旧碓氷峠周遊〜雲場池-離山 アプトの道-旧中山道 いにしえ人の足跡を訪ねて
- GPS
- 08:21
- 距離
- 32.7km
- 登り
- 1,400m
- 下り
- 1,389m
コースタイム
- 山行
- 7:33
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 8:48
天候 | 晴れ 碓氷峠周辺は曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
碓氷峠鉄道文化むら前駐車場、無料。横川駅前でもOK。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
めがね橋〜栗ヶ原は、山と高原地図ではその他の道となっている、旧中山道。 |
写真
感想
平野部に紅葉の訪れ。街路樹のイチョウやハナミズキが秋色に染まる。明日7日は立冬。季節の移ろいの早さを改めて感じる。昔の人は見上げる山の紅葉や旬の食べ物など、身近にある物の変化で季節を感じたのだろう。今回の山行は、いにしえ人の足跡をたどって行く。
前橋を5時30分に出発。碓氷バイパスから見る裏妙義が朝日に浮かび、紅葉の錦が輝いていた。プリンス通りの紅葉並木も見事だった。信号のない交差点六本辻を東へ回り、雲場池観光駐車場へ。外人墓地の脇にある砂利の無料駐車場。
雲場池の南にあり、もっとも近い雲場池駐車場は有料で普通車500円。貸自転車もあるのでサイクリングもしたい人にはお勧め。約3分。観光駐車場は六本辻を過ぎ北上すると雲場池。約7分。
早朝7時の雲場池はまだ空いており、近所の方々が散策していた。赤い紅葉群が目に飛び込む。静寂の水面に景色が映り赤色を倍増させていた。水鏡とよく言ったものだ。八方池と比較すると紅葉しか映らないので迫力不足なのは否めない。白駒池の縮小版だろうか。
池の周りを散策する。カモが静かにやってきて水面を揺らす。風もないのでしばらくすると鏡に戻る。紅葉が朝日に照らされ眩く白飛びするが、水面に映る景色は元色そのまま。湖畔で天橋立のように股下から眺めたが、上下反転でも見える景色は違和感なく見ることが出来た。
一周し記念撮影していると、観光客や中国からの観光客も押し寄せてきた。早々に退散して離山へ。別荘地を歩きながら景色を眺める。二ホンリスが一軒の庭の樹木でちょこちょこと動いていた。可愛らしいが動きが速く、あっという間に樹木の上へ。
離山別荘地に入る前に立入規制の看板があり、一般車両は通行できない。登山者は徒歩でのみ入れる。豪邸が立ち並ぶ別荘地を歩いていく。私の家はウサギ小屋どころか、ネコの段ボール家だ。羨ましく思う前に、掃除が大変だろうと要らぬ心配をしてしまう。金持ちは自分では掃除しないか・・・。
登山道入り口はオープンゲートがあり舗装路から石畳へ。落葉が堆積した秋の道を歩いていく。月曜日の早朝、治山工事も休工中で人の気配すらしない。小丘を上がるビクトリーロードを行くと離山山頂。目前の浅間山がガスを頂きに乗せ、裾野が雄大に広がっている。八ヶ岳は見えかったが、北アルプスは冠雪した稜線部が見られた。
踵を返し散策路を下る。別荘地を再び進み、庭の紅葉をゆったりと歩きながら眺める。そのまま下って東部小の所に出た。紅葉するカラマツ並木を眺め六本辻へ。雲場池駐車場は入庫の車両が増え始めていた。戻った観光駐車場は半分埋まっていた。
再びプリンス通り、碓氷バイパスを戻り碓氷鉄道文化むらに駐車。アプトの道へ。平日でも紅葉シーズンなので歩く人が大勢いた。旧丸山発電所の内部を公開をしており折角なので見学。初めて入った。説明係の方から丁寧に案内された。
赤黒く紅葉した並木のアプトの道へ戻り歩いていく。気温20℃で暑く半袖に。とうげの湯から、碓氷湖から歩かれる方も多く、第一隧道を抜けたあたりからさらに人が増えた。
第三から第五隧道になると、軽装な観光客やカメラマンが目立ち始めた。第五隧道を抜けると第三橋梁めがね橋。撮影ツアーの団体20名ほどがトンネル出口と東端を占領し、いつもの撮影ポイントへ行くのも苦労した。案内者がいるが、あいまいな指示でまとまりがない。撮影しても動かずマナーが悪い。
その中に強引に突っ込み撮影し、強引に出てきて橋梁を歩いていく。橋梁西端から見る刎石山の紅葉が素晴らしかった。第六隧道へは行かず階段を下りて撮影。駐車場も歩道も混雑し平日とは思えないほどだった。
めがね橋を見上げてそのまま北上。階段や橋梁から好奇の視線を感じる。「あの人どこに行くのだろう?」作業道を歩くとゲートがあり立入禁止となり碓氷川を渡渉する。旧中山道へ。今日のメインコース。山と高原地図では長破線の道。
九十九折りの急坂を登る。数回渡渉があり水量が多かったり泥が深い所もある。ルンゼ状の断崖を右に見ながら碓氷川沿いを歩いていく。紅葉が美しく彩っていた。岩を迂回するように巻いて登り上げるとさらに美しい紅葉の尾根。
登山道から外れその尾根に登る。秋色の景色に囲まれ稜線を歩んでいく。目に入るもの全てが紅色。温かい色に包まれて幸福な気分に満たされる。見上げると赤や橙、黄の紅葉のベール。美し景色を独り占めして佇む贅沢。
栗ヶ原分岐に出ると登山者とすれ違うようになった。安政遠足のコースで紅葉シーズンだからだろう。軽井沢に近い影響か外国の方も多い。私は「こんにちは」ではなくなぜか「Hallo」と挨拶された。無国籍男。ためしに日本人から「こんにちは」と挨拶された時に「Hallo」と言ったら微笑まれた。違和感がない彫深い顔。
山中茶屋跡で昼食。天ぷらうどんを作って食べた。なぜかおぎのやの釜めしの釜が落ちていた。私は高崎だるま弁当のほうが好み。登利平も好きだ。
再装備して子持山へ。藪がやや濃い道を歩くとカラマツ林となる。黄金の紅葉が美しい。陣場ヶ原分岐を左へ。右は安政遠足の峠コースで林道となる。U字状の道を歩んで行くとせせらぎが聞こえる。思婦石分岐。下の沢は碓氷川源流。ワサビを栽培している。
林道から舗装路へ。下界の匂いがする。関所番のクマのぬいぐるみを素通りして熊野皇大神社へ。参道を上がり参拝。右手と左手で別々に引いたのだが、意外な結果が待っている。
茶店先の見晴台へ。長野群馬県境の旧碓氷峠からの景色を俯瞰し下山。復路は安政遠足峠コースを下っていく。午後2時を過ぎ、人の気配すらない薄暗く淋しい道。景色を眺めつつも心を無にして歩いていく。
四件茶屋跡先「覗」から坂本宿と上信越自動車道が見えた。まだまだ遠い。そこから左に曲がるように下りた時、ふっと気配。カモシカが私の足音を聞いて沢へ逃げていくところだった。「カモシカ〜」と呼び止めると、反応して止まってくれた。やはり心が通じ合う同士。見返り私を見つめていた。しばらくすると下に待つ仲間の所へ走り去った。
急坂を下り鉄塔下を過ぎると、旧道を走る車の喧騒が聞こえた。登山道口に下りると再び下界に戻った気分。だがまだ旅は終わらない。旧道を歩いてとうげの湯からアプトの道へ。暮れ行く西日を浴びて廃線沿いを歩いていく。
駐車場に戻ると停まる車はもう少なかった。裏妙義の紅葉を眺めつつ着替えて帰路へ。昔の人は苦労して峠を越えたが、四季折々の景色を眺めて季節を感じて歩いのだろう。美しい紅葉の旧中山道を歩き、いにしえ人の足跡に少しだけ触れられたような気がした。
コメント
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growmono さん こんばんは、
と言っても、飛び石のご挨拶。
毎週2日は山に入っていますね・・・前橋は山の裾のですけども山と変わりはない。
軽井沢は平日なら混まないかな、でも紅葉の時期ですから混んでいるのでようね、
紅葉に眼鏡橋、そして、カモシカ遭遇率の多さ、
おまけはおみくじ「しろこさん」の分も含めて「大吉」いいでないですか
山歩きのベストカップルを得たようですね??
こんばんは、yasioさん。
土曜日は紅葉散策でゆるゆると県北西部を回ってきました。
月曜はソロですので、好きなようにプランを組んで行きます。オンオフの切り替えというよりターボを効かせるかですかね。shilokoさんもかなり歩けるようになりましたから。
北の天気予報が悪そうでしたので、アプトの道を計画してました。それを骨格にして歩ける道を足していくと、このような山行になります。我ながら遺跡見学と紅葉観賞でいいプランに仕上がったなと思いました。
おみくじはびっくりしました。同じものしか入っていないのでは?と思いたくなるほどです。今年の赤城神社でも大吉でした。これで一生分の運を使い果たしたと思います。そもそも運などないのだろうと思ったますが。
紅葉観賞も多くてあと2回で終わりにする予定です。いよいよ氷と雪のシーズンに入ります。装備も準備万端です。
growmonoさん
こんばんは
軽井沢、離れ山と碓氷峠を一往復とはさすがです!
季節が良いと思い切り飛ばしますね。
紅葉も最高、距離も最高
トレランも顔負けです。
丸一日暴れまわりお疲れさまでした。
こんばんは、iiyuさん。
安中軽井沢の県境をぶらぶらしてきました。
最初の計画では軽井沢離山から横川まで行こうと思いましたが、帰りがバスとなり面倒なので止めて、アプトの道を行くことにしました。yamayuriさんも行かれてましたよね。
アプトだけではすぐに終わってしまうので、めがね橋から旧中山道へ行ける道があるので、これを利用しない手はないと思いつき山行プランを固めました。午前中は晴れ間が望める軽井沢へ行き、雲が流れたころ横川を出発できるようにしました。暑かったです。
軽井沢から横川の直線距離も含んでますので、実質の歩行距離は約33kmです。約53000歩でしたね。めがね橋は混んでましたが、他は静かでいい山行でした。楽しかったですね。来年はshilokoさんも連れて行こうと思います。
growmonoさん こんばんは
めがね橋から碓氷峠ルートまで行くことが出来るのですね。
一度、碓氷峠を歩いた時、通行止めで通れないと思っていま
した。その時は仕方が無く、自動車にビビりながらルート18
の旧道を軽井沢に向かいました。今度、軽井沢に行く時は、
このルートで歩きます。それにしても、いろいろと回ること
が出来て楽しい1日でしたね。
埼玉のchii
おはようございます、chiiさん。
アプトの道と旧中山道の良い所取りのコースです。
山と高原地図を見ると長破線で記してあり、その他の登山道と分類されています。
景観はほとんどなく寂しい雰囲気ですが、紅葉時期は素晴らしい道です。
碓氷湖付近の登山道から行くと、樹林帯内の足場は悪く刎石山までの急坂もありますよね。めがね橋から行けば迂回することになります。栗ヶ原までは渡渉がいくつかあります。雨後の増水時は注意が要ります。また泥地もありますので、ぬかるみには注意してください。
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