再びマニアックルートで南雨乞岳・雨乞岳へ
- GPS
- 07:34
- 距離
- 8.0km
- 登り
- 839m
- 下り
- 833m
コースタイム
天候 | 晴れ 【気温】 榎谷へ入る:6℃ 雨乞岳:4℃ 稲ヶ谷二股:8℃ 林道に帰着:12℃ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
榎谷林道入口へ移動。(路肩に2台程のスペース) |
コース状況/ 危険箇所等 |
武平トンネルを滋賀県側へ抜けて、雨乞岳登山口を見送り右手に現れる 舗装道路が榎谷林道です。現在は治山事業の工事が進行中です。 【榎谷】 倒木に塞がれた谷を入ると三股になり、中央の谷上流で二股になります。 谷が浅くなった辺りで山腹から北上して稲ヶ谷左股と榎谷を分ける 乗越の尾根に合流します。徒渉を繰り返しますが流れは浅く、歩行に 支障は有りません。 【仮称:稲ヶ谷扇形尾根】 稲ヶ谷三股の中央右岸から西へ弧を描くようにして南尾根1170m地点に 登り詰める尾根です。概ね中央右岸寄りを意識して歩けば、 ルートを誤る事は無いと思います。植林帯からブナの林に変わると 明るい尾根に変わり、展望も楽しめます。 【雨乞岳から稲ヶ谷二股へ流れる尾根】 山頂から稲ヶ谷本流と左股の支流を分けて南東へ流れる急な尾根です。 笹を掴みながら急降下するとやがて尾根芯は岩と藪に遮られます。 東側の斜面をトラバースするように逃げる辺りが核心部で曖昧です。 コブの基部から茂み抜け、浅い谷地形を経て二股に着地すると 稲ヶ谷登山道に合流します。 【乗越の尾根から榎谷三股へ南下する尾根】 乗越から大岩の基部を辿り東向きの尾根筋で二度程鞍部を過ぎた 小ピークから南へ派生する小さな尾根ですが、傾斜は一級品です。 やがて尾根幅が広がりますので、右側の榎谷中央の谷を意識して 下り、緩んだ尾根の突端からは右股の右岸へ降りて三股まで下ります。 |
写真
感想
「雨乞岳から稲ヶ谷へ下る尾根があるよ」とSさんから連絡が入った。
マニアックルート第2弾として、今回も榎谷林道から周回する。
治山事業の重機を横目に舗装された林道を上がって行き、
舗装が尽きるといよいよ荒れた榎谷の入口となる。
倒木をくぐったり跨いだりしながら右岸寄りを進むと顕著な三股に出る。
右股を横切り中央の左岸から概ね谷芯に従い靴底を濡らして北へ向かう。
しばらくして現れた二股は右股の浅い流れに沿って進むと
次第に谷地形が浅くなり山腹が近くなる。絡むように気持ち左へ進むと
植林を透かして左手に尾根らしきラインが覗け、小さな急尾根に出合う。
アキレス腱を限界まで伸ばして登り切ると東西に延びる尾根に乗る。
左折すると踏み跡が交差する石柱の立つ小さな鞍部に出る。
北へ下ると稲ヶ谷に出るので稲ヶ谷乗越と呼ばれているようだ。
斜面に絡んで稲ヶ谷に下ると、初めての正規登山道となり、
半分に割れた標識が雨乞岳を教えているが、
歩く人も稀になったしまったのか踏み跡はハッキリしない。
標識の先で三股となり、中央左岸の盛り上がりが目指す尾根だが、
崖を持つヤセ尾根になるのでしばらくは右股・本流に沿って大きく
左から捲くようにして広い斜面のような山腹を斜めに上がり、
中央の右岸寄りを強く意識して植林の広い尾根を登ると、
やがて別の尾根に乗り換えたかと感じるほど様子が一変し、
明るいブナの林になる。
徐々に曖昧な斜面が尾根形状に変わり、展望も得られるようになる。
向きも西向きに変わったのだろう、鎌や御在所を背にして高度を稼ぐと
笹の斜面が更に傾斜を増して南尾根に吸い込まれる。
青空に向かって直登すると1170m地点で南雨乞の南尾根に立つ。
遮る物の無い尾根に出て、ゆっくりと休んだ後は好展望の尾根を
北へ向かおう。南雨乞岳を過ぎ徐々に深くなる笹の海を漕ぐように
雨乞岳に出ると小さな雲が去来し僅かに風も出てきた。
「大峠の澤」上にある小さな空間で風を避け車座になって昼食を摂る。
他愛のない話をしながらの昼食はあっという間だ。
青空が戻って来たのを機に腰を上げる。
南雨乞岳側へ僅かに戻り南東へ派生する笹の支尾根へ踏み込む。
腰が埋まるほどの笹を分けながら下る尾根は眺めたように、
なかなかの傾斜だ。笹の葉に足を取られないように慎重に下るので
時間がかかりそうだ。
やがて笹の丈が短くなると僅かながら踏み跡も認められる。
一部の方に歩かれているようだ。
やがて尾根芯が藪や岩で遮られるが、左斜面をトラバースするように
廻り込み、コブの下から浅い谷へ下るとしばらくして支沢の奥に
水音が聞こえ始めた。
笹の下生えとブナが美しい斜面から谷側へ尾根筋を離れると
ハッキリと二股の合流点が目に入り稲ヶ谷の左岸に着地する事が出来た。
小休止の間に二股で観察すると右股の左岸寄りに登山道らしい
踏み跡が延びていた。今でも現役の登山道として使われているのかな?
帰路はそのまま稲ヶ谷登山道から再び乗越の小鞍部に上がり、
先程歩いた尾根下をしばらく戻り、小さな鞍部から尾根筋を辿ると
「鮎河財産区」の石柱が埋められた小さなピークとなり榎谷に向かって
南下する小さな、急な尾根が派生する。枝や幹にすがるようにして
急降下するとやがて右手下方に榎谷中央の白い河原が覗けるように
なると傾斜が緩み左から近づいた右股の右岸をルートに選ぶと
まもなくして見覚えのある三股合流点に戻り周回を終える。
コメント
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こんばんはonetotaniさん
稲ヶ谷付近はもちろん歩いた事はありませんが、レコで拝見する限り殺伐とした荒れた谷は奥の畑谷や谷尻谷とは異質な感じです。同じ滋賀県側でも随分様子が違うんですね。
稜線上の笹原と谷との雰囲気が違いすぎて、同じ山を歩いているとはとても思えませんね。このルートはなかなか食指が動きませんが、様々な斜面を縦横無尽に踏破できる皆さんのスキルの高さを感じました。充実感いっぱいの山行お疲れ様でした。
teppan2013さん 今晩は。
仰る通りとても美しい谷とは言えませんが、谷も浅く徒渉に
苦労することもないのでルートとして使うには最適で、
取り付きからは想像が出来ないほど、上部は楽しい尾根が待っていました。
エスケープとしても相応しくないルートなので、お薦めできるものでは
ありませんが、急登を終えて南尾根から眺める展望は気持ちの
良いものでした。清水頭に寄り道できなかったのが心残りですが・・・。
先日は、お世話になりました。
これが、仰ってみえた、マイナールートですね。
稜線の、ササの広がりは、雄大な
眺めですね。
そこに至るまでの、ササに埋もれる
様子、谷道の、手強そうなこと。
これは、ルーファイのスキルと
このエリアの地形に詳しくないと
歩けないですね。
難易度高いルート、お疲れ様でした。
komakiさん 今晩は。
こちらこそありがとうございました。
おかげで最高の大川入山を体験できました。
今回の様なルートにも微かに踏み跡が認められ、一部の方は未知を求めて
歩かれているようですが、窯跡も各所で見られるので元は炭焼きの
作業道を歩かせてもらっているのでしょうね。
比較的麓に近いお山ですので、こういった事も鈴鹿の魅力だと思っています。
おはようございます。
昨年10月の第2弾ですね!
南雨乞までは、昨年と同じ尾根を辿られているのかな?
登りごたえ十分のマニアックルートです
下りは、これまた急傾斜の新ルート!
この辺りは興味があるので、昨年のレコと比較しながらじっくり拝見させていただきました
私は稲ヶ谷ルートを歩いたことがあるので、尾根上のルートがどうなっているのか、とても興味深かったです。
稲ヶ谷ルートも正規登山道といいながら、かなり荒れていたので、あちらから登る方は少ないのでしょうね!
そろそろ御所平へ行ってみようかと思っています。
天候があまり良くなさそうなら、教えていただいた最短ルートの活用も考えています
totokさん 今晩は。
登りは二度目ですので周りの様子を楽しめる余裕が有りました。
下山に選んだ尾根も登り途中で観察できましたので直滑降の尾根も
「いよいよ始まったか」って感じでした。
じつはまだ榎谷三股出合から南尾根へ直結する尾根のルートが有り、
歩いてみたいと思っています。その時は東雨乞から稲ヶ谷を下って
周回する事になるのかなと思っています。
船石林道からのルートを使うとこのエリアのコースバリエーションが
広がると思いますし、エスケープルートとしては最適だと思います。
今シーズンも積雪期にヨコネまで歩こうかなと思っています。
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