大見尾根〜大見湿原〜尾越湿原〜チセロ山
- GPS
- 08:30
- 距離
- 15.8km
- 登り
- 682m
- 下り
- 1,028m
コースタイム
- 山行
- 7:58
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 8:30
天候 | 晴れ/薄曇り/曇り/小雨/小雪? |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
京都バス - 出町柳駅前〜花背峠 640円 京都バス - 花背交流の森前〜北大路駅前 830円 京都市営地下鉄 - 北大路〜四条 260円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■花背峠バス停〜杉峠〜大見尾根〜小野谷峠 花背峠バス停からは普通の舗装路という感じですが、一般の車両の通行はほぼないはず。 杉峠からは林道歩きとなり、北上します。 倒木が電線に引っかかっており、下を通過する際には気になります。 近い位置にある滝谷山へ寄るのも良いでしょう。 P845の少し南辺り、左側にネットが見える地点ぐらいから尾根に取り付き、山道へ。 踏み跡は基本的に薄めで、所々で分かりにくくなります。 尾根芯がアセビなどで通行しにくい所では、トラバース道区間になっていたりします。 迷い込みそうな支尾根はあり、小ピークでは進行方向に注意が必要。 所々に倒木があり、それなりの対処が必要な場合もありますが、ここを歩こうとする人なら、問題ないでしょう。 アップダウンのあるルートを辿り、小野谷峠へ至ります。 ■小野谷峠〜大見湿原〜尾越湿原〜チセロ峠 小野谷峠から南東へ進んで行くと、湿原地帯が広がっています。 左岸の道を進み、写真53の辺りで右岸へ。 林道に出合い、大見の集落内へ入り、分岐で左へ。 舗装路歩きとなり、前坂峠を経て少し歩き、尾越湿原へ進んでいます。 湿原付近の詳述は避けておきます。 良く分からないままに進入するのは止めておく方が良さそう。 尾根に乗り、P746を経て、南からの尾根と合流し、チセロ峠に至ります。 ■チセロ峠〜チセロ山〜ちしょろ山〜花背交流の森前バス停 引き続き尾根を辿って標高が上がって来ると、倒木が目立つようになり、それなりの対処が必要になる所もありました。 チセロ山山頂の一帯は倒木で荒れ気味だけど、この後は山村都市交流の森の管理区域内となり、標識もきちんとあり、歩きやすい道となります。 ちしょろ山への道は問題なし。 古道峠からちしょろ山には向かわず、センターエリアへの道へ進んで行きます。 ちしょろ山からの道と合流し、下り切ると登り口に到着です。 林道歩きを経て、最後はやや高度感のあるトラバース道となり、山村都市交流の森のセンターエリアへ続く道に合流し、桂川に架かる橋の先に花背交流の森前バス停があります。 一般のルート以外も歩いており、特に危険な箇所はないものの、それなりに歩き慣れている人向きかも知れません。 誘い込まれてしまいそうな支尾根が少なくなく、所々で倒木などで進みにくくなっていたり、半ば藪漕ぎになったり、進路を見通しにくくなっていたり、他にもあるかと思われますが、ある程度の対処力を要するかと思われます。 以上は無雪期について。 今回は、山道では概ね40cm以上の積雪で、多い所や吹き溜まりでは60~80cmぐらいか、それ以上あるかも。 歩く人は少なそうでもあり、トレースがないのを覚悟して挑む必要がありそう。 秋に歩いた時の印象で軽アイゼンで進んだ区間が長くなったけど、ワカンの方が間違いなく楽な積雪量でしょう。 ただし、倒木やアセビなどの幼木への対処を考えると、ワカンだと苦労しそうな所も少なくないはずで、いずれにしろ大変だと思われます。 無雪期に歩いた上で、それでも歩きたい人向けでしょうか。 |
写真
感想
悩んだ末、今回は失われ行く花脊の鉄塔を近くからもう一度見るべく、ルートを設定。
解体工事が進行中なので、もう直下に行くのは無理だけど、大きさを実感できるぐらいの所を歩くのは十分に可能なのです。
そんな訳で、昨年の11月3日のルートを少し改変し、積雪状況などに応じて柔軟に対応すべく、歩いて来ました。
花背峠バス停にて下車し、スタートのはずなんだけど、iPadのGPSがうまく起動していないようで、位置特定ができない。
しばしの後、電源を入れ直し、何とかスタートです。
杉峠への道はほぼ除雪されており、順調に歩いて行くと、花脊の鉄塔が目に入って来ます。
何人かの方のレコや日記にあった通り、解体工事は進行していて、すでに高さをかなり失ってしまっています。
バランスの良さが失われており、「ああ、本当に姿を消してしまうんだな」という思いが深まって来ます。
進むにつれて見る角度が変わり、写真に収めて行きます。
杉峠を過ぎ、琵琶湖展望所へ進みますが、早くも雪深くて、軽くラッセルです。
鉄塔や比良山系などを撮影します。
何も遮る物なく近くから鉄塔を見られるのは、ここが最後になるので、しっかりと目に焼き付けておきます。
少し感傷的な気分になりながらも、先へ進みます。
ここからは林道歩きがしばらく続き、普段なら退屈になりがちだけど、それなりの積雪量でもあり、意外と歩くのに苦労するので、気が紛れます。
人によるトレースはなく、動物の活動が記されているのみです。
大見尾根の登山道への取り付き地点に到着し、ここで軽アイゼンを装着します。
予想以上に積雪量は多く、早くもワカンの方が良かったのではと思いかけるけど、11月に歩いた際の印象だと、ワカンだと進みにくそうな所があるはずで、このまま進みます。
登り始めてすぐのP845を経て下り始めると、落とし穴かと思うぐらいの所に足を取られ、軽くパニック状態。
幸い、すぐに脱出し、ケガもしていないし、気を取り直して先へ進みます。
積雪量は40cm以上あり、多い所や吹き溜まりでは60~80cm以上ありそう。
新雪ではないので、踏み抜きが均一ではなく、歩を進める度に雪がどう反応するかが異なり、心身共に疲れが溜まります。
倒木やアセビなどの幼木が雪の下に隠れており、何度となく変な踏み抜きに見舞われます。
疲労困憊になりながらも、P877に到着。
想定よりも遅れており、予定を無事にこなす事ができるのかが心配になり始めます。
苦労を強調した文章を連ねてしまったけど、冬の京都北山らしさを感じさせる情景の中を歩くのはもちろん楽しく、心地良い孤独さを満喫していたはずなのです。
そんな感じで苦しくも楽しく歩き続け、P771を経て、何とか小野谷峠に到着です。
救出したピークハンターさんのプレートは見当たらず。
ゆっくりと休憩している余裕はなく、パンを一つだけ食べて、出発。
少し進むと、大見湿原へ至ります。
人によるトレースはなく、所々に動物の歩いた痕跡があるのみです。
どちらに進むか迷っていると、変な進み方になり、ぬかるみに足を取られてしまいます。
ワカンに転換すべきだったのだけど、そのまま進み、湿原内を歩くのも止めておきます。
整った姿ではないのだろうけど、京都の山域では得難い雰囲気が広がっており、ようやく積雪期に歩く事ができた喜びがじんわりと心に広がります。
曇りがちだった天気もこのタイミングで晴れ間が見られるようになり、日頃の行いの良さを実感です?
穏やかな道中のはずだけど、ここでもラッセルが続いており、疲労はさらに蓄積。
最後のススキの平原にはスキー板によるトレースがあり、久しぶりに人の気配に遭遇です。
そのトレースを利用させてもらったけど、効果は薄く、踏み抜き過多で、膝はがくがく。
何とか林道に合流し、すぐ先で道は完全に除雪されており、軽アイゼンを外します。
ヒノコ方面への分岐に到着し、ヒノコ経由で百井別れバス停へ下るかを検討しますが、とりあえずは尾越までは予定通りに進み、そこで判断する事にします。
分岐には車両向けと思われる『全面通行止』の表記があり、その先はそれなりの積雪量のようなので、軽アイゼンを付け直します。
道にはくっきりと轍があり、歩きやすいような、歩きにくいような。
こんなに遠かったかなと思いながら進み、前坂峠を経て、尾越湿原にやっと到着。
迷いながら歩いて来たけど、予定通りに進むと決め、湿原内へ。
これまでは端っこの道の跡らしき辺りを中心に進んでいたのだけど、この時期は湿原内を進んでも問題はあまりないはずと判断し、恐々ながらも歩を進めます。
人の気配は皆無だし、動物の活動の痕跡もほぼ見られず、時間が止まっているかのよう。
地形図にも表記の沢には段差があり、積雪期に越えるのはちょっと大変。
雪まみれになりながらも想定していた辺りに着き、ここかなという尾根へ取り付きます。
ここでも楽はさせてもらえず、もがくようにして標高を稼いで行きます。
ペースを上げないと明るいうちに下山できなくなりそう。
理性が語りかけて来るけど、体は重いし、心に余裕はなし。
P746でワカンに装備転換、そう思いながら進みます。
何とかP746に到着し、息を整えます。
しかし、ワカンの事はすっかり忘れてしまっていたようで、そのまま出発。
少し進んだ所で忘れているのに気付き、「おい、大丈夫か」と思いながらワカンを装着。
「さあ、出発」で歩き始めると、アセビ帯で進みにくく、出端をくじかれてしまいます。
その後はワカンの効果を実感しながら歩き、ペースが上がります。
とは言え、それなりに踏み抜きはあるのだけど。
チセロ峠に到着し、まずはちょっと急な斜面を登ります。
程なくして倒木が多くなり、対処に追われます。
ここは軽アイゼンの方が進みやすいはずだけど、この時には装備を転換するという発想はなく、とにかく前への思いだけで進み、展望所へ。
展望所からは平和な光景が広がっており、少しだけ疲れを忘れさせてくれます。
最後の頑張りで倒木を乗り越え、チセロ山山頂に到着です。
へろへろです。
ゆっくりしている余裕はなく、滞在は少しだけ。
先へ進み始めると、『交流の森』の標識があり、そこまでのピストンのトレースを発見。
当日のトレースっぽく、これを辿っての下山です。
すぐに南側の視界が開け、花脊の鉄塔が小さいながらも見えています。
次にここを歩く時には、もうその姿はないはず。
東屋にて少しエネルギー補給し、先へ。
分岐に到着すると、トレースは三本杉方面へ向かっています。
予定通りにちしょろ山方面への道に進む事にし、トレースとはお別れです。
その後も基本的には歩きやすい道なので、普通にラッセルして進むのみです。
古道峠に到着し、時間や疲労困憊を考慮して、ちしょろ山には寄らずに峠道を下ります。
ちしょろ山からの道と合流し、順調に下り続け、登り口に到着です。
ここでワカンを外し、林道を進みます。
少し進んで行くと桂川に出合い、最後は高度感のあるトラバース道となり、すでに暗くなりつつあるし、足元は滑りやすそうな雪だし、ロープ場の辺りはちょっと緊張します。
そこを抜けるとセンターエリアへ通じる道となり、程なくして交流の森前バス停に到着し、思ったよりもギリギリの時間になってしまったけども、今回も無事にゴールです。
この日も京都北山は静かでした。
ほとんどの区間において、動物の活動の痕跡が目に入るのみで、誰にも会わず、自分がどう歩くか、ただそれだけ。
反省材料はありつつも、しんどい行程を歩き切り、無事にゴールできました。
この山域のランドマークだった花脊の鉄塔は間もなく姿を消すのでしょう。
寂しさを感じるけども、今後も歩き続けたいなと思います。
コメント
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お疲れさまでした
バスに間に合ってよかった もし遅れていたら・・ 大変
標識が無い、踏み跡も無い状態でよく歩かれましたね
雪が深いときに踏み抜くと往生しますね
首くらいまで沈んだことがありました 脱出するのに苦労しました
vgさんも一人で歩かれているので気を付けてください
はい、かなり疲れてしまいました。
山行後に筋肉痛になる事はほとんどなくなりましたが、今回はきっちりと筋肉痛になりました。
途中までは焦りがあったけど、チセロ山に着いた時点でバスには間に合うと思い、その後は急ぎ過ぎないようにしていたら、意外とぎりぎりの到着になってしまいました。
あそこから鞍馬まで、暗い中を歩くのは大変過ぎるので、危なかったです。
olddreamerさんは歩かれているので分かると思いますが、大見尾根はアップダウンを繰り返すので、地形図での印象よりも大変な感じ。
積雪期は予想を超えるぐらいのしんどさでした。
今回の軽アイゼンは失敗だったはずで、また歩く機会があれば、その時はワカンで臨むようにしたいですね。
一定の踏み抜きが続くのであれば、少しは対処しやすいはずだけど、一歩ごとにばらつきがあると、大変になりますよね。
今回もそんな感じでした。
落とし穴みたいな所に落ちた時は焦りましたが、意外とすんなり脱出できました。
首ぐらいまで沈むのは怖いですね。
はい、山では安全第一。
必ずしもそのように行動できていない事があるので、注意しておかないと。
お互いに安全な山行を続けられるように願っています。
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