西穂高岳


- GPS
- --:--
- 距離
- 7.9km
- 登り
- 824m
- 下り
- 825m
コースタイム
- 山行
- 3:43
- 休憩
- 3:06
- 合計
- 6:49
10:06 西穂山荘 10:51
11:05 丸山 11:09
11:40 独標 11:43
11:58 ピラミッドピーク 12:01
12:36 西穂高岳 12:42
13:14 ピラミッドピーク
13:30 独標 13:31
13:55 丸山
14:05 西穂山荘 14:13
14:53 西穂高口
天候 | 雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
車は新穂高ロープウェイ乗場の駐車場を利用(有料:6時間毎500円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
西穂山荘で出会った人達はみな小屋泊の方ばかりだったもよう。 西穂山荘以降は誰とも会わず…。 |
写真
感想
当初の計画では蛇谷ヶ峰・赤坂山を登る予定だったが予定を急遽変更して西穂高岳に登ることにした。ロープウェイの運行時間や積雪情報を簡単に下調べして、21日の仕事の後に前乗り(22:20滋賀県出発)で新穂高に向かう。ナビのおかげで道に迷うこともなくロープウェイ乗り場駐車場に到着。しかし、この駐車場は有料(6時間ごとに500円)だったので少し戻って深山荘前の無料駐車場に移動し、そこで車中泊することにした。狭いジムニーの中での寝心地は悪かったが、前日までの7連続勤務と長距離運転の疲れからかグッスリ眠れ、気がつけば朝になっていた。
当日は始発(8:30発)のロープウェイで西穂高口まで上がる予定のため7時に起床。ダラダラと準備し朝食を摂っていると8時になっていたので急いでロープウェイ乗り場に車を回す。乗り場の玄関先では数人が始発待ちをしているだけだったので「これならのんびりロープウェイを楽しめるだろう」とザックを背負って駐車場からチケット売場に向かっていると観光バスが3台入ってきた…特に気にせず、最後のトイレを済ませて乗り場に行こうとするとバスから降りてきた観光客がゾロゾロと乗り場まで列をなしている。しかも全員が観光客で登山装備を持っているのは僕一人…。150人は居るであろう観光客の中に登山靴と大きなザック姿が場違いな感じで恥ずかしくもあり、逆にみんなと違う誇らしさもあり…そんな観光客に混じってロープウェイに乗り込み(人が多いため臨時便が増発)途中の鍋平高原駅では、のんびり歩く観光客を追い抜いて二階建てロープウェイに乗り継ぐ。あいにくの天気でロープウェイは雲の中を通っているため窓ガラスが水滴で外側から曇り、展望どころか窓の外すら見えない。西穂高口駅に着いても、そこは雲の中で展望はゼロ、雨も降っている。展望台には寄っていないが、せっかく高い料金を支払って観光に来ている人たちが本当の北アルプスを見る事ができず残念だ。
西穂高口では観光客の視線を浴びながら登山準備を進める。ザックカバーをかけてレインウェアを着込み9:15に出発するが、外へ出ると遊歩道は除雪されているものの両側には、かなりの雪が積もっており、少し先の登山道からは完全な雪道でアイゼンを着けないと滑って歩けない。さらに西穂山荘までは冬季登山道のためか思っていた以上に急で(アイゼンを着けての雪山の登りもあってか)バテバテ状態となり、数歩行っては止まり、なかなか足が進まない…。かなり急登を進んだあたりで前から3人組のオジサンとすれ違い「もう少しで西穂山荘だよ」と教えていただいた。ほどなくして西穂山荘に到着。
西穂山荘には多くの登山者が軒下で雨宿りをしたり食事をしたりしている。みんながみんな立派な装備で、誰もが本格的な登山家のように見える。こちらはスパッツすら付けない(持っていない・・・)カッパ姿で、いかにも素人丸出しの格好に恥ずかしさすら感じる。しかも20人近くの登山者すべてが西穂高岳または独標まで行ってきた後で、今から登る人は誰もいないようだ。雨は激しくなり、行こうか、このままロープウェイまで引き返して帰ろうか軒下で延々と悩む。それ以前に、どこから西穂高岳に向かえばいいのか登山道すら分からず、他の立派な装備の登山者に聞くのも恥ずかしい…。そんなこんなで40分以上も悩んでいると山の上から4人組のパーティーが下山してきた。「よしこれで登山口はわかった♪」自分で想像してた方向とは全然違っていたが(笑)。急いでザックを担ぎ、再び出発。ただし安全面と下りのロープウェイの最終時間も考慮して登りは13時30分までとし、それでも西穂高岳に着かなかった場合は潔く諦めて引き返す事に決める。
ほどなくして丸山を通過し、浮き石だらけの斜面を登りきると尾根は細くなり、霧の中の岩峰を登ると独標に着く。この頃には雨だけでなく風も激しくなり突風に吹き飛ばされそうになる。悪天候で展望はまったく無いが、独標から目指す西穂高岳方向を見ると岩稜がたちまち足元から切れ落ちていて、ここで引き返す登山者が多いのも頷ける。崖のような岩場を下り、再び登る…独標に『11峰』とペンキで書かれていたのを見て???だったが進むにつれて、その意味がわかってきた。どうやら西穂高岳が『1峰』と言うことらしい。視界が悪く先の景色はまったく見えないが晴れていれば進む稜線がノコギリの刃のように連なっているのだろう。その大小10以上のピークの中にはトラバースできる所もあったが、よくルートを確認せずに岩を上へ上へと進んでしまい大半のピークを登ってしまう結果となる。雨で滑りやすい岩場と高度感、まったく誰とも会わない不安と戦いながら、西穂山荘から1時間45分でようやく目標の山頂にたどり着く。
いつもなら下山は少しは気楽だが、今回は通ってきた道の険しさから復路も緊張感が続く。独標を越えた辺りから、ようやくのんびりムードとなり西穂山荘でアイゼンを着けて、そのまま西穂高口まで下山する。
西穂高口駅では、雨と汗まみれの姿を興味深げに見る観光客の目を気にしながら着替えを済ませ、そそくさとロープウェイに乗り込んで一気に下界へと下りる。温泉にも寄らず滋賀県着は20:40。充実感と達成感に満ち溢れる中身の濃い山行となったと同時に、さらにレベルの高い岩稜コースを求めて西〜奥穂のルートも挑戦したい気持ちが高まる。
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