七倉岳 胸突きよりきつい?鼻突き八丁に初挑戦


- GPS
- 07:05
- 距離
- 9.0km
- 登り
- 1,487m
- 下り
- 1,475m
コースタイム
09:10天狗の庭
09:55七倉岳山頂10:15
10:25船窪小屋10:45
11:05天狗の庭
13:10駐車場
歩行時間6時間25分
天候 | 晴れ後曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
七倉山荘、ゲート手前(一般車はここで通行止め) に広い駐車場とトイレがあります シーズン最盛期の日曜日なので 駐車場は満杯に近い状態でした |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道は良く整備されています 標識もはっきりしています 急坂での、滑落、つまずきには十分注意してください 帰りの温泉は「高瀬館」に寄りました 大人700円、広い露天風呂(混浴)もあります お湯は透明、熱めです |
予約できる山小屋 |
七倉山荘
|
写真
感想
週初めからずっと完璧な山日和が続いていました。
それなのに、何故たった一日しかない仕事が休みの週末がこうなってしまうのかと
悔しいやら、情けないやらではありましたが
とにかく、鼻突き八丁に初挑戦しようと行って参りました。
予報は、午前中10%ですから、出来る限り早く山頂に到達したいところです。
前夜、駐車場で仮眠し、夜明けと共にスタートすれば良かったと
後悔しきりですが、もう間に合いません。
鼻突き八丁が自分にとってどれくらい苦しいのかを
今日は試してみる日と決めました。
ところで、この駐車場には何回も来ているにもかかわらず
登山道入り口がどこにあるのか知りませんでした。
登山補導所に立ち寄り、届けを提出した折、親切に教えていただきました。
七倉岳日帰りですと言うと、登山道入り口の案内と
お気を付けての言葉が返ってきただけで、一寸淋しくなりました。
補導所に寄る方々は何泊もして北アルプスを縦走する方が殆どなのでしょう。
長期の休みが取れたらなあと、ロングトレイルをこれから歩かれる方々を見て
つい羨ましくなってしまいます。
ゲートの先の橋を渡り、トンネル手前の右側に
これから行く苦しい登りの登山口の真新しい標識がありました。
船窪小屋まで6時間と書かれている文字はすぐ忘れる事にしました。
気にし続けていたら、それだけで余計に早く気力が萎えそうです。
やおら急坂のジグザグ道が始まりました。
この道は高瀬ダムに通じるトンネルの上をかすめて山腹を登り
七倉尾根に取りつくようです。
鼻突き八丁どころか、最初の急坂で意気消沈、弱音を吐きたくなりました。
毎晩寝苦しい日が続き、睡眠不足気味(そこにオリンピックも輪をかけ)で
ちょっと体力的にも自信がなくなっています。
登りはなんとかなっても、下りはこの急坂をまた下って来なければなりません。
それを考えるとますます憂鬱になってきます。
岩を縫う歩きにくい道あり、ザレあり、木の根が張り出してつまずきそうな箇所あり、
バラエティに富んだ歩きにくさです。
先週の百名山(妙高山)人気に比べたら、
どう見ても七倉岳には団体客はいないだろうと思い、やや安堵です。
七倉尾根に取りつく近辺迄、登りの方を数名追い越し、
鼻突き八丁にさしかかる頃からは、下山者とすれ違うようになりました。
今朝、船窪小屋を出発してきた方々と思われます。
単独の方や、数名のパーティのみで、登山道はとても静かです。
なので、遠くから近付いてくる人の足音がはっきり聞こえます。
尾根に到達してしばらくは緩やかな道、平坦な道ですが
ブナ林が、針葉樹林帯に変わり、再び激登りが始まりました。
これが噂の鼻突き八丁!
木の根の張り出した急坂はつまずきやすく、
段差の大きな岩の登りは、コンパスの短いkyom4には膝に来るきつい登りです。
梯子が掛けられている場所は垂壁に近い岩場などにもあり、
なかなか気が抜けません。
やがて、急坂はそのままですが、低灌木帯になり、這い松帯になり
いつのまにか、美しい青空の下を登っておりました。
ところが、なんと意地悪な天気でしょうか!
つい数分前まで見えていた山々や、足元のダム湖は
「天狗の庭」に到着すると雲に覆われ何も見えなくなっているではありませんか!
泣きたくなるような天気の悪戯です。
日陰のない稜線歩きには、このくらい雲があった方が良いと
負け惜しみ半分ですが、気を取り直して歩き続けます。
がっかりしたせいか、ますます足の運びもペースダウンの感じですが、
稜線の脇に咲くお花畑の花々に、気持ちが引き立てられました。
突然、視界が開け、例えようもなく大きな立山の風景が飛び込んできました。
初めて見る天上の風景にただただ呆気に取られ、立ちすくみます。
足元に「船窪小屋にようこそ」と赤ペンキで書かれた大きな岩がありました。
この風景の素晴らしさが、船窪小屋の人気のひとつなのですね!
いつか是非船窪小屋に泊まって、烏帽子岳へ縦走してみたいと思います。
七倉岳山頂は小屋から15分程と小屋の方にお聞きして、
馬の鼻先に吊り下げられた人参の例えではありませんが、
まずは山頂に直行し、持ってきた飲み物を美味しく頂きます。
雲がだいぶ山々を覆い隠し始めましたが、
それでも七倉岳山頂からの眺めをひとりじめ、
夢のような時間を心に貯えました。
船窪小屋でお茶をいただき、昼食を済ませ
再び、長く辛い道をとぼとぼ帰ろうとしたところ、
登山口まで私の足にお付き合いくださった方がおられました。
群馬県の方で、先週、栂海新道に行って来られたとのこと、
日本海から太平洋を山歩きでつなげたいと
夢を語ってくださり、楽しい時間に辛さを忘れて過ごせました。
ご一緒いただき有難うございました。
辛かった栂海新道に何故かまた行きたくなっています。
夢の実現をお祈りしております。
コメント
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kyom4さま
船窪小屋・七倉岳に行かれていたのですね。
最近ヤマレコも開いておらず、先週なんて体調不良で七倉尾根の登ることさえできませんでした、その瞬間に行かれていたとは7月毎週行ってたのに・・・残念。後悔。
また今度ゆっくりどうぞ。
お会いしてみたいヤマレコユーザー様のおひとりですもの。
鼻突き八丁にビビっておりましたが、とうとう覚悟を決めて今回決行致しました
きつさは想像以上でしたが、無事下山できて、少し自信がつきましたので、蝶〜常念周回に向けて弾みがつきました
それにしても舟窪小屋の佇まいを拝見し、是非いつか宿泊して烏帽子へ周回してみたいと思いますし、ちょこちょこ行ってみたくなりますね。
剣岳〜立山〜五色ヶ原の広大な眺望は本当に素晴らしかったです
osanpoさんの体調がすぐれないとは知りませんでした。
無理をなさらないようにしてくださいね。
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