れてしまいました。


天候が不安点なため、エスケープしやすい沢を選びましたが、自転車デポ時に降った雷雨もあってある程度増水していました。安全な所で徒渉の練習などをしながら本流を遡行しました。水が濁りかけていたので釣りは諦めました。

荒沢本流はナメ滝が多く、泳ぎたくなる淵もあって、晴れていれば快適そうでしたが、あいにくの小雨で雨具を着用。中間付近の増水した大きな滝とその奥の巨大堰堤は、まとめて巻く踏み跡がしっかりしていました。最後の堰堤だけは踏み跡が見つからず、左岸の堰堤袖を直登して突破しました。なおロープは未使用です。
堰堤の上と下では別世界です。下はゴウゴウの濁流ですが、上は穏やかな流れです。ビバーク適地も多い沢で、釣り人が多く入っているようです。

アコウ平からのルートの合流点、つまり荒沢の徒渉点は虎ロープがありますが、飛び石では無理な状態でした。我々は沢靴のまま小屋跡まで行きました。御室小屋跡までは赤布も多く、踏み跡もしっかりしています。ただし、水晶峠との分岐(KK分岐?)は、多少わかりにくいです。正解は、分岐点からそのまま沢筋を上ればOKです。地形図のルート位置が異なるので、ここは赤布を見落とさないように注意が必要だと思います。我々は一度右岸に上がって道を探しましたが、見つかりませんでした(GPSログにその形跡有)。この分岐地点以外は特に問題はありませんでした。

御室小屋はきれいに撤去されていました。周りの樹木も徐々に背が高くなっているようです。小屋手前に適地があったのでそこにテントを張りました。先人のたき火跡もありました。水は沢の水を使いました。夜も雲が多く、星は見えません。なお小屋跡付近はDOCOMOでも電波が入りません。

翌朝は青空です。テントでゴロゴロしてしまい、予定よりもだいぶ遅れて出発となりました。小屋跡からいきなりの急登りで汗が噴き出ます。10分も歩くとハシゴとクサリ場となります。一枚岩のクサリ場は前日の雨でツルツルでした。クサリが無ければ、我々のレベルでは撤退でした。クサリ場をのぼりきると、これから上る稜線と、その先に五丈岩が一直線に見えます。意外と距離がないように思えましたが、テント装備とはいえ参考コースタイム(2:10)を切れませんでした。小屋から片手廻し岩まで約1時間、そこから山頂までが約1時間半(休憩込)かかりました。ルートは赤布が多く、迷うことはありません。登っている途中からガスが湧き出して、山頂に着く頃はガスで展望が無くなってしまいました。残念。

ユックリと昼食休憩をとって、大弛峠までは歩きやすいルートを90分で降ります。大弛小屋は初めて立ち寄りましたが、ソフトクリームを美味しく頂きました。駐車場所まではデポした自転車で川上牧丘林道をダウンヒル。子ども自転車と折りたたみ自転車なので速度を抑えて桜沢出合まで約20分で降りました。爽快でした!

下山後は、牧丘町の日帰り温泉施設と食事処に初めて立ち寄りました。地元感たっぷりの温泉で雨と沢で強烈なニオイとなった体を洗い、大盛りの天丼でお腹を満たして、お盆休みの大渋滞の中央道に突入となりました。


旧道は、徐々に高度を上げて、最後は五丈岩に突き上げる楽しいルートでした。小屋跡から2,3時間ですから、大弛峠からのコースタイムと同じ程度です。アプローチの問題はありますが、アコウ平から入るルートなら十分日帰りでも可能でしょう。ガイドブックでは廃道扱いのため自己責任の度合いは高くなりますが、金峰山を楽しめるルートの一つかと思いました。

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コメント

魅力あるルート
k2sakaさん

過去レコへのコメントになってしまい申し訳ありません。
丁度メジャールートで金峰山に行ってきたばかりなのですが、御室小屋跡からのルートはずっと地図を眺めては気になっていました…
沢装備があれば釣りに登山とダブルで楽しめますね!
2020/8/30 19:22
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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