土樽駅から平標山〜万太郎山 [新潟県 湯沢町]


- GPS
- 14:53
- 距離
- 29.7km
- 登り
- 2,629m
- 下り
- 2,660m
コースタイム
- 山行
- 8:49
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 10:03
- 山行
- 4:29
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 4:49
天候 | 13日→晴 14日→爆風の大荒れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
万太郎山からの下山は思った以上の傾斜なので、湿り気のあるときは要注意。 |
写真
感想
待ちに待った夏休み!
1日目はゆっくりして2日目は土樽駅まで下道で使いきり、3日目に平標山経由で登山開始、4日目に谷川岳経由で下りきる贅沢なプランだ。
気になるのが南海上にある大型の台風の存在だ。一応九州に向かっているみたいだけど、ひょっとしたら多少は影響あるかもしれない。
土樽駅は常に無人だし、帰りは群馬県側の土合に降りて電車で帰る事も可能なので、遠いが車はここに停めておいて、同時にここからのスタートとなる。
前日の晩からこの駅に車中泊して起きたのが6時だ。
飲み物だけでも9リットルはあるのでザックは凄まじく重いが遭難するよりはずっと良い。
平標新道を登っていく訳だが、思っていた以上に林道歩きが長く、夏の暑さも入ってきているのでかなりしんどい。
長い林道を歩ききった時には既に500mlの水分を飲んでいた。
いよいよ登山道に入ればなんと予想外の藪こぎを強いられ、しかも大して登らないために標高も稼げない。
この区間は沢筋と平行に進むため道も湿り気があり滑るが、さっきの林道歩きの暑さに比べればマシなのだ。
最後の徒渉で足踏み外し、濡らしてしまう失敗はあったものの無事に通過。
暑かったので帽子を冷たい沢の水に浸けて被る心地よさは堪らなかった。
さて、いよいよ平標山の本格的な取り付きとなる尾根を登るも、見た目以上に勾配がキツく100mも登り続ける事が出来ず、休み休み行くもこの度にアブが邪魔をする。
そうか、暑いのもあるがザックの重さが15kgもあることを忘れてた。
ただ、勾配がキツい事には変わりはないので熱中症にならないように休み休みアルバイトをこなして行けば、やがて展望が開けるようになり谷からの涼しい風も入っきたので随分癒された。
そこからはこれから登る平標山と仙ノ倉山が美しい姿で待っていた。
やがて高木がなくなり森林限界に達するとハクサンフウロやハクサンシャジンが咲き始め、どんどん疲れが癒されて、池のまわりにはコバイケイソウが咲き乱れるなかイワヒバリが沢山居るなど夢の楽園だ。
しかもこのルートを歩いて夏休みだと言うのに誰一人として会わなかった。
最後の直下を休み休み頑張って登りきれば、今まで会わなかった人がそこそこ居る平標山山頂だ。
山頂は今までなかった風が関東平野から強風として吹き付けてきて、暑さで疲れてる体を十分に癒してくれた。
景色は新潟県側は八海山、群馬県側は赤城山、鼻曲山、榛名山と元関東民だけあって懐かしさを感じた。
十分に休憩した後は仙ノ倉山に向かって歩き出す。
今まで歩いたことのない広大なスケールの美しい稜線は平標山までの登りの疲れを全て洗い流してくれて、気持ちの良い空中散歩を楽しんだ。
仙ノ倉山に登っている最中に雲に完全に巻かれてしまったが、途切れないお花畑を見ながらなので気にならなかった。
逆にピーカンであったら熱中症が怖かった。
仙ノ倉山山頂は完全に雲の中で寒いくらいだったが、だからこそ谷川連峰の最高峰。
天気の良いときの方が稀なのだ。
先は長いのでここでも十分に休憩をとる。
仙ノ倉山から東側に進むと斜面に豊富な種類のお花畑が彩っており、写真撮影に時間を取ってしまった。
仙ノ倉山を下りきると稜線は一風変わり、巨石が聳える尾根となり、その中で1番でかい頭がエビス大黒ノ頭だ。
その手前には避難小屋があるものの、3人位しか入れないような本当の避難小屋だ。
まさか俺が泊まろうとしている所もこんな小屋なのかと思いつつ先に進む。
エビス大黒ノ頭を過ぎると稜線は一気に標高を落としはじめ、次第に雲から抜け出すとあんなに下るのかというような暗部が見えて心が折れそうになるが頑張って下る。
暗部までは下りきったものの、万太郎山までの登りがえげつなく見えたが、途中の避難小屋まで登れば良いので気は楽だ。
そう思っていたが、予想以上に足が疲れているみたいで一歩一歩がしんどかった。
なんせ19キロは歩いているからだ。
何とか宿(避難小屋)に登りつき安心するも、やっぱりエビス大黒と同じだったんだと思った。
雨風凌げればそれで十分なのだが、生まれて初めての山での一泊としてはハードな内容だ。
まず俺以外誰もいない、外は暴風、3人が精一杯の収容のドラム型小屋はとても安心して眠れる内容ではなく、16時半にチェックインして5時にチェックアウトした間、精々3時間くらいしか眠れなかった。
とりあえず朝を迎えるも、天候は悪化しており暴風雲の中での山行となる。
台風の影響なのだろう、常に風速15m位の暴風が吹き付け、雨雲の中にいるため雨が降っていなくても周りが落ちない水蒸気なので自然に濡れていくため、カッパを装備して万太郎山へ。
万太郎山山頂に着いたが、相変わらずの大荒れの状態は変わりそうにはなかったので、谷川岳まで行ったところで辛いだけだと判断し、縦走を諦めて万太郎尾根を下る事にした。
稜線を外れて新潟県側に下ると暴風が収まった。
相変わらずの雲の中だが、暴風がなければ気は楽だと思ったが、万太郎尾根は中々の険しさで、とにかくザレの急坂で濡れているために一回転げてしまった。
樹林帯に入るまでは油断を許さなかったので、気疲れしてしまうも、ダケカンバ林に入れば勾配が収まり雲からも抜けたのでホッとした。
するとアブが絡み始めてきたが、流石にカッパ越しに噛みつくことは出来まい。
そういった意味でもカッパが最大限に役に立った。
尾根上のとある頭を過ぎたら、後は下る一方なのだが想像以上に長いので足が痛いし、カッパも暑くなったので脱いだ。
すると下から人が登ってきたので稜線の現状を教えて注意を促した。
やっとの思いで林道に降り立つも、ここから先も長い距離を歩かなければならない。
土樽PAを過ぎて、とある現場事務所に自販機があり、なんとオール100円とリーズナブルさに有り難みを感じてファンタグレープを購入し、上越線のトンネルの目の前で飲みながら涼しんだ。
そこからも長かったが、無事に土樽駅に戻りきりおしまい。
初めてづくしの旅になったが、嬉しかったのはザックに入れていた物全てを使った事だった。
水分もあと残り1リットル切っていたし、股ズレになっていたので縦走もやめて正解だった。
名山に登ったわけではないが、なんだかんだで良い想い出になって良かった。
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