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Yamareco

記録ID: 188443
全員に公開
沢登り
日高山脈

戸蔦別川上流域踏査(その1)

1993年08月09日(月) 〜 1993年09月08日(水)
 - 拍手
GPS
264:00
距離
132km
登り
15,437m
下り
15,389m
アクセス
コース状況/
危険箇所等
8/9 戸蔦別川林道沿いのベースヒュッテ(BH)入り。
 荷物の整理整頓、前庭の草むしり、便所の設置、近所の挨拶回り、水場の確保(幌尻牧場)、買出し(広野Aコープ)。風呂は嵐山国民宿舎(200円、ついでに新聞もここで読む)。夜は文献読みで就寝2:00a.m.。

8/10 戸蔦別六ノ沢P1792南面沢をCo1500位まで
 6:00起床。戸蔦別六ノ沢を往復。久しぶりの調査で効率上がらず。上二股から右股上部はヌルったナメ滝の連続。夜は地質図幅を頭に入れる。BH泊、就寝11:45p.m.。あまりにも寒いので防寒服が必要。

8/11 曇→雨。台風のため、林道沿いの斑レイ岩のマッピング(エサオマントッタベツ川出合からすぐ上流にある7号砂防ダムまで)と、北側のピパイロ川林道の偵察。車前輪右から摩擦音。BH泊。

8/12 6:00起床。台風の影響は思ったより小さかった。午前中は様子見ながらBHで文献読む。昼から戸蔦別本流の林道沿い斑レイ岩のマッピング(7号砂防ダムより上流〜八ノ沢出合まで)。晩嵐山へ風呂、BH泊。

8/13 晴れ→曇り 戸蔦別川本流遡行。主に角閃岩のマッピング。上三俣(Co1000)に前進キャンプ(AC)設置、泊。

8/14 晴れ→曇り→にわか雨 本流A沢(戸蔦別岳北東へ突き上げる沢)沿いのマッピング&サンプリング。AC泊。

8/15 小雨→曇り時々小雨 本流A沢のマッピング&サンプリング完了。一日中ずぶ濡れの調査で消耗。BH戻り。

8/16 晴れ(稜線上はガス) 気温平年並みに戻る。再び戸蔦別本流の上流部を攻める。本流沿いに戸蔦別Bカールのカンラン岩帯までたどり着く。AC戻り18:00越える。薄暗闇の中、18:30までなら何とか沢中を歩くことが出来そう。AC泊。

8/17 晴れ 本流から北戸蔦別岳北コルへ上がる沢をつめる。マッピング&サンプリング。この沢は難易度「!!」。Co1200付近の雪渓の処理に気を使う。下降は困難と判断し、稜線を北上・1901やや南から本流へ下降。AC泊。

8/18 晴れ時々曇り ACからB沢(Co1000の三俣から戸蔦別岳とその東1803との最低鞍部へ突き上げる沢)をつめる。稜線へ出て・1803へヤブ漕ぎ。八ノ沢へ急な支沢を下降。午後からひどく消耗し、ちょっとした段差で滑り落ち、やや鞭打ち気味となる。1週間のフル行動で限界か?19:00頃林道に出て、BH戻り。札幌から前田師範、中野雅子が合流。刺身と酒の差し入れ。

8/19 晴れ 気温やや高め。中野女史の卒論フィールド調査に付き合い、ピパイロ林道方面へ。蚊の大発生に閉口。帰り芽室町で買出し。夕食は天麩羅。

8/20 曇り→雨 蒸し暑い一日。再度ピパイロ林道、ピパイロ八ノ沢川の中野卒論フィールドへ同行。キュムレイト岩体のマッピングを手伝う。15:00に調査を切り上げたとたん、雨。冷麦を食べて嵐山へ久しぶりの風呂。気持ちよかった。芽室町で買出し。夕食うなぎ、すべて前田師範のおごり。

8/21 快晴 3人で戸蔦別A沢の巡検と戸蔦別岳登頂。この沢の源頭部は急な雪渓あり岩場ありでRoom一年班としてはちょっと難しい印象。AC泊。

8/22 曇り→雨 ACから下山。途中十の沢へ少し入り、ミグマタイトの産状観察。サンプルの担ぎ降ろしを少し手伝ってもらった。嵐山へ風呂。植田勇人遊びに来る。BH泊。

8/23 前田師匠、中野帰る。午前はBHで今後の調査の作戦練る。再び単独。午後から戸蔦別八の沢へ。帰り際、足を滑らせて釜に落ち、洗濯機状態でぐるぐる回る。危うく溺水するところだった。ハンマーなくす。

8/24 晴れ時々霧 戸蔦別本流C沢右股。AC泊。

8/25 快晴。この夏一番の天気。十の沢から・1925(1940峰南西側のポコ)へ上がる沢を詰める。この沢のマッピング&サンプリングで戸蔦別川最上流部を終了。帰り日没ギリギリとなる。12h半のフル行動で疲れた。BH泊。中野雨山調査で再び合流。

8/26 晴れ この夏一番の暑さ。十の沢下部の調査。アキレス腱が痛んできたのでハードな行動をやめる。BH泊。中野は一日中雨山。

8/27 台風11号接近。雨の予感の為、下部の林道の調査&これまでのフィールドデータまとめ。中野も早々と戻ってきた。時折強い雨。ラヂオでは台風の上陸で大荒れの予報が繰り返し流れている。雨のBH生活もまた良し。夕方、風呂へ。

8/28 台風11号上陸の為、完全休養。中野は雨山へ。午後より晴れ間出てくる。やや蒸し暑い位。帯広畜産大学の中村一郎へ会いに行き、美味いヤギチーズをもらう。この日札幌の松原へ連絡を取り、正月の台湾行きを決めた。夜中野とBHで飲み、話し込んでいたらいつの間にか眠りこけていた。

8/29 晴れ 朝4:30起床。昨日の完全休養で気力充実。戸蔦別川十の沢へ。林道脇の木が台風の風で何本か倒れていた。十の沢本流とその右股を調査。19:00帰還。やや鼻声。風邪薬飲む。ピーナツと干し葡萄も大量に食べて明日のフル行動に備える。十の沢にケリをつけるつもり。

8/30 晴れ→曇り 朝、体が重い。戸蔦別川十ノ沢の1940峰直登沢から1940峰に登頂し、ピパイロ東峰へ稜線を歩く。ピパイロ西峰をアタック後、西峰から十ノ沢を下降。19:30メゾン帰着。林道途中でヘッドランプ行動。疲れた。前田師匠の言っていたキュムレイトゼノリスは発見できず。本日で中野は雨山の調査終了。一緒に帯広まで出てビアー&ソーセージの店で祝う。久々の美食満腹で2人とも気分が悪くなる。この晩は中村宅に泊めてもらい、3人でワインを飲むが、疲れが出たのか早々と就寝。幸せそうに寝ていたらしい。

8/31 晴れ 中野は札幌へ戻る。再び独りのBH生活が始まった。BHでルートマップを整理しているうち正午近くに。突然、エホバの証人の3人組が勧誘に現れた。午後から戸蔦別川本流のACを往復。サンプルの半分を下ろした。晩、嵐山の風呂に行く途中、車のタイヤがバースト。林道の砂利に混じっていたホルンフェルスの角にやられたようだ。予め積んでいた予備タイヤのホイールサイズが合わず、交換できない。途方にくれていたら近所の農家のおじさんが通りかかり、親切にしてくれた。結局タイヤ交換は明日にし、おじさんの軽トラックを借り、風呂へ行く。22:00BH帰還。すぐに寝る。

9/1 晴れ→曇り時々小雨 朝7:30タイヤ交換に昨日の農家の近くの板金屋みたいなところへ行く。運よく同じサイズのタイヤがあり、交換してもらう。600円也。本日は7の沢左股→9の沢右股へのっこし調査。単調な岩相で調査がはかどる。9の沢はミニ「ヌピナイ」の様。ナメの沢で快調。お勧めの沢。BH泊。

9/2 10の沢ピパイロ直登沢から9の沢左股へのっこし調査。BH泊。

9/3 体が重い。明後日は台風接近で休みだろうと思って頑張る。8ノ沢上流部調査。角閃岩帯の端へ達する。21:00嵐山へ風呂。BH泊。

9/4 この日も体が重く、すぐに疲れる。限界か?8ノ沢B沢往復、角閃岩は見当たらず。15:00位から雨。この先の調査にヤル気がなくなってきた。どうしよう?BH泊。

9/5 雨 1日中メゾンで文献を読んで暮らす。タバコ消費量激増。16:00気分を換えて帯畜大へ行き、これまでのルートマップを作成するが、なかなか進まず。帯畜山岳部員鳴海君と3年目2人と中村一郎宅で夕食&酒。運悪く生焼け秋刀魚の内臓にアタった。中村宅に泊。

9/6 朝から雨 どうやら秋雨のようだ。昨日に引き続き、2日間の休養にはなった。体力はやや回復した様だが、気力はイマイチだ。この先チロロ川の調査が控えているというのに。一日中文献読み。夕方嵐山へ風呂。上美生で残り少ない貯金をおろす。

9/7 本流C沢左股の角閃岩体確認、サンプリング。B沢露頭のスケッチ。ACのデポを回収し、前半終了とする。晩に広野の「おらが喰い祭り」に参加して我を忘れる。

9/8 2:30起床、札幌へむけて出発。8時前に札幌に着き、まずは理学部へ。恵迪寮でシャワーを浴び、10時からの特別講義に出席。

感想

戸蔦別川林道沿いの拓成町160番地にあるログハウスをベースに戸蔦別川上流域の深成岩類を調査。
ログハウスはどんころ野外学校で知り合った原さんが自力で立てたもの。

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