湯檜曽川・ケサ丸沢〜武能沢出合〜松ノ木沢ノ頭
- GPS
- 33:50
- 距離
- 16.5km
- 登り
- 1,558m
- 下り
- 1,739m
コースタイム
- 山行
- 9:48
- 休憩
- 2:50
- 合計
- 12:38
- 山行
- 7:53
- 休憩
- 1:05
- 合計
- 8:58
天候 | 晴れ(8/9)、晴れのち雨・曇り(8/10) |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
写真
感想
8月8日(火)
水上駅に寝るのは、3年前の白毛門沢以来だ。夜行列車がないためか、待合い室にはカギがかかり、自動販売機の前で寝た。けっこう暑い。虫はいなかった。
8月9日(水) 晴れ
タクシーで一ノ倉沢出合へ。駐車している車は少ない。休憩しながら、武能沢の出合へ。今回は、登山道を少し登り、魚止ノ滝をカットして湯桧曽川本谷に入渓してみた。
魚止ノ滝の上流の河原で、右岸側で最初に流入してくるのが白樺沢だ。
ゴーロを少し歩くと、出口にCS滝を持つ小さなゴルジュが出てくる。水の中に入り、途中から突っ張りで滝の下に出て、右壁より越える。
そして、沢が左に折れると小滝が連続する。4mの黒い滝は、右壁より越える。右手に同じような黒い滝の流入を見て、1本目の送電線の下にくるとスノーブリッジが現れる。その向こうに白樺沢の3段30m滝が見え、さらに国境稜線まで望むことができる。スケール感のある所だ。そのスノーブリッジの様子を観察し、上か下のどちらから通過するか、判断をする。そして、下を選び、すばやくくぐる。それを抜けた次の滝を高巻くが、急な草付のいやなトラバースになる。なんだかのろのろとした歩みで、ずいぶん時間が経ったのに、振り返れば、さっきの雪渓がまだすぐそこにあった。
白樺沢の3段30m滝は、湯桧曽川本谷の十字峡で正面に見える、抱返り沢出合の大滝のようで、「これを越えれば幸せの沢ですよ。」という感じで大きな関門として立ちはだかっている。しかし、どうやって登るのだろうか?
さて、ケサ丸沢に入り、2つの滝を直登して越えていくと、沢が左折するところで20m滝が現れる。ここを右岸の草付から越すと大きなナメに圧倒される。今度は、沢が右に折れ、二俣となる。出合の感じは、両俣とも荒れたゴーロで良く似ている。
右俣に入り、3段9mの斜瀑を越えると、2本目の送電線の下を通過する。先ほどの送電線からここまでが核心部のようだ。
やがて奥の二俣に出る。左の沢と右の沢の水温が極端に違う。ぬるい左の沢に入ると、すぐにナメと小滝が連続する。水量も減り、両岸の樹も降りてくる。10mの階段状の滝を瀑心から右手を越え、苔むした滝を分けながら8mの滝を右壁の窪みから抜けると、沢はいよいよ狭苦しくなってくる。後ろに鉄砲尾根の鉄塔が見え、さらにそれがみえなくなると旧国道(清水峠を越える登山道)を横切る。これで一安心だ。
その後、源頭ムードが高まり、沢が明るくなったと思うのも束の間、潅木・笹ヤブの狭苦しい窪状になる。沢を左、左と選んでいくと、蓬峠北側の小ピーク近くで稜線に出た。
ちょうど、ガスが出てきて、見晴らしはなくなってしまった。遠くに雷の音を聞きながら、登山道を下り、武能沢出合付近の湯桧曽川本流の河原にツエルトを張る。雨にはならなくてよかった。
8月10日(木) 晴れのち雨のち曇り
武能沢を数分遡って登山道に出る。そこから湯桧曽川沿いの道を、芝倉沢・幽ノ沢と横切り、一ノ倉沢からほとんど下ることなく湯桧曽川の河原に出た。対岸の、ゴーロの押し出しの沢がゼニイレ沢だ。上部に傾斜の強いナメが見えている。
対岸に渡り、荒れたゴーロを約30分ほどで二俣に着く。水は、左俣からだけ流れている。しばらく休憩する。
この左俣を見送り、しばらくいくと、ようやくナメが現れる。しかし、ナメが本格的に連続し始めた所で、どうも先の傾斜が強そうで踏み込めない。そして、うろうろある程度登っていると、天気が急変し、強い雨が降り出してきしまう。もうあとにもひけず、そのまま松ノ木沢ノ頭に出る尾根のヤブコギコースしか選択肢はなくなった。急な斜面から松ノ木沢ノ頭から南西に伸びる尾根に出て、見晴らしの良い岩峰に出るまで約4時間。その岩峰に出る頃、雨はやみ、対岸の谷川岳東面の壁に滝が流れている様子も見えてきた。その静かな岩峰から10分ほどで、ほぼ松ノ木沢ノ頭に出た。
あとは、登山道を下るだけ。よく、溯行の後、登山道は舗装道路のように見えると言うが、それを実感する。土合橋のたもとにある谷川観光ホテルでゆっくり入湯し、水上からの最終列車で帰京する。
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