越境 棒ノ嶺(棒ノ折山)〜白谷沢〜さわらびの湯


- GPS
- 04:43
- 距離
- 7.7km
- 登り
- 683m
- 下り
- 757m
コースタイム
(西東京バス 0741川井→0752上日向)
0754上日向BS→0811清東橋→0819登山口→0848祠<水分補給>→0917急登前<小休止>→0946棒ノ折山頂<休憩>
1011棒ノ折山頂→1024権次入峠→1046岩茸石→1102林道<休憩>→1203白谷橋→1237さわらびの湯<入浴・昼食休憩>
(国際興業バス 1418さわらびの湯→1502飯能)
(西武特急レッドアロー 1507飯能→1549池袋)
天候 | 曇り時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
最寄り駅:JR青梅線「川井」 バス停:西東京バス「上日向」 【復路】 バス停:国際興業バス「さわらびの湯」 最寄り駅:西武「飯能」 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【道の状況】 特段の危険箇所は見当たりませんでした。 棒ノ折山から名栗湖へ白谷沢を下る場合、岩が滑りやすいところもあります。 増水時は注意が必要でしょう。 【登山ポスト】 【下山後の温泉】 さわらびの湯:大人・3時間まで800円、広い無料駐車場(HP参照) |
写真
感想
3連休の2日目は曇り。最終日の方が天気はよさそうだ。いや、晴れすぎず、暑すぎずの天候は魅力だ。
午前4時半からスマホを睨んで逡巡を繰り返し、「やっぱり今日にする!」。5時5分前に起きて居間へ。
前夜のうちに荷造りを終えていた妻は余裕のモーニングコーヒー。私はひたすらザックに物を詰めた。
目的地は棒ノ折山(棒ノ嶺)。標高は1,000mに満たないが、東京から埼玉に越境して沢沿いに下る趣がある。
ガイドブックで知る「さわらびの湯」に浸かってビールを飲み、西武レッドアロー号に乗るのも楽しみだ。
午前6時39分立川発の青梅線が川井でバスにうまく接続する。立川駅のコンビニはタイムリーにも6時半始業。
かくして午前7時52分、上日向BSに降り立つ。手足のストレッチ運動を意識しながら車道をゆっくり歩く。
清東橋にも百軒茶屋にもよく整備されたトイレがあり、自販機では街中と同等価格の清涼飲料水が買える。
車道を右に折れて沢にかかる木橋を渡ると、ほどなく急登が始まる。道沿いのワサビ田は清流の証なのだ。
純白のガクウツギ、カナリア色のキツリフネ、意外に清楚なマタタビ……。空はdullだが、花々は瑞々しい。
「山と高原地図」によれば山頂まで1時間半。私たち夫婦の登りタイムは経験値で、その9掛けといったところ。
そこで約30分刻みで2回の休憩をとった。最初は「棒ノ折山頂まで1.1km」の道標。傍らの祠に手を合わせる。
ちょうど沢筋を離れ、植林された杉の間を真っ直ぐに伸びる階段に差し掛かる一帯で、いいアクセントだ。
階段を登り切ると休憩に適したスペースがあったが、「マムシに注意」の掲示が目に焼きつき、スルーした。
「ここだけじゃないでしょ、マムシ」と同行者。「休憩の適地なので注意喚起の意味があるんだろう」と私。
しばらくの間、緩い坂を登る。視界は植林に遮られて利かない。晴天なら強い日差しを遮るターフでもある。
同じバスを降りて先に行った男性が見えてきた。再び急登になる前に2回目の休憩。水分を十ニ分に補給する。
歩き始めると、すぐに汗が噴き出す。「あと0.2km」の道標を見た妻が「0.2kmだと元気づけられるわね」と。
「よっし」「さあ」と声を出す私。スポーツ医学的にシャラポアや福原愛ちゃんと同様、力を振り絞る行動だ。
ほどなく針葉樹林の先に淡い緑色の広葉樹が見えてきた。「あれが頂上だ」と、自らに言い聞かせるように呟く。
それは正しかった。東屋が建つ頂上は広く、数カ所のベンチに10人余りが腰掛け、ゆったりと時間を過ごしている。
北側180°の視界は、空気が澄んでいれば遠く武尊山、日光白根山、男体山、釈迦ケ岳まで見渡せるはずだ。
この日はあいにくの曇り空。はっきり見えるのは雲海から頭を出している大持山と武甲山など一部にとどまる。
その雲がかえって趣を醸し出していることに気づくのに、そう時間はかからなかった。周囲の人々も満足げだ。
下りは権次入峠から左に折れ、白谷沢に沿って麓の名栗湖を目指す。下りは苦手なので余裕を持って出発する。
「棒ノ折」に掛けたわけではないが、棒が折れる軽量、コンパクトのストックを下りの歩きで試すことにした。
ただし、使ったのは妻。なぜか自分のストックを持ってこなかったので、私だけが使うこともできず貸した。
白谷沢はところどころの勾配が急で油断禁物。それでも上り下りの老若男女が道を譲り合いながら楽しんでいる。
林道の東屋を過ぎると、渡渉ポイントが次々に訪れる。蒸し暑い夏の日、安全に涼を満喫できる絶好のコースだ。
白谷橋には沢から引いた水が流れていて、靴に付いた土を洗い流すのに重宝した。さわらびの湯までは20分ほど。
温泉に浸かっている間に、空の雲が徐々に消え始めた。「明日の方がよかったか」という思いも少し去来した。
しかし、脱衣籠に入れたシャツは汗でずしりと重い。日差しが出ていたら熱中症になっていたかもしれない。
振り返れば、この朝、思った通り。晴れすぎず、暑すぎずの絶妙な天気に恵まれて、充実した山行だった。
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